カラカサ 2024年06月30日 カード39 いいね0

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単語カード

  • かかるほどに、(誰が)門を叩きて、

    こうしているうちに、(従者が)門を叩いて、

  • (誰が)「庫持の皇子おはしたり」と告ぐ。

    (従者が)「庫持の皇子がいらっしゃった。」と告げる。

  • 「旅の御姿ながらおはしたり」と言へば(誰が誰に)、会ひ(誰からの誰に対して)たてまつる。

    「旅の姿のままでいらっしゃった。」と言うので(翁は皇子に)、お会い(作者から皇子)申し上げる。

  • 皇子のたまはく、「命を捨ててかの玉の枝の持ちて来たる」とて、

    皇子のおっしゃることには、「命を捨ててあの玉の枝を持って来たことだ」と言って、

  • 「かぐや姫に見せたてまつりたまへ」と言へば、翁(何を)持ちて入りたり。

    「かぐや姫にお見せ申し上げなさいませ。」と言うので、翁は(玉の枝を)持って入った

  • この玉の枝に、文ぞつけたりける。

    この玉の枝に、手紙をつけていた。

  • いたづらに 身はなしつとも 玉の枝を

    たとえ私の身を破滅させたとしても玉の枝を

  • 手折らでさらに 帰らざらまし

    手折らないでは絶対に帰らなかったでしょう。

  • (誰が)これをもあはれとも身でをるに、竹取の翁、走り入りていはく、

    (姫は)これをも趣深いとも見ないでいる所に、竹取の翁が走ってきて言うことには、

  • 「この皇子に(何と)申したまひし蓬莱の玉の枝を、

    「この皇子に(とってこいと)申し上げなさった玉の枝を、

  • 一つの所あやまたず持ておはしませり。

    一つの所も間違わずに持っていらっしゃった。

  • 何をもちて、とかく申すべき。

    (これ以上)何をもって(結婚を拒む理由を)申し上げるのか、いや、申し上げられない。

  • 旅の御姿ながら、わが御家へも寄り給はずしておはしましたり。

    旅のお姿のままで、自分のお家へも、寄りなさらないでいらっしゃった。

  • はや、この皇子に婚ひつかうまつりたまへ」と言ふに、

    はやく、この皇子と結婚し申し上げなさい。」と言ふのに、

  • (誰が)ものも言はで、頬杖をつきて、いみじく嘆かしげに思ひたり。

    (姫は)ものも言わないで、頬杖をついて、非常に嘆かわしいと思っている。

  • かかるほどに、男ども六人、連ねて庭に出で来たり。

    こうしている内に男たち六人が連れだって庭に出て来た。

  • 一人の男、文挟みに文をはさみて申す。

    一人の男が文挟みに文をはさみて申す。

  • 「内匠寮の工匠、漢部内麻呂申さく、珠の樹を作りつかうまつりしこと、

    内匠寮の工匠の漢部内麻呂が申し上げることには、珠の樹を作り申し上げたこと。

  • 五穀を断ちて、千余日に力を尽くしたること、少なからず。

    五穀を断って、千日以上の間力を尽くしたことは並々ではない。

  • しかるに、禄いまだ賜はらず。

    それなのに褒美をまだいただいていない。

  • これを賜ひて、わろき家子に賜はせむ」と言ひて、捧げたり。

    これをお与えになって、ふつつか者の部下に与えるべきだ。

  • 竹取の翁、この工匠らが申すことを、「何事ぞ」と傾きをり。

    竹取の翁はこの工匠らが申すことを「何事だ」と首をかしげる。

  • 皇子は、我にもあらぬ気色にて、肝消えゐたまヘり。

    皇子は、呆然としている様子で酷く驚いていらっしゃる。

  • これをかぐや姫聞きて、「この奉る文を取れ」と言ひて、

    これをかぐや姫が聞いて、「この差し出している手紙を取れという」と、

  • 見れば、文に申しけるよう、

    見ると、手紙に申したことには、

  • 皇子の君、千日いやしき工匠らともろともに、

    皇子の君は千日身分が低い職人たちと、一緒に

  • 同じところに隠れゐたまひて、かしこき玉の枝を作らせ給ひて、

    同じところに隠れいなさって、すばらしい玉の枝を作らせなさって、

  • 官も賜はむと仰せたまひき。これをこのごろ案ずるに、

    官職もお与えになろうとおっしゃいなさった。これをこのごろ考えると、

  • 『(誰の)御使ひとおはしますべきかぐや姫の要じたまふべきなりけり』

    『(皇子の)側室でいらっしゃるはずのかぐや姫が必要となさるはずのものであるなあ』

  • と承りて、この官より賜はらむ。

    と承って、この家から頂きたい。

  • と申して、「賜はるべきなり」と言ふを聞きて、

    と申して、「当然頂くはずである」と言うのを聞いて、

  • かぐや姫の、暮るるままに思ひわびつる心地、笑ひ栄えて、

    かぐや姫が、日が暮れるにつれて思い嘆いていた心地が笑い栄えて、

  • 翁を呼びとりて言ふやう、「まこと蓬莱の木かとこそ思ひつれ。

    翁を呼び寄せて、言うには「本当に蓬莱の木かと思ってしまった。

  • かくあさましき虚言にてありければ、はや返したまへ」と言へば、

    このような驚き呆れるばかりの嘘であったので早く返しなさい。」と言うと、

  • 翁答ふ、「定かに作らせたる物と聞きつれば、返さむこといとやすし」

    翁が答えて、「ハッキリと作らせた物と聞いたので、返すようなことはとても簡単である」

  • とうなづきをり。かぐや姫の心行き果てて、ありつる歌の返し、

    とうなづいている。かぐや姫の心はすがり時の晴れて先程の歌の返しで、

  • まことかと 聞きて見つれば 言の葉を

    本物かと聞いて見たところ言葉を

  • かざれる玉の 枝にぞありける

    飾った玉の枝であることだなあ

  • といひて、玉の枝を返しつ。

    と言って玉の枝を返してしまった。

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