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日本における犯罪認知件数の推移平成8年から毎年戦後最多を記録し、平成14 年にピーク。 刑法犯の7割以上を占める窃盗犯の認知件 数が大幅に減少し続けたことにより、その後、毎年戦後最低を記録 している
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補足:犯罪認知件数とは警察等の捜査機関で犯罪と認知された件数で、犯罪の発生件数ではない。犯罪の暗数調査(犯罪被害実態調査)で違いがでる項目は、性犯罪被害
警察等に届け出ることの躊躇い、捜査協力段階での二次被害によるもの -
上記補足届け出たあとの捜査協力や出廷の煩わしさ、加害者が家族や知人で穏便に済ましたい場合、届け出たあとも被害が戻りそうにない場合…など、様々な理由で犯罪の被害を受けても届け出ないケースが発生する
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身近な犯罪:窃盗
窃盗の種類侵入窃盗・・・建物や施設に侵入して窃盗を行うこと
空き巣(留守中)、忍込み(夜間の就寝中)、居空き(昼間の食事や庭仕事等の隙)、金庫破り、事務所荒らし
乗り物窃盗・・・乗り物を対象とした窃盗
自動車窃盗、オートバイ盗、自転車窃盗
非侵入窃盗・・・建物や施設に侵入せずに窃盗を行うこと
ひったくり、すり、 万引き、など -
窃盗に関する研究
富山県内で検挙された350名について、住宅侵入盗の3種別(空き巣、忍込み、居空き)ごとの犯行特徴と犯人属性を比較検討(財津2014)
窃盗過程における悪質性
忍込み、空き巣、居空きの順に高い
窃盗目的の指向性
空き巣の指向性が他の2つよりも高い
犯人属性については
忍込み、空き巣、居空きの順に年令が高く、最終学歴が低かった
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窃盗犯に関する研究
手口の一貫性の研究(横田・渡辺, 1998)–侵入盗1万2,468名を対象し、犯行回数の増加に伴う反復性(再犯)の推移と、反復性の高い手口を検討過去の犯行回数が少ない被疑者の場合は、過去の犯行で反復されている手口を新たな事件で選択することは少ない
犯行回数の増加に伴って被疑者が選択する犯行の組み合わせが固定化する -
窃盗の対策
侵入窃盗・ 無施錠や開けっ放しは論外
・郵便受けや植木鉢に鍵を隠さない
・ピッキング対策が施された鍵に変える -
窃盗の対策
乗り物窃盗・自転車やオートバイには、はじめから付いて
いる鍵とは別に、ワイヤー錠などを取り付け
る(ツーロック)–
・自動車には、警報装置を取り付ける 等 -
窃盗の対策
非侵入窃盗ひったくりに対して:手に持つバッグではな く、リュックに変える、道路とは逆側に荷物 を持つ など -
窃盗の研究
活動拠点からの移動距離の研究・犯行の発生頻度について、活動拠点を中心とした距離減衰が生じる
(犯人の活動拠点の近くで犯行が繰り返されるようになる)
・これは日本以外も一緒アメリカ、カナダ、イギリス、オランダ、フィンランド、イスラエル、インド など
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身近な犯罪
ストーカー悪質なつきまとい。つきまとわれている被害者が精神的な苦痛を味わう状況
日本では、1999年の桶川ストーカー殺人事件がきっかけとなり、2000年にストーカー規制法が施行された(ストーカー行為等の規制等に関する法律) -
ストーキングが犯罪になったとき連日ラブレターを送る、家のそばまでついてくる、いらずら電話…など)自体、社会的に見て違法な行為ではなかった。これらの行為が、犯罪と定義され取り締まられたのは比較的最近のこと
警察のスタンスは民事不介入。しかしストーカーに被害者が殺されるというタイプの事件がいくつか発生したため、取り締まる必要が出てきた -
ストーカーの分類
拒絶型元交際相手、元恋人、元配偶者をストーキングするタイプ–こうした相手から別れを切り出されたこと(相手からの拒絶)をきっかけに開始されることが多い -
ストーカーの分類
憎悪型日頃からストレスや不満をためやすい人物が犯人であることが多いとされる。ちょっとしたきっかけ(足を踏まれた、無視されたなど)でその不満を爆発させ、その相手に対して嫌がらせを始めるタイプ
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ストーカーの分類
親密希求型自分と被害者が恋愛関係にある、愛し合っている等の妄想を抱き、これに基づいて被害者をつきまとうタイプ。統合失調症や妄想性の障害を患っていることがある -
ストーカーの分類
無資格型人間関係において相手の立場に立って物事を見ることが苦手な加害者によってなされる。さまざまなタイプがあり、被害者に対して一方的な求愛活動を繰り返し、それに対する見返りがないとその行動が攻撃に転化するパターンも見られる
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ストーカーの分類
捕食型レイプや性的殺人などを行うためにその情報収集として、選定した被害者につきまとうタイプ。被害者が「被害に遭っている」ことに気づきにくい -
ストーカーの分類
スターストーカー有名人対象のストーカー–心理的な特性とストーカー行為との関連–。ただし、因果関係に注意
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