ryo 2025年05月28日 カード33 いいね0

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単語カード

  • STP Spanning Tree Protocol
    スイッチ同士がループ構成になったときに、 ループ障害(ブロードキャストストーム)を防ぐために一部リンクをブロックするプロトコル。

    IEEE 802.1Dで企画化されています。

    【主な特徴】
    ネットワーク上のループを検出し、不要な経路を遮断 遮断されたリンクも、障害時には迂回路として再利用可能

    各スイッチがブリッジIDとパスコストを使ってルートブリッジを選出

    各ポートはルートポート/指定ポート/ブロッキングポートなどの役割を持つ
  • RSTP Rapid Spanning Tree Protocol
    ・STPを改良した高速収束型のスパニングツリープロトコル。

    ・標準規格:IEEE 802.1w

    【主な特徴】
    •リンク障害時の収束(切替)が高速(数秒以内)

    •STPよりも少ないステートで構成されている

    •BPDUを双方向で送信・確認することで迅速にループ回避処理を行う
  • 冗長化
    冗長化とは、システムやネットワークにおいて、
    機器や経路を二重・三重に用意して、障害が発生してもサービスを継続できるようにする設計のこと。

    【主な目的】
    •機器や通信経路の故障・切断に備える

    •可用性(Availability)を高める

    •障害時にも自動的に予備系に切り替えることでダウンを防ぐ

    【例】
    •スイッチ間を2本のケーブルで接続する

    •ルータを2台構成にする

    •サーバーの電源を二重化する



    → 「1つが壊れても、もう1つで耐える」=信頼性と継続性を高めるための基本戦略。
  • ブロードキャストストーム
    スイッチでの冗長化構成においてフレームが回り続ける現象(レイヤ2のループ)

    ネットワーク内でブロードキャスト(全体宛て)フレームが大量に発生し続け、通信が機能しなくなる状態のこと。

    ARP要求はブロードキャスト(宛先:FFFF.FFFF.FFFF)として送信されるため、スイッチは受信ポート以外のすべての同一VLANポートに転送します(フラッディング)。

    → 対策としてSTPを有効にすることで、ブロードキャストストームを防ぐことができる!!
  • STPではどのようにループを回避する?
    スパニングツリープロトコル(STP)では、一部のポートをブロック状態にすることで、ループ構成によるフレームの循環を防ぐ。

    これにより、ネットワークは**ツリー構造(階層構造)**になる。
  • STPにおけるルートブリッジとは?
    STPで形成されるツリー構造の起点となる中心のスイッチのことをルートブリッジという。

    ルートブリッジを基準に、各スイッチが最適な経路(ルートポート)を決定する。
  • ルートブリッジはどのように決まる?
    STPでは、最も小さいブリッジIDを持つスイッチがルートブリッジに選ばれる。

    ブリッジIDは以下の2つで構成される:

    •ブリッジプライオリティ(デフォルト:32768)

    •MACアドレス
    ※プライオリティが同じ場合は、MACアドレスが小さい方が優先される。
  • STPでブロックされるポートはどこ?
    STPでは、ルートブリッジから見て最もコストの高い(遠い)ポートをブロッキング状態にする。

    これによりループを防ぎつつ、バックアップ経路として保持される。
  • BPDU Bridge Protocol Data Unit
    STP(スパニングツリープロトコル)でスイッチ同士が情報交換するための制御フレーム。

    0180.C200.0000 というマルチキャストアドレスで送信されます。
  • BPDUのフレームフォーマット
    L2ヘッダ(イーサネットヘッダ)の後ろに格納されます。

    最初の方には、プロトコルIDやバージョンなどが格納
  • ルートブリッジの選出方法
    ・STPのツリー構造の起点となる中心のスイッチのこと

    ・ブリッジIDとはプライオリティとMACアドレスで、比較の際にはプライオリティが優先される

    ・プライオリティが同じ場合は※最も低い値のMACアドレスのスイッチが選出される。

    ・プライオリティは手動で数値を変更できる。(デフォルトは32768)
  • ルートポート RP=Root Port
    ・ルートブリッジまでの最短のパスコストを持つポートのこと。

    ・パスコストはポートの帯域幅によって決められている。

    帯域幅(bps): コスト
    10 Mbps:100
    100Mbps:19
    1Gbps:4
    10Gbps:2

    → 累計パスコストが小さいポートがルートポートに選ばれる。

    ・同じコストのBPDUが複数届いた場合は、次の優先順で決定する:

    1.累計パスコストが最も小さいBPDUを受け取ったポート

    2.送信元ブリッジIDが最も小さいBPDUを受け取ったポート

    3.送信元ポートIDが最も小さいBPDUを受け取ったポート
  • 指定ポートの選出方法 DP=Designated Port
    ・スイッチ間の範囲(セグメント)で上位のBPDUを送信するポートが指定ポートとなる。

    ・指定ポートは以下のように選出する。

    1.ルートパスコストが小さいBPDUを送信するポート

    2.パスコストが同じ場合、BPDUの送信ブリッジIDが小さいポート。

    3.送信元ポートIDが最も小さいBPDUを送信するポート。

    ※同じセグメント上でルートブリッジより近いスイッチ側のポートが指定ポートと考えても良い

    ※ルートポートの対向側は指定ポートになると考えても良い。

    ※ルートブリッジはすべて指定ポートになる。
  • ブロッキングポートの選出方法 NDP=Non Designated Port
    ・最後まで残ったものが非指定ポート(ブロッキングポート)となる

    ・ブロッキングポートからはユーザーのフレームは送信されない。

    ・BPDUは受信し続ける(自分が非指定ポートだと認識し続ける)がMACアドレスは学習しない。

    ・ブロッキングポートが決まった後は、ルートブリッジからのみBPDUが送信される。

    ・障害が発生した場合は、ルートブリッジに変更が伝えられ、各スイッチに通知が届くことで再計算がおこなわれる。
  • show spanning-tree
  • ポートファース PortFast
    PortFast(ポートファースト)とは、STP(スパニングツリープロトコル)のポート状態遷移をスキップし、スイッチ起動直後にポートをすぐForwarding状態にする機能。

    ※PCなどが接続され、フォワーディングになることがあらかじめ確定しているポートで設定します。

    ※スイッチ間のリンクでは、ループの原因となって可能性があるため、エンドデバイス以外の接続先でポートファストを有効にしてはいけません。
  • ポートファストを有効化するコマンド
    (config)#spanning-tree portfast default
    すべてのアクセスポートに一括でポートファストを有効化します。

    (config-if)#spanning-tree portfast
    インターフェースごとにポートファストを有効化します。

    (config-if)#spanning-tree portfast trunk
    トランクポートでポートファストを有効化します。
  • PortFast使用時の、STPとRSTPにおける状態遷移の違いは?
    【STP(IEEE 802.1D)での通常の状態遷移】
    1.Blocking(ブロッキング)
    2.Listening(リスニング)
    3.Learning(ラーニング)
    4.Forwarding(フォワーディング)
    ※合計30秒以上かかることもある

    → PortFastを有効にすると、Listening/Learning をスキップして即Forwarding

    【RSTP(IEEE 802.1w)の通常の状態遷移】
    •Discarding(破棄中)
    •Learning(学習)
    •Forwarding(転送)

    → PortFastを有効にすると、Discarding/Learningをスキップして即Forwarding

    【共通点】
    •STPもRSTPも、PortFastを有効にするとポートは即Forwarding状態になる

    •主にエンドデバイス(PC・プリンタなど)接続用アクセスポートに設定する
  • PortFast使用時の、STPとRSTPにおける状態遷移の違いは?
    【STP(IEEE 802.1D)での通常の状態遷移】
    1.Blocking(ブロッキング)
    2.Listening(リスニング)
    3.Learning(ラーニング)
    4.Forwarding(フォワーディング)
    ※合計30秒以上かかることもある

    → PortFastを有効にすると、Listening/Learning をスキップして即Forwarding

    【RSTP(IEEE 802.1w)の通常の状態遷移】
    •Discarding(破棄中)
    •Learning(学習)
    •Forwarding(転送)

    → PortFastを有効にすると、Discarding/Learningをスキップして即Forwarding

    【共通点】
    •STPもRSTPも、PortFastを有効にするとポートは即Forwarding状態になる

    •主にエンドデバイス(PC・プリンタなど)接続用アクセスポートに設定する
  • PVST Per VLAN Spanning Tree
    ここでの頭文字「Per」は「~ごと」を意味します。

    「PVST+」と「Rapid PVST+」は、

    VLANごとに1つのインスタンスを作成します。

    インスタンスとは、1つの独立したスパニングツリー構成の単位。PVSTでは、VLANごとに1つずつインスタンスが生成される。
  • シェアードリンク
    シェアードリンク(Shared Link)とは、複数のデバイスが1つの通信メディアを共有して通信する方式。

    シェアードリンクに分類されるのは、スイッチ間にハブが入っている接続です。また、スイッチのポートが半二重に設定されている場合もシェアードリンクに分類されます。

    シェアードリンクの場合はSTPタイマーを使った収束を行います。
  • ポイントツーポイントリンク
    ポイントツーポイント(Point-to-Point)リンクとは、
    スイッチやルータなど2つのネットワーク機器が1本のリンクで直接接続されている通信方式。

    ポイントツーポイントリンクの場合はSTPタイマーに依存しない高速収束を行います。

    ポイントツーポイントリンクに分類されるのは、スイッチのポートが全二重に設定され、スイッチが1対1で接続されている場合です。

  • スパニングツリーが動作しているスイッチドネットワークで、完全に収束したと言えるのはいつか。
    全てのスイッチのポートが、ブロッキングかフォワーディングのどちらかになった時
  • VLANのハロータイムを設定するコマンド
    Switch(config)#spanning-tree vlan {VLAN番号〕{タイマーの種類}{秒}
  • RSTPポートの役割の説明
    指定ポートがダウンした場合、バックアップポートがその役割を引き継ぐ

    ルートポートがダウンした場合、代替ポートがその役割を引き継ぐ
  • BPDUフィルタリング
    BPDUフィルタリングは、BPDUの送受信を止める機能です。

    PCやサーバを接続するアクセスポートでは BPDUを送受信する必要がないので、BPDUフィルタリングによって無駄な処理を抑えることが出来ます。

    BPDUフィルタリングは、特定のインターフェースで有効にした場合とグローバルで有効にした場合で、BPDUを受信したときの動作が異なります。

    ※特定のインターフェースでBPDUフィルタリングを有効にした場合

    そのインタフェースでBPDUを受信しても、BPDUの受信処理は行いません。

    ※グローバルでBPDUフィルタリングを有効にした場合
    BPDUを受信すると、BPDUフィルタリングは無効になり、BPDUの送受信が始まります。

    インターフェースの先がPCやサーバからスイッチに変更された場合でも、BPDUを受信することでSTPが動作するため、ループの発生を防止することができます。
  • STPのブリッジプライオリティのデフォルト値は?
    → 32768
    ※範囲:0~61440(4096刻み)
  • STPのパスコスト(ショートモード)の代表的な値は?
    帯域幅/コスト
    10Mbps/100
    100 Mbps/19
    1 Gbps/4
    10 Gbps/2

    ※Ciscoでは「ショートモード」がデフォルト(spanning-tree pathcost method short)
  • STPの各タイマーのデフォルト値は?
    タイマー名/デフォルト値
    Hello Time/2 秒
    Forward Delay/15 秒
    Max Age/20 秒
  • STPのポート状態の遷移にかかる時間は?
    Listening(15秒)
    → Learning(15秒)
    → Forwarding(合計 30秒 以上)

    ※PortFast を使用すると即 Forwarding になる
  • ブリッジプライオリティの設定可能値は?
    → 0~61440 の範囲で、4096単位で設定

    (例:0、4096、8192、…、61440)
  • STPの主な機能
  • ネットワークにおける「直接接続」と「間接接続」の違いは?
    •直接接続(Direct connection):2つの機器が物理的にケーブルで接続されている状態

    •間接接続(Indirect connection):間に他の機器やネットワークが介在してつながっている状態(例:ルータ経由)

    【補足】
    •STPやルーティングでは、直接接続はより優先されることが多い
    •トラブルシュートでも「直接か間接か」の判断が重要

    以下は、ネットワーク以外の直接的と間接的の意味

    直接的:本人や対象に対して、仲介なしで直接関わる・伝えること

    間接的:他の手段や第三者を介して伝える・関わること
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