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吹くからに(ふ)むべ山風を 嵐と言うらむ
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恨みわび恋に朽ちなむ なこそをしけれ
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誰からも松も昔の ともならなくに
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長からむ乱れて今朝は ものをこそおもへ
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秋の田のわが衣手は つゆにぬれつつ
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山里はひとめもくさも かれぬとおもへば
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高砂のとやまのかすみ たたずもあらなむ
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来る人を焼くや藻塩の みもこがれつつ
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田子の浦に富士の高嶺に ゆきはふりつつ
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嘆けとてかこち顔なる わがなみだかな
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かくとだにさしも知らじな もゆるおもひを
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有馬山いでそよ人を わすれやはする
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ながらへば憂しと見し世ぞ いまはこひしき
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音に聞くかけじや袖の ぬれもこそすれ
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立ち別れまつとし聞かば いまかへりこむ
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もろともに花よりほかに しるひともなし
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筑波嶺の恋ぞつもりて ふちとなりぬる
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風邪を痛み砕けてものを おもふころかな
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しのぶれどものや思ふと ひとのとふまで
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