One 2022年08月14日 カード19 いいね0

細かすぎるところは略しています。

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単語カード

  • 病原体
    Bacillus anthracis
  • 動物に対しての感受性(動物名と疾病分類) 症状と対応させて覚えること
    ウシ・ヒツジ・ウマ⇒炭疽(急性敗血症)
    ブタ・イヌ・ネコ⇒急性咽頭炎・腸炭疽
    ヒト⇒皮膚炭疽・腸炭疽・肺炭疽(感染症法で4類感染症に指定)
    モルモット・ウサギ・マウス(実験動物)⇒急性敗血症
  • 疫学(世界)
    世界各国で発生する。
    (特にアフリカ、中近東、アジア(中国周辺)で好発する。)
    致死率は高いが発生規模は小さい。
  • 疫学(日本)
    稀。
    昔は好発していたが、1991年に1件、2000年に2件、これを最後に発生は認められない。
    (因みにヒトでは1994年の2件が最後)
  • 疫学(感染経路)
    皮膚・粘膜の創傷部位より汚染した土壌からの経皮感染・経口感染
    個体から個体への直接伝播はないがサシバエからの感染報告はある。
  • 感染環(図が描けると良い)
    動物体内:芽胞型⇒栄養型⇒リンパ節移行⇒血中移行⇒敗血症⇒死亡
    その個体より飼料・飲水・土壌へ移行すると芽胞形成により長期生存(炭疽汚染地帯)
    (ヒトへの感染経路も図で理解しておいた方が良い)
  • 症状 動物に対しての感受性と対応させて覚えると良い
    ウシ・ヒツジ・ウマ⇒発熱、呼吸・脈拍増加、粘膜浮腫、チアノーゼ、血色素尿などから急性敗血症=天然孔から黒赤色タール様出血、皮下浮腫、脾腫
    ブタ・イヌ⇒【腸炎型】腸壁肥厚、ホース状の腸、腸間膜リンパ節腫大、出血 【アンギナ型】咽喉頭リンパ節腫大、出血
    ヒト⇒【皮膚炭疽】経皮/創傷感染【腸炭疽】経口感染【肺炭疽】呼吸器感染(芽胞を含む埃)
     (ヒトで一番危険なのは肺炭疽)
  • 診断(前診断は可能?どういった検査を迅速にする?) 暗記不要
    前診断は不可能。
    細菌学的には莢膜染色による鏡検、菌の分離・同定、
    抗原検出のためにはアスコリーの熱沈降反応、PCRが必要
  • 診断(方法を挙げよ)
    ①鏡検
    ②アスコリーの熱沈降反応
    ③PCR
    ④菌分離
    ⑤パールテスト
    ⑥ファージテスト
    ⑦動物接種試験
  • 鏡検(何を確認するか)
    成体内における大型グラム陽性桿菌の確認
    莢膜染色による莢膜の確認
  • アスコリーの熱沈降反応 小問レベル
    末梢血液或いは臓器の一部を採材し、滅菌生理食塩水で5~10倍希釈し、乳剤を作成。
    100℃30分加熱処理後濾過し、炭疽沈殿素血清に加熱抽出抗原液を重層。
    5分以内に境界面に白濁した沈降輪が認められたら陽性。
  • PCR
    (超具体的な工程は省く)
    炭疽菌の感染防御抗原(PA)と莢膜(Cap)遺伝子、S-layer遺伝子をターゲットとする。
  • 菌分離 暗記不要
    血液寒天培地に発育する
  • パールテスト 小問レベル
    0.5~0.05U/mlのペニシリン含有培地に被検菌株接種
    37℃3~4時間培養後倍率400倍の顕微鏡で観察し、
    真珠の首飾り状に変化していた場合陽性とする。
  • ファージテスト 小問レベル
    被検菌株を普通寒天培地に塗抹し、塗抹した中央部位にγファージを一滴滴下。
    37℃で1晩培養し、溶菌斑が形成されたら陽性。
  • 動物接種試験
    マウス・モルモットの皮下に血液または臓器乳剤を0.2~0.4ml接種
    接種部位が腫脹し、1~3日で死亡、
    更に血液、脾臓のスタンプ標本および菌分離・菌種同定が必要。
  • 治療
    基本は予防に重点を置く
    (生前診断不可能)
    行うのであれば、ペニシリン系・セフェム系抗菌剤(シプロフロキサシン)
  • 予防
    【ワクチン】
    動物であれば無莢膜弱毒変異株(34F2株)生ワクチン
    ヒトであれば濾過滅菌培養上清による不活化ワクチン
    【毒素受容体ブロック】
    防御抗原(PA)の受容体特定、致死因子(LF)の構造解析
  • もし発生したら(対策) 不要かも
    直ちに家畜保健衛生所を通じて都道府県知事に届出
    死体の埋却、芽胞に有用な消毒薬を使用した消毒の使用
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