社会契約を唱えた思想家たちに共通する主張として最も適当なものを、以下の選択肢から一つ選べ。 ① 政治社会や国家が成立する以前は、自由で平等な個人間の闘争状態が支配していた。 ② 社会や政治の制度は、自由で平等な個人間で交わされる取り決めに由来するものと考えられる。 ③ 個人は自由で平等であり、各人の生得的な権利は絶対に譲り渡すことのできないものである。 ④ 政府が権力を濫用し、自由で平等な個人の信託に背いた場合には、国民は政府に抵抗することができる。
②
ルソーが良心を強調した背景には、文明社会に対する彼の考えがある。それに関する記述として最も適当な ものを、以下の選択肢から一つ選べ。 ① 未開社会は、文明社会と同じく自由、平等、平和な社会であるが、所有の安定のために、契約を通じて 文明社会に移行する。 ② 文明社会は進歩した理想の社会であり、文明人は理性によって未開社会に特有の迷信、偏見、無知から 解放されている。 ③ 未開人の社会と違って、文明社会は富の不平等、支配と服従、悪徳などで満ちているが、その主な原因 は財産の私有にある。 ④ 文明人の理想的な思考は未開人の「野生の思考」に優るものではなく、文明社会が未開社会に比べて進 歩しているわけではない。
③
ロックの国家や統治についての考え方を説明した記述として最も適当なものを、以下の選択肢から一つ選べ。 ① 王の統治する権力は、神との契約によって授けられたのであり、君主の統治権は神聖不可侵である。 ② 国家の存在は個々人の意志を超えたものであり、家族と市民社会を統合した最高の人倫形態である。 ③ 国家を統治する権力は、自然状態としての戦争状態を終結させる休戦条約に基づいており、永遠不変で はない。 ④ 統治は人民の信託に基づいて成立するものであり、政府が権力を濫用するならば、人民はこれを解体す る権利を持つ。