大腸菌のDNAの複製に関する以下の文章のカッコに当てはまる語句を答えよ。ただし同じ数字の場所には同じ語句が入る。
大腸菌DNA上に存在する245bpからなる (1) に,多数の(2)が結合し、ATPの加水分解を伴って,AT対の多い部分をほどく。この (2) によってほどけたDNA領域の両端に (3) が集まり,ATPの加水分解と共役してDNA鎖をほどいていく。DNAの複製に伴い,2本鎖DNAが1本鎖に解離する領域を (4) と呼ぶ。1本鎖となったDNAに (5) が結合する事で,1本鎖DNAの(6), (7), (8)
を防ぐ。DNAの複製はまず,1本鎖DNAに (9) が付加されることから始まる。(9) の付加により部分的に2本鎖となった領域から(10) がDNAの合成を5’→3’方向に進める。しかし (10) とDNAの結合は弱く、12残基ほどDNAを合成するとすぐにDNAから脱落してしまう。しかし実際には (11) と呼ばれるタンパク質がDNAを滑り吊り輪の形で囲み,(10) と結合することで、5000残基
を超えるDNA合成を可能にしている。(4) の進行方向と同じ方向に5’→3’方向に伸びる娘鎖を (12),もう一方の娘鎖を (13) と呼ぶ。大腸菌のDNAの複製は,2分子の (10) を含むレプリソームと呼ばれるタンパク質複合体によって行われるため,(12) と (13) が同じ領域で同時に合成される。この際,(13)の合成は (4) の進行方向とは逆であるため,(13)の鋳型1本鎖DNAはループ
を作って折り返す必要がある。このある程度折り返したDNAを鋳型として合成されるDNA断片を (14) と呼ぶ。合成されたDNA鎖に残った (9) は,(15) の (16) と呼ばれる酵素活性の働きにより除去され,(17)と呼ばれる酵素活性の働きによりDNAに置き換わる。この現象は(18)と呼ばれる。最終的に (19) の働きにより(14) 同士が結合する。大腸菌の (19)は補酵素として(20)が使わ
れる。
1問
1複製開始点OriC
2開始因子DnaA
3DNAヘリカーゼDnaB
4複製フォーク
5一本鎖結合タンパク質SSB
6再アリーニング
7ヌクレアーゼによる分解
8二次構造形成
9RNAプライマー
10クランプ/DNAポリメラーゼ
11βクランプ
12リーディング鎖
13ラギング鎖
14岡崎フラグメント
15DNAポリメラーゼⅠ
165’‐3’エキソヌクレアーゼ活性
175’‐3’ポリメラーゼ活性
18ニックトランスレーション
19DNAリガーゼ
20NAD+