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きりぎりす 鳴くや霜夜(しもよ)の さむしろに衣かたしき ひとりかも寝む
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我が袖は 潮干(しおひ)に見えぬ 沖の石の人こそしらね かわく間もなし
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世のなかは つねにもがもな 渚(なぎさ)漕ぐあまの小舟(おぶね)の 綱手(つなで)かなしも
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み吉野の 山の秋風 小夜(さよ)ふけてふるさと寒く 衣うつなり
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おほけなく うき世の民に おほふかなわがたつ杣(そま)に 墨染(すみぞめ)の袖
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花さそふ あらしの庭の 雪ならでふりゆくものは わが身なりけり
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来ぬ人を まつほの浦(うら)の 夕なぎに焼くや藻塩(もしお)の 身もこがれつつ
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風そよぐ ならの小川の 夕暮れはみそぎぞ夏の しるしなりける
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人もをし 人もうらめし あぢきなく世を思ふゆゑに 物思ふ身は
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ももしきや 古き軒端(のきば)の しのぶにもなほあまりある 昔なりけり
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衣かたしき ひとりかも寝むきりぎりす 鳴くや霜夜(しもよ)の さむしろに
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人こそしらね かわく間もなし我が袖は 潮干(しおひ)に見えぬ 沖の石の
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あまの小舟(おぶね)の 綱手(つなで)かなしも世のなかは つねにもがもな 渚(なぎさ)漕ぐ
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ふるさと寒く 衣うつなりみ吉野の 山の秋風 小夜(さよ)ふけて
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わがたつ杣(そま)に 墨染(すみぞめ)の袖おほけなく うき世の民に おほふかな
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ふりゆくものは わが身なりけり花さそふ あらしの庭の 雪ならで
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焼くや藻塩(もしお)の 身もこがれつつ来ぬ人を まつほの浦(うら)の 夕なぎに
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みそぎぞ夏の しるしなりける風そよぐ ならの小川の 夕暮れは
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世を思ふゆゑに 物思ふ身は人もをし 人もうらめし あぢきなく
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なほあまりある 昔なりけりももしきや 古き軒端(のきば)の しのぶにも
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