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(臨床心理学とは)•「科学,理論,実践を統合して,人間行動の適
応調整や人格的成長を促し,さらには不適応,
障害,苦悩の成り立ちを研究し,問題を予測
し,そして問題を軽減,解消することを目指す
学問である」
・哲学「こころとは何か」という起源,宗教「よ
りよい心の状態を目指す」という起源の2つを
あわせ持つ。 -
心とは (行動主義的な理解)心は目に見えない。目に見える行動を観察することで心動き・変化を観察できるかもしれない。
観察できる「行動」を通じて心的プロセスを知る。 -
(心理学の歴史)・アリストテレスやロックといった哲学の考え,
特にロックの連合論が大きな影響を与えた。
・1879年ヴント(Wundt,W)が実験心理学の
研究室を作った。意識を対象とし,内観という
方法で世界で初めて実験的研究を行った。
・ティチェナー(Titchener,E.B.)は意識を内観に
よって文析し,要素を発見,再構成することに
よって複雑な意識経験を説明しようとした
【構成主義心理学】
・ジェームズ(James,W.)も同様に意識を対象に
内観法を用い,その機能に注目した
【機能主義心理学】 -
臨床心理学の歴史・心理学を誕生させたヴントのもとで学んだ
ウィットマー(Witmer,L.)が1896年に心理クリ
ニックを開設して実際に心理学の知見を援助に
取り入れたことにより始まったといわれる。
・19世紀後半,クレペリンが精神障害者の治療的
アプローチを行った(異常者から治療対象者
へ)。
・催眠療法の登場,これを学んだフロイトが無意
識の葛藤が症状を引き起こすと理論化。
・20世紀前半は臨床心理学的介入の多くは精神
分析的なアプローチ。
・心理学で行動主義が台頭し,主観的な経験より
も観察可能な行動に関する研究がおこなわれる
ようになると,1950年後頃は行動理論や学習
心理学が介入に取り入れられるようになり,行
動療法が出てきた。
•その後もさまざまな療法や介入方法が登場した。 -
臨床心理学の三大学派1精神分析的心理療法
2行動療法
3来談者中心療法 -
エビデンスベイスト・アプローチ各学派の対立の中,1952年にアイゼンクが心
理療法の批判をする(本当に効果あるの?)。
・各学派の創始者信仰や独自理論ではなく,「具
体的なデータという実証を重視する」この考え
方が,定着していく。
・すべての問題に対して万能薬のように効く心理
療法はないということもわかり,適切な方法を
選ぶことの必要性も出てきた。 -
臨床心理学の3つの活動1実践活動
2研究活動
3専門活動 -
(実践活動)•クライエントまたはその家族・関係者と面接。
•問題のアセスメント,分析をする。
•問題を解決する方法を考え,支援方針を立てる。
•クライエントと協力して問題解決に向けて介入
•他職種とのコラボレーション -
(研究活動)•実践活動を通しての研究
仮説をたてる→検証をする→修正する
•効果的な方法だけでなく,効果がなかったとい
う研究結果も大事
•実践活動に関連する研究
→実践活動の内容を科学的に検証をする -
(専門活動)•臨床心理学の社会への貢献度を説明
•他の専門組織との連携
•研究成果の発表
•資格制度の整備や教育システムの確立
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