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はるすぎて なつきにけらし しろたへの 「 」 「 」ころもほすてふ あまのかぐやま
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これやこの いくもかへるも わかれては 「 」 「 」しるもしらぬも あふさかのせき
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あまつかぜ 「 」 「 」 をとめのすがた しばしとどめむくものかよひぢ ふきとぢよ
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「 」 「 」 わかなつむ わがころもでに ゆきはふりつつきみがため はるののにいでて
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すみのえの きしによるなみ よるさへや 「 」 「 」ゆめのかよひぢ ひとめよくらむ
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やまざとは ふゆぞさびしさ まさりける 「 」 「 」ひとめもくさも かれぬとおもへば
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あさぢふの をののしのはら しのぶれど 「 」 「 」あまりてなどか ひとのこひしき
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しのぶれど いろにいでにけり わがこひは 「 」 「 」ものやおもふと ひとのとふまで
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「 」 「 」 なかなかに ひとをもみをも うらみざらましあふことの たえてしなくは
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あはれとも いふべきひとは おもほえで 「 」 「 」みのいたづらに なりぬべきかな
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つくばねの みねよりおつる みなのがは 「 」 「 」こひぞつもりて ふちとなりぬる
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みちのくの しのぶもぢずり 「 」 「 」 われならなくにたれゆゑに みだれそめにし
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なにはがた みじかきあしの ふしのまも 「 」 「 」あはでこのよを すぐしてよとや
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わびぬれば いまはたおなじ なにはなる 「 」 「 」みをつくしても あはむとぞおもふ
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「 」 「 」 ながつきの ありあけのつきを まちいでつるかないまこむと いひしばかりに
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ちはやぶる かみよもきかず たつたがは 「 」 「 」からくれなゐに みづくくるとは
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「 」 「 」 あけぬるを くものいづこに つきやどるらむなつのよは まだよひながら
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わすらるる みをばおもはず ちかひてし 「 」 「 」ひとのいのちの をしくもあるかな
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ゆらのとを わたるふなびと かぢをたえ 「 」 「 」ゆくへもしらぬ こひのみちかな
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きみがため 「 」 「 」 ながくもがなと おもひけるかなをしからざりし いのちさへ
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おくやまに もみぢふみわけ なくしかの 「 」 「 」こゑきくときぞ あきはかなしき
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わがいほは みやこのたつみ しかぞすむ 「 」 「 」よをうぢやまと ひとはいふなり
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「 」 「 」 たつたがは からくれなゐに みづくくるとはちはやぶる かみよもきかず
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このたびは ぬさもとりあへず たむけやま 「 」 「 」もみぢのにしき かみのまにまに
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「 」 「 」 さねかづら ひとにしられで くるよしもがななにしおはば あふさかやまの
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やまがはに 「 」 「 」 ながれもあへぬ もみぢなりけりかぜのかけたる しがらみは
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ひとはいさ こころもしらず ふるさとは 「 」 「 」はなぞむかしの かににほひける
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こひすてふ わがなはまだき たちにけり 「 」 「 」ひとしれずこそ おもひそめしか
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あひみての のちのこころに くらぶれば 「 」 「 」むかしはものを おもはざりけり
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かぜをいたみ いはうつなみの おのれのみ 「 」 「 」くだけてものを おもふころかな
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さびしさに やどをたちいでて ながむれば 「 」 「 」いづこもおなじ あきのゆふぐれ
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むらさめの つゆもまだひぬ まきのはに 「 」 「 」きりたちのぼる あきのゆふぐれ
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ももしきや ふるきのきばの しのぶにも 「 」 「 」なほあまりある むかしなりけり
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あけぬれば くるるものとは しりながら 「 」 「 」なほうらめしき あさぼらけかな
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いにしへの ならのみやこの やへざくら 「 」 「 」けふここのへに にほひぬるかな
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わすれじの ゆくすゑまでは かたければ 「 」 「 」けふをかぎりの いのちともがな
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はるのよの ゆめばかりなる たまくらに 「 」 「 」かひなくたたむ なこそをしけれ
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うらみわび ほさぬそでだに あるものを 「 」 「 」こひにくちなむ なこそをしけれ
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こころにも あらでうきよに ながらへば 「 」 「 」こひしかるべき よはのつきかな
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めぐりあひて みしやそれとも わかぬまに 「 」 「 」くもがくれにし よはのつきかな
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「 」 えやはいぶきの さしもぐさ さしもしらじな 「 」かくとだに もゆるおもひを
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「 」 「 」 さむしろに ころもかたしき ひとりかもねむきりぎりす なくやしもよの
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「 」 「 」 ながむれば ただありあけの つきぞのこれるほととぎす なきつるかたを
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ありまやま ゐなのささはら かぜふけば 「 」 「 」いでそよひとを わすれやはする
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おほえやま いくののみちの とほければ 「 」 「 」まだふみもみず あまのはしだて
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「 」 こころもしらず くろかみの みだれてけさは 「 」ながからむ ものをこそおもへ
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「 」 またこのごろや しのばれむ うしとみしよぞ 「 」ながらへば いまはこひしき
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「 」 ひとりねるよの あくるまは いかにひさしき 「 」なげきつつ ものとかはしる
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「 」 つきやはものを 「 」 かこちがほなる わがなみだかななげけとて おもはする
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ひともをし ひともうらめし あぢきなく 「 」 「 」よをおもふゆゑに ものおもふみは
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あらざらむ このよのほかの おもひでに 「 」 「 」いまひとたびの あふこともがな
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よをこめて とりのそらねは はかるとも 「 」 「 」よにあふさかの せきはゆるさじ
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いまはただ おもひたえなむ とばかりを 「 」 「 」ひとづてならで いふよしもがな
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あさぼらけ 「 」 「 」 あらはれわたる せぜのあじろぎうぢのかはぎり たえだえに
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ちぎりおきし させもがつゆを いのちにて 「 」 「 」あはれことしの あきもいぬめり
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わたのはら こぎいでてみれば ひさかたの 「 」 「 」くもゐにまがふ おきつしらなみ
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せをはやみ いはにせかるる たきがはの 「 」 「 」われてもすゑに あはむとぞおもふ
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なにはえの あしのかりねの ひとよゆゑ 「 」 「 」みをつくしてや こひわたるべき
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わがそでは しほひにみえぬ おきのいしの 「 」 「 」ひとこそしらね かわくまもなし
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よのなかは 「 」 「 」 あまのをぶねの つなでかなしもつねにもがもな なぎさこぐ
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