つねぞう 2024年03月03日 カード104 いいね3

技術士 第二次試験「機械部門」のキーワード暗記用です。作成者の選択科目が「機械設計」なので、そちら寄りのキーワードが多めです。

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単語カード

  • 実行可能性調査
    新製品や新サービス、新制度に関する実行可能性や実現可能性を検証する作業のこと。製品を作る前に製造可能かどうかを確認する製造モデルを作成する。また損益が大丈夫か、リスクアセスメントについても問題ないかについて検証を行う。設計に入る前段階の準備として最も重要な作業である。
  • 環境配慮設計
    (DfE:Design for Environment)環境負荷軽減は私たちが生活を持続的に行ううえで重要である。製品設計を行う場合にも、エネルギ消費が少ないこと、リサイクルが行えること及び製造段階においても廃棄物を出さないことが要求される。製品設計段階で機能やコストだけでなく環境を配慮した製品設計を行う必要がある。ライフサイクルアセスメント(LCA)による評価手法などにも適用されている。
  • プロダクトデータマネジメント
    (PDM:Product Data Management)製品開発を行う過程で必要な情報(CADデータ、製作仕様、設計変更履歴など)を、部門を超えて統合して一元的にデータ管理をすること。コストダウンや品質向上が図れるだけでなく、製品の開発期間短縮が可能となる。製品情報管理(PLM)を実現するための支援システムとなる。
  • デジタルエンジニアリング
    (DE:Digital Engineering )製品開発工程で競争力を付けるために最近ITを使った製造・設計が主流となっている。設計においては3次元CADが使われるようになり、試作などを行う前にデジタルの情報で干渉チェックや組立性を検証し、デザインレビューにも用いられる。また、構造上の問題がないかをCAEなどの解析ツールを用いて事前に検証することができる。
  • コンカレントエンジニアリング
    (CE:Concurrent Engineering )設計から製造までの業務に加えて、資材・経理・営業に至る業務を同時並行的に処理することで、開発期間の短縮やコストダウンなどを実現する手法。生産活動の下流で発生する問題(トラブル)を設計段階で把握できるため、やる直しコストの浪費や不要な検討時間の増加を抑制できる。
  • ナレッジマネジメント
    (KM:Knowledge Management)ビジネスの目的を達成するために、知的資産を共有し、効果的に活用するための「知の管理手法」である。組織活動の中で得た知識を一元管理し、構成員相互の情報公開をしやすくなる手法。言葉や文章で表現しにくいノウハウやスキル(暗黙知)も含まれる。最近では団塊の世代の退職から技術伝承問題がクローズアップされている。
  • FMEA
    (Failure Mode and Effects Analysis)製品・システムの構成要素から取り上げて、製品・システム全体に与える影響を調べる解析手法である。設計段階で考えられる製品・システムに潜在する故障モードを抽出し、その故障モード(破損、断線、短絡、摩耗等)を解析して製品・システムに及ぼす影響を明らかにし、致命的な影響を与える故障を識別するシステム安全工学手法である。
  • FTA
    (Fault Tree Analysis)絶対に起こってはならぬ事故・トラブルをトップ事象として取り上げ、これに影響する故障状態をこれらの関連が明らかになるように論理記号を用いて書き下し、トップ事象から原因となる事象とその事象に対する防衛手段の検討について、段階的にフォールトツリーを作成して実施する手法である。
  • 標準化
    (Standardization )標準化することにより、コストを低減できたり、品質のばらつきを抑えたり、在庫の抑制、部品供給業者の負荷低減などが挙げられる。設計に関する標準化には、①公差など加工に関するもの、②設計手法なしに関するもの、③部品の共通化、ユニット化に関するもの、④図面の作図、データの管理に関するもの、などが挙げられる。
  • リスク
    (risk)「望ましいと思わない事象」の発生頻度と、発生したときの影響の組み合わせのこと。すなわち、「何時」、「どの程度」を考慮した「望ましいとは思わない事象」のことである。発現するリスクについて、許容の可否評価を行うのがリスクアセスメントである。許容できない危害を与える事象である「危険」とは異なることに注意。
  • 品質機能展開
    (QFD:Quality Function Deployment)顧客要望を製品の品質特性、構成要素、プロセス要素に至るまで、それぞれを構成する要素について次元の異なる要素に対応関係をつけて置き換える操作を繰り返して、必要特性を定める操作を行うことで実現し、製品品質確保のための重要な業務や職能を明確化する方法。必要とする特性を定める操作として、品質展開、技術展開、コスト展開、信頼性展開、業務機能展開がある。
  • バリューエンジニアリング
    (VE:Value Engineering ) 製品やサービスが持つ「価値」について、備えなければならない「機能」と、備えるために必要な「コスト」との関係から定められた手順によって「価値」の向上を図る手法。「価値」=「機能」/「コスト」と表され、「価値」を上げるためには、「コスト」を下げる、「機能」を上げる、の両面からのアプローチが必要になる。また、検討の際には、使用者優先、機能本位で考え、価値向上の方法を組織、チーム全体の知恵を集めることが重要。
  • フロントローディング
    (front loading)製品開発の後工程における不具合解消の手戻りを無くすために、開発初期段階に内部リソースをかけて問題点を洗い出し、対策することで設計の質を作り込む手法。一般的に、設計が下流工程に進むにしたがって不具合発生による設計変更は時間とコストがかかり、製品の早期市場投入を阻害する要因の一つとなる。このため、なるべく早い段階で不具合に対する対策が行えるようにするための手法である。
  • ユニバーサルデザイン
    (UD:Universal Design)年齢、性別、文化、言語の違い、障がいの有無に関係なく、できる限りの多くの人が特別な器具や操作をすることなく使用できるように考慮されたデザイン、設計のこと。対象を障がい者に限定していない。「できる限り多くの人」を対象としているため、障がいによってはそのままでは使用できないこともある。ユニバーサルデザインを実現するための原則として「ユニバーサルデザインの7原則」がある。この原則を全て満たすひつようはなく、使いやすさの観点で総合的に考慮される。
  • デザインレビュー
    (DR:Design Review)製品開発の節目で、設計要求事項の検討漏れやマイナス要因など、検討不十分なところ、見直すべき箇所の有無を関連する部署、全体でチェックすることで製品の品質改善、向上を目的とする問題の未然防止活動。デザインレビューにおいて、問題点に対する関連部署ごとに提案や着眼点の出し合いが行われ、部門間の調整が行われる。
  • フォールトトレランス(障害許容設計)
    フォールトトレランスは「Fault Tolerance」の片仮名表記で、障害許容設計と呼ばれています。 製品機能を発揮するアイテムの一部に障害が発生しても、事前に定められた機能や状態を維持できるように、冗長化や多重化する設計手法(思想)です。機能を止めることができない製品やシステムに適用されます。
  • フォールトアボイダンス
    フォールトアボイダンスは「Fault Avoidance」の片仮名表記です。 製品機能やシステムを構成する要素に故障しにくい部品を選定し、ひとつ一つの故障率を下げることで製品やシステム全体の信頼性を向上させる設計手法(思想)です。しかし、故障は確率論であるため、どれだけ各要素の信頼性を組み合わせてもゼロになりません。そのため、単独で使用される機会の無い手法と言えます。
  • フェールセーフ
    フェールセーフは「Fail Safe」の片仮表記です。 おそらく最も著名な安全設計思想だと思います。 製品機能やシステムを構成する要素に故障が発生しても、製品の動作やシステムの状態を安全側で停止させる設計手法(思想)です。製品やシステムが致命的な状態(暴走状態)に陥らないための手法でもあります。また、背景としてモノは必ず壊れることを前提としています。 ここで言う安全とは、人であれば怪我をしないこと、モノであれば資産価値を損なわないことです。
  • フールプルーフ
    フールプルーフは「Fool Proof」の片仮名表記です。 製品やシステムが事前に知識を持たない者により、意図していない想定されていない使われ方や操作をされた場合でも、製品の動作やシステムの状態が故障や危険な状態にならないようにする設計手法(思想)です。
  • DRBFM(変化点に着目したFMEA)
    DRBFMは「 Design Review Based on Failure Mode 」の略称で、変化点に着目したFMEAです。 某自動車メーカーが開発したツールであり、現代の製品開発プロセスでは広く取り入れられている手法です。製品に変更を加えた際にその変化点から不具合が発生することを防ぐための手法です。 背景として、製品開発期間の短縮により効率的に不具合を防止する必要や、流用設計が多く過去の不具合事例が蓄積されており、それらを活用できる場合があるからです。
  • V&V
    「 Verification&Validation 」の略称です。 「設計のV&V」「シミュレーションのV&V」など適用対象によって主語が異なります。 ISO9000シリーズ「品質マネジメントシステム」で規定さており、設計品質の確保を目的に実施されます。 よく似た言葉に「設計審査」がありますが「設計のV&V」は設計審査に含まれる概念です。
  • 設計検証(Verification)
    各製品開発プロセスにおける試作品評価の結果が、設計時に設定した仕様を満たしているか、根拠に基づき確認する。設計審査との差異として「検証」は担当者自身が行ってもいい。また、他の部署メンバーが参加が必ずしも必要ではない。 「成果物と設計仕様」の比較検証です。 具体的な成果物は「設計書、強度計算書、シミュレーション結果、図面、3D-モデル、試作品、評価結果」などです。
  • 設計の妥当性確認(Validation)
    製品の妥当性を検証する。 設計検証では「成果物と設計仕様」を比較したが、 設計の妥当性確認では「設計仕様」も含めて確認対象です。 実際にお客様で使用された際に問題になる項目が無いか、担当者ではない他部署の専門家やユーザーに近い人々が客先での使用用途を念頭に、客観的に評価する。評価結果に従い必要があれば設計仕様を修正し、製品の仕様の妥当性を確保する。
  • ISO 9001シリーズ:品質マネジメントシステムQMS
    ISO 9000シリーズは、国際的な品質管理基準であり、組織が顧客満足度を向上させ、規制遵守を達成し、継続的な改善を達成するための要件を定義しています。ISO 9000シリーズは、ISO 9001、ISO 9002、ISO 9003など、いくつかの規格から構成されていますが、ISO 9001が最も一般的で広く利用されています。  設計審査と検証と妥当性確認は、ISO 9001のクラウス8.3に基づく設計と開発プロセスの一部となります。これらのプロセスは、組織が製品やサービスを設計・開発する際に、その製品やサービスが顧客の要件と一致し、その用途に適していることを保証します。これらのプロセスは互いに関連していて、全体として製品やサービスの品質を向上させ、組織の品質マネジメントシステム全体の効果を高めます。 検証(Verification):  検証は、設計や開発の段階で、製品やサービスが特定の要求事項や仕様を満たしているかどうかを確認するプロセスです。検証は「仕様に従って正しく製品を作ったか?」を確認します。 妥当性確認(Validation):  妥当性確認は、製品やサービスが特定の利用目的または意図した用途に適しているかどうかを確認するプロセスです。妥当性確認は「正しい製品を作ったか?」を確認します。 設計審査(Design review):  設計審査は、設計と開発プロセスの各段階で実施され、その設計が要件を満たすことを確認します。この審査により、設計の問題点や改善点を早期に発見し、設計変更を必要とする問題が後の段階で発生するのを防ぐことができます。
  • リスク低減方策「3ステップメソッド」
    リスク低減方策は下記の3つのことです。 番号は対策の優先順位や有効性と対応しています ①本質的安全設計方策(事象が起こらないようにする ②安全防護および付加保護方策(保護具、起こっても影響が小さくなるようにする ③使用上の情報提供(取説や音や光での警告、使用者に自主的な防護を求める
  • サーキュラーエコノミー
    循環経済(サーキュラーエコノミー)とは、従来の3Rの取組に加え、資源投入量・消費量を抑えつつ、ストックを有効活用しながら、サービス化等を通じて付加価値を生み出す経済活動であり、資源・製品の価値の最大化、資源消費の最小化、廃棄物の発生抑止等を目指すものです。
  • 3R
    3R は Reduce(リデュース)、Reuse(リユース)、Recycle(リサイクル)の3つのRの総称です。 Reduce(リデュース)は、製品をつくる時に使う資源の量を少なくすることや廃棄物の発生を少なくすること。耐久性の高い製品の提供や製品寿命延長のためのメンテナンス体制の工夫なども取組のひとつです。 Reuse(リユース)は、使用済製品やその部品等を繰り返し使用すること。その実現を可能とする製品の提供、修理・診断技術の開発、リマニュファクチャリングなども取組のひとつです。 Recycle(リサイクル)は、廃棄物等を原材料やエネルギー源として有効利用すること。その実現を可能とする製品設計、使用済製品の回収、リサイクル技術・装置の開発なども取組のひとつです。
  • フィジカルインターネット
    フィジカルインターネットとは、トラック等が持つ輸送スペースと倉庫が持つ保管・仕分スペースのシェアリングによってそれら物流リソースの稼働率を向上させ、より少ない台数のトラックで荷物を運ぶことで燃料消費量を抑制し地球温暖化ガス排出量を削減することを通じて、持続可能な社会を実現するための革新的な物流システムのコンセプトです。 「インターネット」のパケット交換の仕組みを物流に適用して、「フィジカル」なモノの輸送・仕分・保管を変革することから、フィジカルインターネットと呼ばれています。
  • ITS
    (Intelligent Transport Systems)は、最先端の情報通信技術を用いて人と道路と車両とを情報でネットワークすることにより、交通事故、渋滞等といった道路交通問題の解決を目的に構築する新しい交通システムです。
  • デジタルツイン
    デジタルツインとは、物理空間(現実世界)に実在しているものを、仮想空間(バーチャル世界)でリアルに表現したものを指します。「ツイン(双子)」という言葉が表すように、IoTやAI、AR(拡張現実)、VR(仮想現実)などの最新デジタル技術を活用して、物理空間の仕組みや稼働状況などを仮想空間にそのまま再現することによって、精度の高いシミュレーションを可能にします。 デジタルツインはシミュレーションの一種ですが、従来のシミュレーションとは物理空間の変化とリアルに連動している点に違いがあります。たとえば、機械の摩耗や破損などのリアルタイム情報は、あらかじめ想定した条件を組み合わせてバーチャルモデルを作成する従来のシミュレーションでは捉えることができませんでした。一方でデジタルツインは、IoTを活用して実際に動いている生産ラインや設備などから膨大なデータをリアルタイムで収集し、AIが分析、バーチャルモデルに反映することで、物理空間で起こっている事象を仮想空間上に忠実に再現することができます。 デジタルツイン上でなにかしらの問題が起きたときは、オンラインを通じて物理空間にアプローチし、トラブルの回避・解決などができる点も大きな特徴です。 デジタルツインはCPS(Cyber Physical System)と連携することで、再現した情報をもとに事前のシミュレーション・分析・最適化した結果を物理空間にフィードバックする仕組みづくりにも貢献します。
  • スマートグリッド
    スマートグリッドとは、IT技術を活用して、発電所の供給側と家庭や事業所などの需要側の電力需給を自動制御し、需要に応じて発電施設からの電力を効率よく配分する電力制御技術を持った電力網のことを言います。
  • タグチメソッド
    タグチメソッド(品質工学)は、新しい技術や製品を開発する際、それらが市場の様々な条件の下でも不具合や故障を起こさないように、その機能(働き)の安定性(ロバスト性)を上流の開発設計段階でしっかりと確保しようとする開発手法です。
  • ロバスト設計
    最初からノイズの存在を開発や設計に取り込んで、ノイズがあっても、ばらつかずに安定して機能するように開発・設計すれば良い。最初から耐ノイズ性に優れた技術・製品を開発する・・・そのための手法が、タグチメソッド(品質工学)の「パラメータ設計(ロバスト設計)」です。
  • モデルベース開発
    モデルベース開発とは、システムを構築する制御や制御対象をモデル化し、シミュレーションすることで、検証を行いながら設計開発を進めていく手法です。 モデルベース開発を活用することにより、設計工程での検証が可能となり、検証工程における手戻りが少なくなることで開発工数の大幅な短縮と品質向上が可能となります。
  • ラピッドプロトタイピング
    RP(ラピッドプロトタイピング)とは、新しい製品やデザインを作る際に迅速に(Rapid)試作品・見本を製造する(Prototyping)技術です。 具体的には、3DCADや3Dスキャンしたデータと3Dプリンターを用いて開発することであり、金型を用いずに効率的な開発を可能とします。
  • トポロジー最適化
    トポロジー最適化とは、設計で使える空間にどのように材料を配置すれば最適な構造となるのかを明らかにする解析です。 設計空間・荷重条件・拘束条件・制約条件を与え、所望の性能指標を最大化する材料の配置を計算します。 設計空間モデルで想定される製品の使用環境やスペックに対して最適形状を見つけます。
  • 損傷許容設計
    損傷許容設計(そんしょうきょようせっけい、英: damage tolerance design)は、破壊力学に基づいた構造設計手法の一つで、繰り返し荷重がかかる構造物の運用中に検出できない初期欠陥からき裂が発生・進展することを前提として寿命を評価する手法である。近年では破壊現象の積極的な制御を行う手法も取り入れた破壊制御設計に発展している。主に航空機の設計に適用されているが、原子力プラントなどにも応用されている。
  • モジュール設計
    モジュール設計とは、モジュールをあらかじめ設計しておき、それらを組み合わせて製品を設計する手法です。 従来の製品開発で行われている設計手法は、「擦り合わせ設計」と呼ばれています。 まず製品全体を構想し、そこから一つひとつの要素を設計していくトップダウン型の設計手法です。
  • アジャイル開発
    アジャイル開発は、システムやソフトウェア開発におけるプロジェクト開発手法のひとつで、大きな単位でシステムを区切ることなく、小単位で実装とテストを繰り返して開発を進めていきます。 従来の開発手法に比べて開発期間が短縮されるため、アジャイル(素早い)と呼ばれています。
  • 信頼性設計
    信頼性設計(しんらいせいせっけい)とは、工学分野において、システム・装置または部品が使用開始から寿命を迎えるまでの期間を通して、予め期待した機能を果たせるように、すなわち故障や性能の劣化が発生しないように考慮して設計する手法のこと。
  • 冗長性設計
    設計の世界において、二重に対策を講じておき、システム全体の信頼性を増加させる手法を「冗長性」という。 機械は通常多くの部品から成り立っており、部品のひとつが破壊したとしても機械全体が連鎖的に停止してしまう場合が生じる。このようなことが起こらないために、部品故障があっても他の部品によって機能を代替できるようにするなど、故障を予め考慮した構成の機械としている。こうした、故障時に代替を果たす機能のことを「冗長系」と呼び、冗長系を有する設計、すなわち冗長性設計を行うことで、設計の信頼度を高めることができる。
  • VE基本原則
    使用者優先の原則 顧客(ユーザー)はどのような機能を求め、何に価値を置いて、何を必要としているか追及する。 機能本位の原則 果たすべき機能を明確にして改善する。 創造による変更の原則 固定概念にとらわれず、自由な発想や工夫により工夫・改善する。 チームデザインの原則 各分野から知識や技術・経験を集めて、チームで改善を図る。 価値向上の原則 機能とコストの関係を分析し、価値を高める。
  • PDM
    PDM(Product Data Management:製品情報管理システム)とは、CADデータやBOMなど、製品や設計に関するデータを一元管理するシステムのことです。 PDMシステムは製品設計データの一元化により、設計部門とほかの部署間での情報共有や連携をサポートし、生産性の向上を実現します。
  • PLM
    PLMは、「Product Lifecycle Management」の頭文字を取った略語です。日本語では「製品ライフサイクル管理」と訳されます。PLMとは、製品ライフサイクルの各プロセスにおいて発生するさまざまな情報を集約して一元管理し、そのデータを共有、活用することで、企業の開発力や競争力を向上させる取り組みのことです。なお、製品ライフサイクルとは、製品の企画、設計、原材料や部品の調達、生産・製造、市場投入・販売、保守、販売終了までの一連のプロセスを意味します。
  • カーボンニュートラル
    温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させ、実質的な排出量をゼロにする取り組み、もしくは達成された状態を指す。英語では「Carbon Neutrality」と表記され、「CN」と省略する場合もある。
  • ESG経営
    ESGとは、Environment(環境)、Social(社会)、Governance(企業統治)の頭文字を取って作られた略称で、ESG経営とは、金銭的な利益や売上のみならず、環境や社会全体への配慮とともに、企業としての健全な管理・統治体制を構築することで、持続的に企業活動を維持・発展することを目指す経営思想を指す。
  • STP分析
    STPとは、Segmentation、Targeting、Positioningの頭文字を取った略称で、STP分析とは、市場を細分化した上でターゲットとする市場を定め、他社との比較から自社が取るべき立ち位置を決定する手法を指す。 顧客ニーズの整理や他社との違いの把握、自社製品の強みの明確化などを行い、自社製品のマーケティング戦略を構築するために用いられる。 アメリカの経営学者フィリップ・コトラーによって提唱された、マーケティングにおける代表的なフレームワークの一つである。
  • アジャイル開発
    アジャイル開発とは、短期間にソフトウェア開発とリリースを繰り返して、ビジネス環境の変化やユーザーのニーズに柔軟に対応する開発モデルを指す。 顧客ニーズの多様化やグローバル競争の激化が進展する昨今においては、従来製品より高品質な製品をより速く開発することや、開発途中の顧客ニーズ変化に対応することが求められており、迅速かつ顧客ニーズ適応性が高い開発手法として、アジャイル開発の必要性が高まっている。 アジャイル開発では、事前に綿密な開発計画を立てず、品質は高くなくとも素早く市場に製品をリリースする。製品をリリースすることにより、まず市場のニーズを把握し、その市場の反応を開発に取り入れ、仕様を変更・改善した製品を再リリースする。このように仕様変更を柔軟に行いながら、小刻みに製品をリリースすることで、現在の製品に求められるスピード感と品質に対応していく。 アジャイル開発は、主にソフトウェア開発で用いられている開発モデルだが、近年では、アジャイル開発の特徴を製造業の製品開発に応用する動きや、企業経営に生かす動き(アジャイル経営)が活発化している。
  • エッジAI
    エッジAIとは、機械学習を用いた画像処理や自然言語処理等のAI処理を、クラウド上のサーバーではなく、手元の端末(エッジ)で行うAI処理を指す。 通常のAI処理の多く(クラウドAI)は、現場で得られたデータを遠く離れたクラウドやデータセンターまで送っているが、これらの手法では、データの送受信に伴う遅延やネットワークへの高負荷といった問題を引き起こす。近年ではAI処理の即時性を求める場面が増えていることから、クラウドAIではなくエッジAIへの要望が高まってきている。エッジAIの代表的な事例として、自動運転がある。
  • LTV
    Life Time Value(ライフ タイム バリュー)の頭文字を取った略称で、「顧客生涯価値」とも訳される。ある顧客が自社の商品・サービスの利用を開始してから終了するまでの長期的な関係の中で、その顧客からどれだけの利益を得られるかを表す指標である。
  • OODA
    Observe(観察)、Orient(方向づけ)、Decide(意思決定)、Act(行動)の頭文字を取った略称で、「ウーダ」と読む。 PDCAサイクルに類似した意思決定・行動のためのフレームワークで、変化の速い状況において強みを発揮する手法だといわれている。
  • エンジニアリングチェーン
    エンジニアリングチェーンとは、製造業において企画や受注から始まり、設計、製造準備、製造、保守保全等まで、設計を中心とした一連の業務プロセスのつながりを指し、その管理・最適化を図る手法を「エンジニアリングチェーン・マネジメント(ECM)」と呼ぶ。
  • カーボンプライシング
    炭素に価格をつけ排出者の行動を変容させる政策手法であり、下記が主な類型である。 (1)炭素税 二酸化炭素(以下CO2)を排出する化石燃料や電気の利用に対して、その量に比例した課税を行う仕組み。 (2)国内排出量取引 企業ごとにCO2排出量の上限を決め、上限を超過する企業と下回る企業との間で排出量を売買する仕組み。 (3)クレジット取引 CO2削減評価を証書化し、取引を行うもの。たとえば、非化石価値取引、J -クレジット制度、JCM(二国間クレジット制度)等が該当。 (4)インターナル・カーボンプライシング 低炭素化を目指して、企業が独自に炭素価格を設定したり、組織の戦略や意思決定に活用したりする仕組み。
  • グリーンスチール
    グリーンスチールとは、生産時の二酸化炭素(以下CO2)等の排出量を削減した鉄鋼材料のことで、ゼロエミッションスチール、ゼロカーボンスチール、脱炭素鉄鋼、低炭素鉄鋼等と称されることもある。
  • グリーン材料
    環境負荷軽減に貢献する材料の総称である。植物由来の原料が使われ、カーボンニュートラル(実質排出量ゼロ)の条件を満たす材料を主に指す。 グリーン材料は二酸化炭素の排出量を抑えるカーボンニュートラルを目指す時代において、企業・消費者に対して絶大な好印象を与える。 代表的なものとして、バイオマスプラスチックが挙げられる。
  • CASE
    Connected(コネクテッド)、Autonomous(自動運転)、Shared&Services(カーシェアリングとサービス)、 Electric(電気自動車)の頭文字を組み合わせた造語。2016年9月に開催されたパリモーターショーにおいて、ダイムラー社(現メルセデス・ベンツグループ)が発表した中長期戦略の中で用いたのが始まりである。
  • 製造DX
    製造DXとは、昨今、各社で取り組みが活発化しているDX(Digital Transformation、デジタルトランスフォーメーション)のなかで、特に製造業、または製造現場を対象とした取り組みを指す呼称である。 製造現場においては、これまでもITを駆使・活用した生産性向上・コスト削減の取り組みは行われていたが、最新のIT技術を以前よりも比較的安価に活用できる環境が整ってきたため、高度なIT活用による生産性向上・コスト削減に向けて取り組みが可能になってきた。ドイツが発祥となったインダストリー4.0の動きと相まって、工程間・企業間をまたいだ全体最適の動きにつながっているケースも多々存在している。 製造DXの特徴として、従来型の単一工程・単一工場の取り組みだけでなく、たとえば販売・受注予測に紐づいた生産・出荷計画の立案や、それを各活動の変動に応じて自動的に再設計・最適化を行う、といった企業内活動全体の取り組みにより、企業としては利益最大化を狙うといったことが挙げられる。
  • 3C分析
    外部環境である市場や顧客の動向(Customer)と、対象企業の競合の動向(Competitor)の分析から業界のKSF(Key Success Factors:事業成功の要因)を導出し、それを対象企業自身の状況(Company)と比較して、戦略立案に活用するためのフレームワーク。Customer、Competitor、Companyの頭文字を取って3C(スリーシー)分析と呼ばれる。
  • CCUS
    Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage(カーボン ダイオクサイド キャプチャー ユーティリゼイション アンド ストレージ)の大文字部分の頭文字をつなげた略語であり、シーシーユーエスと読む。工場等からの排出された二酸化炭素を分離・回収し、資源として作物生産や化学製品の製造として再利用する技術であるCCU(Carbon Capture and Utilization)と、地下の安定した地層の中に固定化・貯留する技術であるCCS(Carbon Capture and Storage)の総称。
  • デザイン思考
    ユーザー視点に基づいて課題を抽出し、解決するためのアイデアを創出する思考法。 デザイナーがデザイン考案時に用いるプロセスをビジネスに活用したものであり、事業アイデアを検討する際等に用いられる。 従来は企業の強みや保有リソースを出発点として、事業アイデアを検討することが多かった。しかし、VUCAの時代となった現在、ユーザーの持つ課題を迅速に正しく捉えることが難しくなったため、ユーザー体験や意見を出発点とした課題抽出に重きを置くデザイン思考への注目が高まっている。
  • ノーコード・ローコード
    ノーコード・ローコードとは、コードレス(ノーコード)もしくは最小限のコード量(ローコード)で業務アプリケーションを構築するための開発手法・ツールである。 ノーコードは、ツールにあらかじめ用意されたパーツや機能、画面を組み合わせて利用することで、ソースコードを記述することなくアプリケーション開発ができる。そのため、ユーザー自身でのアプリケーション開発が可能になるとともに、開発期間の短縮が実現できる。その反面、ツールに用意されている機能の利用が制約となり、アプリケーションの自由度や拡張性は低い。 ローコードもツールで用意されているパーツや機能を利用するが、ある程度のソースコード記述が可能であるため、ノーコードに比べて複雑な処理も対応可能であり、拡張性も高い。一方で、プログラミング知識が必要になることと、従来型のシステム開発に比べると自由度が低くなることがデメリットとして存在する。
  • ファブレス
    ファブレスとは、「Fabrication facility less」の略語であり、製造業において工場(Fabrication facility)を持たず(less)、自社で製品を作らないことを指す。 ファブレスのメリットには、(1)リソースの集中投下が可能、(2)事業展開の柔軟性が高い、(3)先端技術(製品)の迅速な提供が可能、などがある。
  • 4M
    4Mとは、生産に使われる「Man(人)」、「Machine(機械)」、「Material(材料)」、「Method(方法)」を指し、これら4つの要素の頭文字を取った言葉である。製造現場で操業・品質改善を行う際等に、課題発見や課題解決の手法として使用される。 これら4つの要素を分析していくことで、原因や改善点を多面的に検討することができる。
  • ビックデータ
    ビッグ=巨大な、データ=情報を指し、従来のようなデータベースの管理システムのようなものでは扱いが困難な多くのデータ群の事を指す。総務省には明確な定義があるが、さまざまな定義が存在する。 ビッグデータは、量の多さだけを指すのではなく、コンピュータの自動処理には適していないような、色々な種類かつ、さまざまな性質をもったデータ、すなわち項目の順序や形式などについて定義された構造を持たない非構造化データ等を指す。また、リアルタイムなデータや時系列にまとめられたデータや、文字以外に音声、画像等もビッグデータとして含める事が多い。
  • 魔の川・死の谷・ダーウィンの海
    技術の社会実装の過程における以下の3つの難所を指す。また、技術の社会実装の過程は、(1)研究~(2)製品開発~(3)事業化~(4)市場・産業化と大きく分けることができる。
  • モジュラーデザイン
    Modular Design(モジュラーデザイン)とは、完成品を構成するモジュールを基準に設計する事を意味する。1980年代頃からある概念であり、過去には車両の生産を効率化する為に部品を一定の単位で組立したものをモジュールと呼んでいた。最近に言われるモジュラーデザインとは、全商品ラインアップを同じモジュールで構成する事を意味しており、長期的な商品計画まで考慮した上で、モジュールを設計する事を意味する。 Modular Designの代表的な例として“レゴ”設計がある。すべてのパーツを自由に組み立てられるような構造になっており、これらの概念は製造業の完成品設計にも影響を与えている。 Modular Designを行う事はメリットがある一方でデメリット・リスクも存在する。 まず、メリットとしては、同じモジュールを色々な商品に共有できる為、開発・生産・調達などにおけるコスト削減を期待できる。開発を進める中で偶然に部品・モジュールを流用する事も一部効果はあるが、開発を進める初期から計画的に展開し、投入リソースを効率的に管理できるという点で、効果は更に大きいと言われる。 一方デメリット・リスクとしては、一つの不具合が、すべての完成品に影響が起こる可能性である。また、従来の生産方式と比べ大規模の生産をするために、初期投資が大きい点もリスクになる。
  • MaaS
    Mobility as a Service(モビリティ アズ ア サービス)の頭文字を取った略語。マースと呼ぶ。交通手段の選択肢が今よりも増えていくことで、スマートフォンひとつで自由に移動できる、次世代の移動サービスを指す。
  • UAM
    Urban Air Mobility(アーバン エアー モビリティ)の頭文字を取った略語であり、都心航空モビリティを意味する。垂直離着陸(VTOL, Vertical Take Off and Landing)が可能な個人航空機カテゴリーの一種であり、空を新しい移動通路で利用できるので都心での移動効率性を最大化した次世代モビリティソリューションとして浮上している。
  • リバースエンジニアリング
    リバース(逆行)とエンジニアリングを組み合わせた言葉であり、ソフトウエア/ハードウエア製品の構造を分析し、動作やソースコード、製造方法や構成部品などの技術情報を調査し、明らかにすることを指す。一般的なソフトウエア/ハードウエア開発とは逆行した工程で進めるため、リバースエンジニアリングと呼ばれる。 リバースエンジニアリングにはさまざまなメリットがあるが、代表例として、(1) 開発期間の短縮・コストの削減、(2) 製品の図面/3Dモデル作成、が挙げられる。
  • リーン生産方式
    リーン生産方式とは、トヨタ自動車の生産方式である「TPS(Toyota Production System)」を研究し、体系として再構築したうえで編み出された生産方式のこと。 「ぜい肉がなく引き締まって痩せているさま」を意味する英語「Lean(リーン)」に由来し、LPS(Lean Production Systemの略)とも呼ばれる。 1980年代にアメリカのマサチューセッツ工科大学(MIT)の研究者らが日本の自動車産業における生産方式(主にトヨタ生産方式)を研究し、その成果を再体系化・一般化した。
  • ラストワンマイル
    物流業でのラストワンマイルとは、最終物流拠点からエンドユーザー(生活者)に物・サービスが到達する物流サービスにおける最後の接点のこと。 「最後の1マイル」とは、距離的な意味でなく、商品を届ける物流の最後の区間を意味する。 (英語:last one mile、last 1 mile)
  • DfX
    DFXとは、組立容易性(Design For Assembly )、環境負荷性(Design For Environment)、製造容易性(Design For Manufacture)、保守容易性(Design For Service)などの総称を指す。
  • Catena-X
    Gaia-X のデータエコシステムの1つとして、自動車業界におけるサプライチェーン間のデータ連携を目的に発足されたプロジェクトのこと。 デジタル技術の専門家、自動車メーカー、サプライヤー、ロジスティクス企業、政府機関、規制当局などのパートナーから構成される。 サプライチェーン管理、製品開発、製造、ロジスティクスなどの分野で、トレーサビリティ、リアルタイム監視、データ標準化や共有などのイノベーションを生み出し、産業全体の競争力向上を目指している。
  • ALD
    解析主導型設計。Analysis Lead Designの略。 最適な設計案を選択するために変更自由度の高い開発上流から事前検証を重点的に実践する開発手法。構想段階から要求仕様と達成度を明確化し、コンピュータ上で数多くの事前検証を実施してから詳細設計に進むための設計案を選択する。 解析の活用は多くの企業で進んできているものの、詳細設計後の確認検証にとどまっている場合が多く、その効果は限定的になっている。一方、解析主導型設計では、上流から取り組むことで手戻り削減による開発コスト・期間の劇的な改善のみならず、競合他社を凌駕するイノベーティブな製品開発を可能にする。
  • CFP
    カーボンフットプリント(Carbon Footprint of Products)の略称であり、商品やサービスの原材料調達から廃棄・リサイクルに至るまで、ライフサイクル全体で発生する温室効果ガスの排出量のこと。 製品単位の温室効果ガス排出量が見える化されることで、脱炭素製品・低炭素製品が選択されるような市場創出が期待される。
  • CUP
    Customer Usage Profileの略。 過剰設計を避ける為、製品にある一定の期間測定機を搭載し、顧客での実使用環境や負荷を測定し、収集する事。信頼性の高いデータ収集の為、測定機はユーザに意識させない様、隠して搭載する事が望ましい。建設機器産業に於いては、最近の情報通信技術の進歩により、GPS経由で車両位置、燃費などのメータ情報、部品交換時期等の情報を収集する事も行われている。
  • CPPD
    Concurrent Product & manufacturing Process Developmentの略。 CP/PDとはコンカレント・エンジニアリングを包含するものであり、市場ニーズを正確に製品設計に反映させ、戦略的な製品(Product)と製造プロセス(Manufacturing Process)を同時並行的(Concurrent)に開発(Development)する手法である。製品設計の初期の段階に於いて、複数の設計案と製造プロセス案を主にコンピュータ上のシミュレーションを使用して評価し、製品設計・製造上の課題を早期に洗い出すフロントローディングを実践し、素性の良い設計を生み出す事を目指す。これにより後工程でのモグラ叩き的な問題解決を回避し、ドラスティックなコスト・工数の改善(ブレークスルー)を達成させる。手法の適用は、実機に対してProject by Project、Step by Stepで行う。 具体的な要素技術として、設定目標を設定するTS(Target Setting)、目標性能を達成するSE/ALD(Systems Engineering/Analysis Leads Design)、コスト削減を目指すDFX(Design For X)、信頼性を確保するRG(Reliability Growth)などがある。
  • GHG
    温室効果ガス(Greenhouse Gas)の略。 二酸化炭素、メタン、フロン類など、地球上の温室効果を引き起こす主要なガスのことを指す。 地球は太陽からのエネルギーで暖められ、暖められた地表面から熱が放出されるが、放出された熱を温室効果ガスが吸収することで、地球表面付近の大気が暖められる。
  • MBD
    MBD(Model Based Development:モデルベース開発)とは、一般には 1D-CAEなどのシミュレーションモデルを用いた事前評価を取り入れた開発のことを指す。 シミュレーションできるモデルに限らず、モデルを広義に捉えて、文書や図面ではない抽象化したモデル(要求や機能を表現したツリーやブロック図など)を共通言語として、段階的に詳細化・具体化しながら進める開発のことを指して使われることもある。その場合は、MBSEとほぼ同義。
  • Scope1
    事業者のサプライチェーンにおける事業活動に伴って発生する温室効果ガス排出量の、分類の1つ。 ガソリンなどの燃料の燃焼や、工業プロセスといった、事業者⾃らによる温室効果ガスの直接排出量を指す。
  • Scope2
    事業者のサプライチェーンにおける事業活動に伴って発生する温室効果ガス排出量の、分類の1つ。 他社から供給された電気、熱、蒸気の使用に伴う間接排出で、電力会社から購入した電気の使用などによる排出を指す。
  • Scope3
    事業者のサプライチェーンにおける事業活動に伴って発生する温室効果ガス排出量の、分類の1つ。 事業者の活動に関連する他社の排出を指し、サプライヤーからの排出、部品や製品の輸送・配送に伴う排出、製品の使用・廃棄による排出などが挙げられる。
  • VA
    Value Analysis(価値分析)の略。 「価値:V」=「機能・品質:F」/「コスト:C」の関係で製品やサービスの価値を捉え、価値を最大化する(必要機能を得るための最小原価を求める)ことを目的とした組織的活動である。 具体的には図面や仕様書の変更、製造方法の効率化、発注先の変更などによってコスト低減を行う。 VAとVE(Value Engineering)は基本的に同義であり、VEの発祥元がVAでもあるが、製品開発(設計検討)段階から、価値の最大化を考えるVEに対して、量産化している既存製品に対して、バリューチェーン全体の視野からコストダウンを行う活動をVAとし、区別する場合がある。
  • 暗黙知
    経験によってのみ得られる、言語化しにくい知識のこと。 ハンガリーの哲学者マイケルポランニーは著書 "TheTacitDimension"(暗黙知の次元)の中で、 暗黙知について次のように表現している。 "we can know more than we can tell" (私たちは言葉にできるより多くのことを知ることができる)
  • 形式知
    形式知とは、第三者に伝えることを目的に、言語化、図式化、または数式化した客観的で理性的な知識。 ある文法や表記法など一定のルールに則って体系的に整理した知識を指し、経験によって得た主観的な知識(暗黙知)との対比で用いられる。 組織における形式知の一般的な例は、作業手順やマニュアルである。
  • 機能安全
    製品が故障しても安全性が確保できるように、機能的な工夫を施して、人命や社会への影響度合いを許容できるレベルにまで低減すること。人間や環境に危害を及ぼす原因そのものを低減あるいは除去する「本質安全」と対比されて説明されることが多い。
  • 再生可能エネルギー
    自然界に常に存在するエネルギーのことで、水力発電、太陽光発電、風力発電、地熱発電、バイオマス発電などが挙げられる。 企業が再生可能エネルギーを活用する場合は、自家発電、オンサイトPPA、オフサイトPPA、グリーン電力証書といった手段がある。
  • VDR
    バーチャルデザインレビュー。従来の図面や文書等を対象としたレビューから、3次元モデルや各種シミュレータを駆使し、仮想空間で設計案を評価するレビュー形態の事。分かりづらいレビュー対象の可視化や共有が容易になり、予見しづらい問題点の早期発見に役立つ。
  • 差動トランス変位計(LVDT)
    LVDTは、「差動トランス」と呼ばれる方式で変位量を測定するセンサです。LVDTの内部は中心にコアがあり、コアを包むようにして一次コイルが一つ、二次コイルが二つ配置されています。また、コアの先端には接触子が取り付けられており、バネや空気圧によって測定対象物に押し付けられています。測定対象物に何らかの変位が発生すると、接触子を通じてコアがスライドするという構造です。
  • ひずみゲージ変位計
    歪ゲージとは、非常に微細なひずみを高精度に取得するものです。金属(抵抗体)の伸縮による抵抗値の変化量を計算して変形(ひずみ)を算出します。しかし、歪ゲージはレーザ変位計と同じく、計測できるのは基本1軸です。さらに計測する際は1箇所の計測につき2つのセンサを貼付する必要があります。 そのため、歪ゲージには次のような課題があります。軸方向に合わせて2つのセンサを貼付する必要がある片方のセンサが外れると計測することができなくなるせん断歪み等に変化する際には、複数のゲージから計算する後処理が必要
  • 多目的最適設計
    ものを設計してつくる際、ほとんどの場合には良くしたい項目が何かしら出てきます。その際、多くの場合は何か一つの目的に絞ってそれを良くしようと考える、単目的最適化と呼ばれる最適化を行います。しかし、単目的最適化を用いてものづくりを行っている現場からは「もっと良くしたい目的が沢山あって、けれども同時に扱えないから一つ一つ最適化しているんだよ」という声が多く聞こえてくるんですね。そうした要望に応える手法が、複数の目的を同時に最適化する、多目的最適化です。しかしながら、複数の目的を同時に扱うことは容易なことではなく、ある一方の良くしたいものを改善すると、ある一方が悪くなるというような、トレードオフな目的が結構あるんです。例えば自動車だと、重量を軽くしたいけれども、軽くすると剛性が悪くなるとか、衝突安全性能が悪くなるとかがあるんです。衝突安全性能を良くしながら軽くするにはどうすれば良いんだろうというのが、実は難しい。宇宙でもペイロードを増やしたいけれど、コストを抑えたいとかがあったりします。 https://www.idaj.co.jp/blog/solution/optimization/cfd-210625
  • CPS
    「CPS」とは、「Cyber-Physical System(サイバーフィジカルシステム)」の頭文字を並べた略称で、現実世界(フィジカル)で収集した様々なデータや情報を仮想空間(サイバー)で融合させ、分析や解析を行い、現実世界(フィジカル)へフィードバックすることで最適化を図る仕組みです。また、現実世界のデータや情報の一部を意図的に変更し仮想空間でシミュレーションを行うことで、問題点の原因究明や、最適な手法・手段・スケジュールの策定なども可能です。
  • 放電加工とは
    放電加工は、電極とワークの間で連続的に放電を繰り返し、ワークを溶解させて目的の形状を作る加工方法です。目的の形状に必要な部分以外を除去する加工のため、除去加工法に分類されます。 電極の形状によって複雑な形状を一度の加工で作り出すことができ、少量生産に適しているのが特徴です。放電するための電極には、銅やグラファイトのような電気を通しやすい材料が使われます。 絶縁性の加工液の中にワークを沈め、ワークと電極の間に電圧を与えると、ワークと電極間でアーク放電(高温度の陰極から熱電子が放出されることで維持される放電)が発生します。放電によって高温になったワークは溶解し、溶解した金属が加工液を沸騰させることで、小規模な水蒸気爆発が起こります。それによって溶解した部分が吹き飛ばされ、不要な部分が除去されていくというのが、放電加工の原理です。
  • コモディティ化
    コモディティ化とは、市場投入時には高付加価値の製品やサービスと認識されていたものが、市場が活性した結果、他社が参入しユーザーにとって機能や品質などで差がなくなってしまうことである。 日本語では「一般化」と言われることも多い。 コモディティ化が起こると、付加価値で差が生まれないため低価格競争が余儀なくされる。
  • MTTR
    平均修復時間(MTTR:Mean Time To Repair):障害が起きたシステムを修復して回復させるためにかかる平均時間。MTTRは修復可能なコンポーネントやサービスの保守性を示す評価基準です。対象デバイスと問題の複雑度によって、MTTRは分、時間、または日数単位の値になります。(MTTRは平均復旧時間(Mean Time To Recovery)や平均解決時間(Mean Time To Resolve/Resolution)を意味することもあります。)
  • MTBF
    平均障害間隔または平均故障間隔(MTBF:Mean Time Between Failures):デバイスやシステムの障害が1度発生してから次に発生するまでの平均稼働時間。システムやコンポーネントの信頼性と可用性を予測するために使用されます。システムやコンポーネントの障害と障害の間の正常稼働している時間を追跡することで算出します。
  • MTTF
    平均障害時間または平均故障時間(MTTF:Mean Time To Failure):MTTFとは、デバイスやシステムに障害が発生するまで予想稼働時間の平均。ITチームは一般的に、このデータを収集するためにシステムコンポーネントを数日または数週間かけて観察します。MTBFと似ていますが、MTTFは通常、バックアップアレイのテープドライブのように交換可能な物に対して使用されます。一方でMTBFは、修復可能な物にも交換可能な物にも使用されます。
  • MTTD
    平均検出時間(MTTD:Mean Time To Detect):問題が発生してから検出されるまでの平均時間。MTTDが示す期間はITチームがトラブルチケットを受領する時点までであり、この時点からMTTRの計測が始まります。
  • 非破壊検査方法
    目視検査,放射線透過検査,超音波探傷検査,磁気探傷検査,浸透探傷検査,渦流探傷検査,ひずみ測定,漏れ 試験,アコースティックエミッション(AE),赤外線検査法等
  • 電気めっき
    電子を受け取ったイオンは金属に戻り、めっき被膜となって製品全体を覆います。 電気めっきでは同時に、+極につながっている金属が電子を失い、金属イオンとなって液中に溶けだします。 ニッケルめっきの場合、そのイオンがまた-極側で電子を受け取って金属に戻り、めっきの膜になります。
  • 指向性エネルギー堆積法
    DED(Directed Energy Deposition:指向性エネルギー堆積法)は、溶接の原理を利用して3次元の物体を作る方法です。材料(通常は金属線または粉末)は、レーザーや電子ビームなどの集束エネルギー源によって溶融されます。次に、液体材料がビルドプラットフォームに正確に注がれ、そこで急速に硬化して層を形成します。このプロセスは、オブジェクトの印刷が完了するまで繰り返されます。 DEDの大きなメリットは、単にアイテムを作るだけではなく、既存のパーツやプリフォームを修理したり、素材を追加したりできることです。また、1回の印刷で複数の素材を使用することも可能です。
  • パウダーべッド方式
    (PBF:Powder Bed Fusion) 金属粉末を敷き詰め、造形する部分にレーザや電子ビームを照射し溶融・凝固させ積層させる方法です。複雑形状の高精度製品を造形するのに向いています。 金属積層造形においては最もよく利用されている方式で、航空宇宙分野では、ジェットエンジンの噴射ノズルやタービンブレード、ロケットのエンジン部品などへの適用が進むといわれています。 また、医療分野では、カスタムメイドが可能なためインプラントへの適用が進んでいます。さらには、自動車分野における試作品や小ロット部品、産業機器分野におけるタービンなどの部品への適用が進みつつあります。
  • 標準数
    標準数とは、JISで規定された工業製品を設計する際に基準となる数値です。また標準数は基本的に等比数列になっておりR5,R10-R80などの系列があります。
  • 3D正設計
    MBD(Model Based Definition:モデルベース定義)このMBDとは、全ての製品の定義を3Dモデルに入れることにより“3D正”の設計を実現するもので、その手段として用いられるのが3Dアノテーションです。現在、単一の製品に関する情報は分散されています。例えば、形状情報は3Dモデル、製造情報などは2D図面、検査情報はまた別の2D図面といった具合です。2D図面に入っている情報は、3Dモデル側からは分からず、確認する際は常に複数のファイルやフォーマットをやり繰りする必要があります。また、2D図面が別に存在することにより、図面上の形状が改変されて、3Dモデルと不整合が生じることもよくあります。そうした状態を防ぐためにも、全ての情報を3Dモデルに集約して“3D正”の設計を行うべきであり、それを目指すのがMBDなのです。
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