-
かぐや姫ののたまふやうに違はず作り出でつ。おっしゃる
-
御鷹の失せたるよし奏したまふ時に、帝、ものものたまはせず。おっしゃる
-
などかくは仰せらるるおっしゃる
-
官も賜はむと仰せ給ひき。おっしゃる
-
「天人の五衰の悲しみは、人間にも侯ひけるものかな」とぞ仰せける。おっしゃる
-
きこしめす人、涙を流し給はぬなし。お聞きになる
-
物もきこしめさず、御遊びなどもなかりけり。召し上がる
-
早う御文も御覧ぜよ。ご覧になる
-
いかに殿ばら、殊勝のことは御覧じとがめずや。お見とがめになる
-
供の者どもに問ひ給へば、「知らず」と申す。申し上げる
-
刀どもを抜きかけてぞ守り申しける。お守り申し上げる
-
いと切に聞こえさすべきことあり。申し上げる
-
御文も聞こえたまはず。差し上げる
-
ここには、かく久しく遊びきこえて、慣らひたてまつれり。楽しく過ごし申し上げる
-
今日しも端におはしましけるかな。いらっしゃる
-
竹の中におはするにて知りぬ。いらっしゃる
-
「くらもちの皇子おはしたり」と告ぐ。いらっしゃる
-
惟喬の親王、例の狩りしにおはします供に、馬の頭なる翁つかうまつれり。いらっしゃる
-
聞きしにも過ぎて、尊くこそおはしけれいらっしゃる
-
上もきこしめして、興ぜさせおはしましつ。いらっしゃる
-
もの馴れのさまや、と君は思す。お思いになる
-
帝、なほめでたく思しめさるること、せき止めがたし。お思いになる
-
あはれ、死ぬとも思し出づべきことのなきなむ。お思い出しになる
-
使ひに禄たまへりけり。お与えになる
-
かぐや姫、いといたく泣きたまふ。お泣きになる
-
娘を我にたべ。ください
-
深き山に捨てたうびてよ。捨ててしまってください
-
中納言も、「まだこそ見たまへね」とて見たまふ。見ております
-
これをなむ、身にとりては面歌と思ひたまふる。思っております
-
後涼殿にもとよりさぶらひ給ふ更衣の曹司を、ほかに移させたまひて、上局に賜はす。お与えになる
-
忠岑も禄たまはりなどしけり。いただき
-
かしこき仰せ言をたびたびうけたまはりながら、みづからはえなん思ひ給へ立つまじき。お受けする
-
定めて習ひあることに侍らむ。ちと承らばや。お聞きする
-
簾少し上げて、花奉るめり。差し上げる
-
かぐや姫をやしなひたてまつること二十余年になりぬ。養育し申し上げる
-
帝は赤色の御衣奉れり。お召しになる
-
壺なる御薬たてまつれ。召し上がる
-
宿直人にて侍らむ。お仕えする
-
おのがもとにめでたき琴侍り。あります
-
御気色悪しくはべりき。ございます
-
故宮にさぶらひし小舎人童なりけり。お仕えする
-
「さること候ひき」と申す。あります
-
大原山のおく、寂光院と申すところこそ閑にさぶらへ。ございます
-
その郎党を召すに、跡をくらみて失せぬ。お呼び寄せになる
-
箸とって召すよししけり。召し上がる
-
帝ばかりは御衣を召す。お召しになる
-
主上をはじめ奉りて、人々皆御舟に召す。お乗りになる
-
ここに侍りながら、御とぶらひにもまうでざりける。参上する
-
その秋、住吉に詣で給ふ。参詣する
-
四月に内裏に参り給ふ。参上する
-
親王に、馬の頭、大神酒参る。差し上げる
-
加持などまゐるほど、日高くさしあがりぬ。し申し上げる
-
大神酒まゐり、御遊びなどし給ふ。召し上がる
-
薬の壺に御文添へて参らす。差し上げる
-
「かかる人こそは世におはしましけれ」と、驚かるるまでぞ、まもり参らする。お見つめ申し上げる
-
憶良らは今はまからむ子泣くらむ退出する
-
「追ひてなむまかるべき」とをものせよ。参ります
-
今井の四郎兼平生年三十三にまかりなる。申す
-
藤壺の宮、なやみ給ふことありて、まかで給へり。退出する
-
それより大殿にまかで給へり。退出する
-
老いかがまりて室の外にもまかでず。出かける
-
二千人の人を、竹取が家につかはす。おやりになる
-
御身に馴れたるどもをつかはす。お与えになる
-
藤袴を詠みて人につかはしける。贈る
-
帝、箏の御琴をぞいみじうあそばしける。演奏なさる
-
和歌もあそばしけるにこそ。お詠みになる
-
御硯召し寄せて、みづから御返事あそばされけり。なさる
-
昔、二条の后に仕うまつる男ありけり。お仕え申し上げる
-
このはたおりをば聞くや。一首つかうまつれ。詠み申し上げる
-
はや、この皇子にあひつかうまつり給へ。結婚申し上げる
-
矢七つ八つ候へば、しばらく防ぎ矢つかまつらん。いたす
-
親王、大殿ごもらで明かしたまうてけり。おやすみになる
-
御心あきらかに、よく人をしろしめせり。ご存じである
-
天皇の、天の下しろしめすこと、四つの時、九返りになむなりぬる。お治めになる
-
おほやけも行幸せしめたまふ。お出かけ
-
東宮行啓あり。お出かけ
-
法皇夜を籠めて大原の奥へぞ御幸なる。お出かけ
-
かぐや姫をえ戦ひ止めずなりぬること、こまごまと奏す。天皇に申し上げる
-
よきに奏し給へ、啓し給へ。皇后に申し上げる
ログイン