古代インドのウパニシャッドで追求された、輪廻を脱した境地の説明として最も適切なものを、以下の選択 肢から一つ選べ。 ① アートマンの中に変化しない要素はないことを確認し、執着をすてて永遠性を獲得した境地。 ② アートマンと宇宙的原理が同一であることを直観し、それによって永遠性を獲得した境地。 ③ アートマンが存在のよりどころとしている身体を不滅なものにすることによって、永遠性を獲得した境 地。 ④ アートマンを創造した神の行為を認識し、神の慈愛による救済を通して、永遠性を獲得した境地。
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ジャイナ教の開祖ヴァルダマーナの教説として最も適当なものを、以下の選択肢から一つ選べ。 ① 人間の思惟の形式は、世界の一部しか理解できない限定的なものであり、真理に到達するためには人間 の思惟を否定しなければならない、と説いた。 ② 運命によって人間の幸不幸は決まっており、人智の及ぶところではないので、いかに努力しても幸福に なれるとは限らない、と説いた。 ③ 人間の行為の善悪の究極的な基準は存在せず、悪行を行う人間を避難する根拠もなく、善行も賞賛の対 象にはならない、と説いた。 ④ 解脱を目指して徹底した苦行主義に立つとともに、生き物に対する慈愛の行為として不殺生を実践しな ければならない、と説いた。