「自分」と「女」は再会できたと考えますか? 再開できなかったと考える理由
「女」との約束は、百年待てば「女」と再会できるというものである。 しかし、「女」は会いには来ず、現れたのは「百合」であった。 「星の破片」が簡単に手に入り、仮にも「百年」という時間を生きられる 「夢」という世界でありながら、「女」の生き返りだけは起きない。 「自分」が「百年」が来ていたことに気がついたのは 「遠い空を見たら、暁の星がたった一つ瞬いていた。『百年はもう来てい たんだな。』とこの時初めて気がついた。」 とあるように、「暁の星」を見た時であり「百合」が現れた時ではない。 ヴィーナスを象徴する「暁の星」を見て、死んだ「女」は星となり、もう 会うことができないことを「百合」を通じて伝えたのだと「自分」は悟っ たのである。