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可動コイル形計器と可動鉄片形計器について、それぞれの測定原理と使用上の制約条件について比較せよ。可動コイル形計器は、コイルに電流を流すことで発生した磁束と、コイルの両側の永久磁石との相互作用でコイルが回転して指針が動き、値を示す。電流の向きが変化する交流では指針が振動してしまうため、交流測定には使えない。
一方、可動鉄片形計器は、固定コイルに電流を流すことで発生した磁束によって鉄片が引き寄せられ、指針が回転して値を示す。直流で使うと鉄片が永久磁石化してしまうため、直流測定には使えない。 -
理想的な電流計と電圧計の回路構成について簡単に説明しなさい。電流計は直列接続した際、内部抵抗があると測定したい電流が本来よりも小さくなってしまうため、電流計の内部抵抗は0であることが理想的である。
電圧計は並列接続した際、流れてくるすべての電流を、測定したい方の導線に流すには(電圧計側に分流させないためには)、電圧計の内部抵抗は∞であることが理想的である。 -
電圧電流計法で抵抗で消費される電力測定を行うときの回路構成による系統誤差について詳説しなさい。[回路A]Rxでの消費電力Pxに発生する相対誤差はRa/Rxのようになり、これは正の値をとるためPxは実際よりも大きく測定される。また、抵抗Rxの値が大きいほど系統誤差は小さくなる。消費電力Pxを正確に求めるには、電流計の内部抵抗Raを正確に測定する必要がある。
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電圧電流計法で抵抗で消費される電力測定を行うときの回路構成による系統誤差について詳説しなさい。[回路B]Rxでの消費電力Pxに発生する相対誤差はRx/Rvのようになり、これも正の値をとるためPxは実際よりも大きく測定される。また、抵抗Rxの値が小さいほど系統誤差は小さくなる。消費電力Pxを正確に求めるには、電圧計の内部抵抗Rvを正確に測定する必要がある。
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電圧電流計法で抵抗測定を行うときの回路構成による系統誤差について詳説しなさい。[回路A]この回路で被測定抵抗Rxに発生する相対誤差はRa/Rxのようになり、これは正の値をとるため抵抗の測定値は実際よりも大きく測定される。また、Rxの値が大きいほど系統誤差は小さくなる。被測定抵抗Rxを正確に求めるには電流計の内部抵抗Raを正確に測定する必要がある。
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電圧電流計法で抵抗測定を行うときの回路構成による系統誤差について詳説しなさい。[回路B] 電力とは違う結果になる!この回路で被測定抵抗Rxに発生する相対誤差は-Rx/(Rx+Rv)のようになり、これは負の値をとるため抵抗の測定値は実際よりも小さく測定される。また、Rxの値が小さいほど系統誤差は小さくなる。被測定抵抗Rxを正確に求めるには電圧計の内部抵抗Rvを正確に測定する必要がある。
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(直流)四端子法の利点について説明しなさい。四端子法を使って電流測定端子と電圧測定端子を別々にすることで、電流測定端子のリード線の抵抗があっても、低抵抗を通る電流は回路構成上すべて電流計で測定することができ、電圧計の内部抵抗が十分大きければ電圧測定端子のリード線の抵抗は無視することができる。これにより、低抵抗測定の系統誤差を抑えることができる。
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高抵抗測定時の注意点について簡潔に説明しなさい。高抵抗測定時には被測定抵抗の表面に付着した水分や汚れが原因で発生する漏れ電流が誤差要因となるので、注意しなければならない。
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ダイオードブリッジについて、回路を描いて簡単に説明しなさい。ダイオードブリッジは負荷に対して常に一定方向に電流が流れるようになっている。
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波形誤差について簡単に説明しなさい。整流形計器では、一般に入力波形を正弦波として値を定めているため、正弦波とは異なる波形をもつ信号を測定した場合、その波形に応じて測定値に系統誤差が生じる。
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熱電交流電流計の利点と欠点について簡単に説明しなさい。入力信号の波形に依存しない測定が行えることが利点である。
高周波になると表皮効果によって、交流と直流で抵抗線の抵抗が異なってしまったり、抵抗線の温度分布に差が出たりするほか、過電流に弱いことが欠点である。
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