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病原菌Paenibacillus larvae
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病原菌の性状 覚えなくてもよい(診断が言えれば良い)グラム陽性連鎖状桿菌
周毛性鞭毛有り
菌体中央付近に楕円形芽胞形成
通性嫌気性
ニンジンエキス加培地(Holst-Sturtevant培地)、J培地で培養 -
感染環はどんな形? 感染サイクルの図が描けると良い)感染幼蛆が無蓋幼虫時には死亡後除去される。
有蓋幼虫の場合は変態時に死亡する。これが腐蛆・スケイルとなり、これを働き蜂が清掃除去する。
これにより蜂体および巣箱が汚染され、感染が広がる。
これにより幼蛆の餌(ローヤルゼリー)も汚染され、幼蛆は直ちに敗血症死する。 -
症状 非常に多いのでポイントを押さえること・孵化後2日以内の幼虫に王乳を介して経口感染し、幼虫が敗血症死する
・成虫の死虫排除により発見されにくく、主として有蓋期幼虫の死亡が特徴的
・感染した蜂児の巣房の蓋が陥没したり小孔がみられる
・巣箱の中が強い膠臭のある茶褐色または褐色の腐蛆がみられ、これにマッチの軸などを刺して引き抜くと糸を引くのが特徴
・時間が経過した場合にはスケイルと呼ばれる腐蛆が巣房の下壁にこびりつく
・発病した蜂群は活動が低下し、産卵圏の乱れが生じる -
診断①鏡検
②細胞分離
③牛乳試験(Milk test) -
鏡検の場合どうしますか?腐蛆の塗抹標本を2.5%ニグロシン染色
これによりグラム陽性芽胞形成菌を確認する -
細菌分離の場合の場合どうしますか?J培地、Holst-Sturtevant培地(ニンジンエキス加寒天培地)で分離
37℃2~4日間、5%炭酸ガス培養 -
牛乳試験(Milk test)の方法は?脱脂粉乳2mlに蛆死体1個を加え、20~37℃で5~15分放置、
透明化したら陽性と判断する。 -
治療なし
罹患群は早期にすべて焼却・埋却する -
予防一般的予防で新規搬入巣箱、採蜜終了後の巣箱をガス滅菌する(エチレンオキサイドガス)
罹患発病群は蜜・巣箱の焼却し、養蜂・採蜜に関連した器具は0.5%ホルマリン溶液、3%過酸化水素水、ヨード剤、塩素剤に浸漬して消毒する。
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