高年齢労働者が安全で健康に働き続けられるためには、どのように施設、設備を改善、又は装置を導入すればよいか、また、作業の内容や方法をどのように見直せばよいか。次に掲げる作業や場面ごとに、高年齢労働者の特徴に触れながら三つずつ挙げよ。①暑熱環境における作業、②重量物を取り扱う作業、③介護の作業、④情報機器を使用する作業、⑤警報の伝達。
①涼しい休憩場所を整備すること、通気性の良い服装を準備すること、熱中症の初期症状を把握できるウェアラブル端末を利用することが挙げられます。②補助機器等の導入により重量を抑制すること、作業台の高さや配置を変更し自然な作業体制にすること、身体機能を補助する機器を導入することが挙げられます。③スライディングシートを導入し抱え上げ作業を抑制すること、作業台の高さや配置を変更し自然な作業体制にすること、移乗支援機器等を活用すること。④全体照明と作業用照明を併用し個人の特性に応じた照度条件を実現する、ディスプレイの文字の大きさを見やすい設定にする、作業者に応じて矯正眼鏡をしようする。⑤警報音は年齢によらず聞き取りやすい中低音を採用する、作業場内に定常的に発生する騒音の低減に努める、有効視野を考慮した警告・注意機器等を採用することが挙げられます。