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たけし 2024年10月20日 カード76 いいね3

CRM, TEM, 後方乱気流、衝撃波、TCAS, GPWS, MSAW, 航空医学

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概論 ①
  • 読)ヒューマンファクターとはどういった学術領域を指すか?
    人間の業務遂行能力を最適化し、ヒューマンエラーを減少させることを目的とした学術領域のことを指す。
  • ⭕️記)ヒューマンファクターで取り扱うShell Modelとは何か。概念図を書いて説明せよ
    人間を中心とした周囲との関係について表している。波形は互いのミスマッチを表していて、ヒューマンエラーを誘発する要因になりうる。この中で、人間が最も柔軟性が高いが、最も不安定である。
  • ⭕️記)エラーが事故につながるスイスチーズモデル図について説明せよ
    事故は、単独の事象のみによって起こるのではなく、複数の事象が重なって発生することを示している。そのため、形の異なる複数の安全対策を講じる必要があることも示している。矢印が、全ての穴を通過してしまうことで事故が発生することを示している。
  • 読)CRMとは何の略を指すか。また、CRMの定義は何か。
    Crew Resource Management  航空機の安全で効率的な運航のために、全ての利用可能な人的リソース(運航乗務員、客室乗務員、航空管制官、運航関係者、整備士等)や、ハードウェア、情報を効果的に活用すること。
  • 読)CRMスキルとは何か
    乗員が安全で効率的な運航を行うために必要な、意思決定、コミュニケーションなどをCRMスキルという
  • 読)CRM訓練の手法を2つ挙げよ。
    LOFT訓練(Line Oriented Flight Training)。シミュレーターを使用して通常の運航を模擬し、乗員が様々な問題に対処することでCRMを実施する能力を向上させることを目的とした訓練。また、知識の定着を目的としたセミナーもある。
  • ⭕️記)SAについて、知るところを述べよ
    Situational Awareness(状況認識)を指す。「航空機内外で起こっている事象を認識するだけでなく、それらを分析し、今後どのように変化するかを予測することも含まれる。」状況認識する対象としては、「航空機」「乗員」「外部環境」「時間」などがある。
  • ❌SAの兆候を3つ挙げよ
    説明できない情報の不一致、曖昧なコミュニケーション、固執、混乱、ずべての乗員が操縦操作に関係ないことに集中する、すべての乗員が外を見ていない、チェックリストやプロシージャーの抜けや未実施など、運用限界や最低基準、法的要件からの逸脱、飛行計画との不一致、予想外の結果や行動
  • ⭕️記)DMについて、知るところを述べよ
    Decision Making(意思決定)を指す。「問題を特定し、それに対する解決策を考え、行動し振り返ること」。問題特定後、まずは解決に残された時間を見極め、適用可能なchecklist/procedureがあるか確認する。checklist/procedureがあるならばそれを実行、なければDMを実行する。この時、時間が残されていれば分析的DMを、時間が残されていなければ直観的DMを実施する。
  • 読)直観的DMとは何か?
    日常の運航や訓練で培われた知識や経験を基にしたDM。
  • ⭕️記)WMについて、知るところを述べよ
    様々な場面で発生するタスクを適切に取り扱い、各乗員のパフォーマンスを一定以上に維持すること。Overloadに陥ると、処理能力を超えエラーが増えるため、以下に記載したWMによってOverloadを回避する。逆に、Workloadが低すぎるUner-loadでは人間の脳は待機状態になってしまうので注意が必要。
  • 読)WMの具体例を挙げよ。
    ・時間を有効活用する。 ・タスクの処理に必要な時間を確保する。 ・乗員間でタスクを配分する。 ・タスクに優先順位をつけ、必要であれば取捨選択する。 ・automationなどを利用して処理能力を上げる。
  • ⭕️記)TBについて、知るところを述べよ
    乗員が効果的に機能するチームを形成すること。
  • 読)適切なTBを行うために必要なことは何か。
    ・乗員間で目的が共有されている。 ・乗員間で計画が明確になっている。・乗員間での役割分担が明確で、各自の役割を理解している。 ・乗員間で発言しやすい雰囲気が保たれている。 ・乗員間で意見に対立が生じても、建設的に解消することができる。 (乗員間の権威勾配が適切に保たれている。権威勾配とは、PICとco-pilotの関係を表す。権威勾配が急すぎると一方的な命令ばかりになりco-pilotから重要な指摘が出せない。逆に権威勾配が緩すぎるとチームの統率が取れなくなる。
  • ⭕️記)Communicationについて、知るところを述べよ
    運航に関する情報や意思、意見などを誤解のないように明確に伝えあうこと。
  • ⭕️記)コミュニケーションのスキルを9つ述べよ
    Clear, Timely, Concise, Standard terminology, Appropriate, Volume/ Open and honest, Persistent/ Good feedback
  • 読)inquiry/assertionとは?
    副操縦士とPICの間に、運航する上での何かしらの齟齬が生じた際、まずinquiry(質問や確認)を行い状況の整理を行う。また、他のメンバーの行動が航空機の安全を阻害しうると判断した場合には、Assertionを行う。optimum, too flat, too steep
  • ⭕️記)Threat and Error Managementについて、知るところを述べよ
    threat and error managementの略。事故を防止するために、Threat Management/Error management/UAS(Undesirable Aircraft State )Managementを行うこと。
  • 読)TEMとCRMの違いは何か。
    CRMは乗員のerrorによる事故を防止することを目的として考えられた。対して、TEMは乗員のerrorだけではなくerrorを誘発する要因であるthreatや、乗員のerrorによって引き起こされたUASにも適切に対処することによって事故を防ぐという考えに基づいて考えられた。
  • ⭕️記)Threatとは?
    乗員が関与しないところで発生し、運航をさらに複雑にし、安全マージンをいじるために乗員に注意や対処を要求するもの。Threatに適切に対処しなかった場合に、乗員のErrorを誘発する可能性がある。具体例として、悪天候や空港の混雑などがある。
  • ⭕️記)Threat Managementとは
    Threatsに誘発され、乗員がErrorをしたり、航空機がUASになったりするのを防止するために、Countermeasure(対抗手段)を行使すること。
  • ⭕️記)Errorとは?
    乗員自身、または組織の意図や期待から逸脱し、安全マージンを減少させ、運航を悪化させる可能性を増加させるもの。つまり、組織や乗員自身で「する」「できる」とされていることを、「しなかった」「できなかった」ということである。人間は、ThreatがなくてもErrorをすることがある。
  • ⭕️記)Error Managementとは
    乗員のErrorが更なる乗員のErrorや航空機のUASに発展しないように、Countermeasure(対抗手段)を講じること。Errorを発見した場合、乗員はInquiry, Assertion
  • 記)UASとは?
    Undesirable Aircraft Stateを指す。乗員のErrorや行動、無行動により、航空機の安全マージンが低下している状態を指す。UASは、事故の一歩手前というような状況だけを指すのではない。
  • 記)UAS Managementとは?
    UASが更なる乗員のeroorや更なる航空機のUASに発展しないようにcountermeasureを講じること。
  • Countermeasureとは?
    threat,error,UASに対抗できる様々なハードウェア、ソフトウェア、乗員の技量、CRMスキルのこと。(ハードウェア-automation、計器、GPWS、TCAS/ソフトウェア-法規、規定、checklist、procedure、訓練)threat,error,UASの最後の砦は乗員であるから、乗員の技量に加えCRMスキルが不可欠となる。
  • ここから第2回
    A
  • 読)Upset Situationとは何か。また、Upset Situationからの回復要領はどのようなものか。
    パイロットが意図しないで機体が25度以上の機首上げ、マイナス10度以下の機首下げ、45度以上に傾いた状態になったことをいう。姿勢が適切であっても速度が不適切であれば異常姿勢となる。
  • 読)異常姿勢からの回避要領を述べよ
    ・失速状態から脱する ・機首上げ状態なら機首を下げてから翼を水平にする ・機首下げ状態なら翼を水平にしてから機首を上げる ・エンジン出力は状況に応じて変える
  • 読)後方乱気流の定義は何か。また後方乱気流に分類されるものを4つあげよ
    後方乱気流(Wake Turbulence)は、航空機の運航によって引き起こされる後流のことである。翼端渦や、ジェットエンジンのブラスト、プロペラ機のプロップウォッシュ、回転翼機のダウンウォッシュなどがある。
  • ⭕️記)後方乱気流区分について、知るところを述べよ
  • ⭕️記)大型機に続く場合の管制間隔はどのくらいか?また、A380などの「super]カテゴリーに続く場合、エンルートとターミナルでの管制間隔はどのくらいか。・
    2-4分、4-8マイル。 En routeでは、6,8,10(Small, Large, Heavy)、Terminalでは、5nm
  • ❌翼端渦とは何か?
    飛行中翼の上面と下面の気圧差によって翼端方向に上向きで(左翼では時計回り、右翼では反時計回り)発生する渦流のこと。この渦流が後方に残って翼端渦となる。
  • ❌衝撃波とは?また、その特徴は何か。
    大気中を超音速で移動する物体の周りに発生する圧力波。超音速で伝搬するが急速に減衰して音波となる。これをソニックブーム(sonic boom)という。衝撃波は普通の音波と異なり、波面の前後で圧力・密度・温度が不連続的に変化する。
  • ❌エンジンブラストの危険区域はそれぞれの航空機のカテゴリーでどのくらいか。
  • ⭕️記)Heavy, Clean, Slowについて説明せよ。また、翼端渦の強さは、何で決まるか。
    heavy-航空機の重量が重いほど揚力も大きくなり強い翼端渦ができる。 clean-航空機のギア・フラップなどが格納されていたほうが強い渦ができる。 slow-機体の速度が遅いほど強い渦ができる。
  • 読)誘導ロールとは何か。
    wake turbulenceに遭遇した時、急激な揺れを感じるだけでなく意図せず急激に傾くこと。
  • 読)翼端渦に巻き込まれることが予想される場合、取るべき処置は何か。
    風上、上方への回避
  • ⭕️記)翼端渦への回避要領を述べよ。(特に、進入中)また、翼端渦がどのように移動するかも考慮に入れながら答えよ。
    滑走路周辺では、以下の点に注意する。先行する大型機よりも高いパスで滑走路に侵入し、先行機より先の地点にタッチダウンすることだ。また、離陸する際は先行機の浮遊地点より手前で離陸し、航跡の上方を風上に向け上昇することだ。これは、後方乱気流が以下のように移動する特性に基づいている。ただし、後方乱気流は風でその場に止まったり、平行滑走路から移動してくることがあるので注意が必要だ。次に、エンルートでの回避要領を述べる。エンルートでも下記のような移動特性があるため、機体下方かつ後方の飛行避け、1000ft以上の高度差を保ち、風上を飛行することが大切だ。
  • ここから第3回
    A
  • ⭕️記)航空機の航行の安全を確保するための装置の規定により、航空運送事業のように供する航空機に装備しなければならない装置は何か。
    管制期間と連絡することができる無線電話、ILS受信装置、気象レーダー/所定の機能を有する対地接近警報装置、国際民間航空条約の基準に適合する航空機衝突防止装置/所定の機能を有する乗組員室ドア
  • ⭕️記)TCASとは何か。また、略称は何か。また、日本で搭載が義務付けられている航空機区分は何か。
    Traffic Alert and Collision Avoidance System(空中衝突防止装置)。航空機同士が衝突することを防ぐ目的で開発された電子装置であり、地上の管制システムに依存せずに周囲の航空機を監視し、衝突の恐れのある航空機の存在を操縦士に警告するもの。TCASには2段階存在し、航空機の接近が予想される場合はTA(接近情報)で操縦士に警告する。さらに衝突が差し迫った場合はRA(回避情報)を出し、操縦士に回避方向または現在の高度を維持するか警告する。TCASの警告は、他のよりクリティカルな警報(失速警報等)や明らかに故障してるとわかる場合を除き絶対的であり、管制官の指示と異なる場合もTCASの指示を優先する。
  • ⭕️記)TAとは何か。また、TAが鳴った場合の対応操作は何か。
    Traffic Advisory(接近情報)を指す。他の航空機が近くにいる場合に、traffic trafficの音声で操縦士に警告する。操縦士は航空機の黙示確認に努めるとともに、管制機関からの交通情報の提供がない場合は、当該完成期間に対し確認することが望ましいとされる。
  • ⭕️記)RAについて説明せよ。 ・RAの機能、RAが鳴った際の回避のルール(航空機の操作および管制官への通報)、TCASに従わなくて良い場合
    Resolution Advisory(回避情報)を指す。RAには2種類存在し、鉛直方向の飛行経路変更を伴うCorrective RAと、鉛直方向の変更を伴わないPreventive RAがある。次に回避要領について述べる。RAがなった際は原則としてRAの指示に従う。管制官の指示とRAの指示が異なる場合も、RAに従う。RAにより高度を変更する場合、衝突の恐れがある航空機の目視確認に努めるとともに、自機が変更しようとする方向の外部監視も行うこと。また、その変更は最小限にとどめ、その後衝突の危険が回避された場合は、直ちに所定の管制指示高度に復帰すること。RAにより回避操作を行う場合は、可及的速やかに、無線電話により管制機関に対しその旨を通報すること。RAに従わない場合であっても、RAが発生していることを無線電話により管制機関に通報するように努めること。また、RAにより管制指示高度を逸脱し、その後衝突の危険が回避された場合には、無線電話により管制機関に可及的速やかに、その旨を報告すること。
  • ⭕️記)RAに従わなくて良い状況はどのようなものか。3つ答えよ。
    RAがコックピット内のよりクリティカルな警報(失速、ウィンドシアー、対地接近警報装置)と相反する場合、TCASが明らかに故障していると判断される場合、、進入中など、黙示によりRAの原因となった相手機を明確に確認し安全間隔を確保できる場合。
  • ❌TCADの正式名称(日本語、英語)、またTCADの概要
    Traffic and Collision Alerting Device(簡易型航空機衝突防止装置)のことを指す。簡易型の航空機衝突防止装置。
  • ⭕️記)GPWSとはどのような装置か。また、日本の航空法ではどのような区分の航空機に搭載しなければならないか。 略称(日本語、英語)、どのような装置、
    Ground Proximity Warning System(対地接近警報装置)を指す。航空機が意図せず山岳などの障害物に異常接近した時に警報を発する装置である。音声による警報は2段階に分かれており、操縦士に地表衝突の危険性とその原因を知らせる段階(Sink Rate, Terrain)などと、さらに地表衝突の危険性が高くなると発せられる段階(Whoop, Whoopに続く、Pull Up)などがある。日本では、客席が9又は最大離陸重量が5700キロを超え、かつタービン発動機を装備した飛行機に装備されている。GPWSが発せられた場合、操縦士は直ちにエンジンの出力を上げ、機種上げにより衝突を回避する必要がある。
  • ⭕️記)GPWSが発せられた際、操縦士はどのように対処する必要があるか。
     警報音声が発せられた場合、操縦士は直ちにエンジンの推力を増して機種あげ操作を行うことで地表への衝突を回避する。また、GPWS警報により管制指示を逸脱した場合は、できるだけ速やかに当該管制機関にその旨を報告しなければならない。
  • ⭕️記)GPWSの7つのモードを説明せよ。
    1,対地高度2500ft以下で過大な降下率となった場合、対地高度2500ft以下で地表への接近率が異常に大きくなった場合、離陸後、着陸装置をあげ、対地高度が700ftに達する前に降下が認められた場合、フラップと着率装置が着陸位置にないのにも関わらず、対地高度が異常に低くなった場合、計器着陸侵入の際、グライドスロープより下方に一定値以上逸脱した場合、決心高に達した場合、バンク角が深くなった場合、ウィンドシアを検出した場合
  • ❌(応用)EGPWSと、従来のGPWSの違いは何か。
    E-GPWSには自機の現在位置を、FMSに内蔵された地形情報と比較する機能が付け加えられており、乗員に対する警報と正確な情報が音声と画面表示により余裕を持って与えられる。
  • ⭕️記)MSAWの正式名称(日本語、英語)および、概要を説明せよ。
    Minimum Safe altitude warning(最低安全高度警報装置) 管制機関に組み込まれた自動警報機能であり、CFIT事故対策として作られた。トランスポンダーから得られる高度情報をもとに地上に衝突の恐れがある航空機を検知し、管制官に対し時期を失することなく航空機の地形への接近を警告することができる。
  • ⭕️記)ウインドシア警報装置について、知るところを述べよ。
    ウインドシアによる航空機の墜落を防ぐため、ウインドシアーを検知して警報を発する機上装置である。1 警報機能-警報灯、警報音、wind shearの音声 2 脱出指示表示機能-機首上げ操作を指示 3 失速余裕表示機能-危険域から脱出する際に失速までの余裕を表示する
  • ❌(番外編)ウィンドシア警報装置が作動した場合の回避操作について述べよ。
    パイロットは、ウインドシアー警報が発せられた場合、回避操作を行うとともに、管制指示に従うことが困難な場合は、業務量が許す範囲において、可能な限り速やかにATCに通報しなければならない。
  • 読)CFITとは何か(英語の正式名称)、概要
    Controlled Flight Into Terrainの略。航空機や操縦士に異常がないにもかかわらず、山岳や地面、水面などに衝突する航空事故のこと。多くは操縦士の疲労や体調不良などによる注意力の低下、方向感覚の喪失などに起因する操縦ミスや、状況認識と判断の誤りが原因とされる。航空事故の4割はCFITに分類されるといわれる。
  • 読)EICASとは何か(略称)。またその概要を簡単に述べよ。また、この装置はボーイングまたはエアバスどちらに装備されているか。
    engine indication and crew alerting systemの略。エンジンの作動状態を表示するだけでなく、各システムの状態を自動的にモニターし、異常状態の発生を視覚的・聴覚的に操縦士に知らせる機能も統合したシステム。発生した異常事態をwarning/caution/advisoryの三段階に区別する。
  • 読)ECAMとは何か。(略称)。また、この装置の概要を簡単に述べよ。また、この装置はボーイングまたはエアバスどちらに装備されているか。
    Electronic centralized aircraft monitorの略。
  • ここから第4回
    A
  • 理解)人間の視覚の特徴について知るところを述べよ。人間は視覚から得られる情報に高い割合で依存しながら状況認識をしている。目に何か映るのに0.1秒、視線を向けるのに0.293秒、目標を認知するのに0.65秒、判断を下すのに2.0秒、操縦桿を動かすのに0.4秒、航空機が応対するのに2.0秒の合計()秒を要する。外界→計器→外界(遠方に焦点を合わせる)に約()秒を有する。
    人間は視覚から得られる情報に高い割合で依存しながら状況認識をしている。目に何か映るのに0.1秒、視線を向けるのに0.293秒、目標を認知するのに0.65秒、判断を下すのに2.0秒、操縦桿を動かすのに0.4秒、航空機が応対するのに2.0秒の合計5.5秒を要する。外界→計器→外界(遠方に焦点を合わせる)に約2.32秒を有する。
  • 読)夜間視力とは何か。
    暗いところで物を見る能力。桿体細胞と錐体細胞の特性に支配される。最大機能を発揮するまでに数10分を要し、血液中の酸素濃度低下やビタミンAの欠乏が夜間視力低下の原因となる。赤色の照明の元では、ピントを合わせることが苦手らしい。また、2-3秒明るい光を見るだけで、暗順応性は失われてしまうので、照明を用いる際は片目を閉じるなどが有効。
  • 読)動体視力とは何か。
    動いているものを視線を外さずに持続して認識する能力。訓練によって向上し、年齢によって低下する。能力の低下があれば、特定操縦技能などの措置が必要。
  • 読)深視力とは何か。
    広い空間の中で対象の位置関係を把握し、遠近感や立体感を正しく認識する能力。右目と左目の位置の違いから生じるズレを1つの像として処理する際に距離感が得られる。
  • 記)空酔いについて説明せよ。
    飛行中の加速度の変化や特有の振動により自律神経失調状態になること。対策として、十分な睡眠をとり、食事に気をつける。
  • 読)錯覚の特徴 健康で()であっても、人間なら誰でも起こす。
    健康で正常であっても、人間なら誰でも起こす。
  • 穴)(錯覚)飛行中に現れる錯覚で滑走路の見え方について述べよ。狭い滑走路→パスを()錯覚。広い滑走路→パスを()感じる。下りの滑走路→パスを()錯覚。上りの滑走路→パスを()感じる。海の上など何もないところでは、実際の高度より()く感じる。また、霧の中を飛んでいると、滑走路と自機の位置を、実際よりも()く感じてしまい、機首が(上がる/下がる)
    狭い滑走路→パスを(高く)錯覚。広い滑走路→パスを(低く)感じる。下りの滑走路→パスを(低く)錯覚。上りの滑走路→パスを(高く)感じる。海の上など何もないところでは、実際の高度より(高)く感じる。また、霧の中を飛んでいると、滑走路と自機の位置を、実際よりも(遠く)く感じてしまい、機首が(上がる)
  • ⭕️記)空間識失調について知るところを述べよ。
    視覚情報、耳石や三半規管による平衡感覚、体に感じる加速度などの感覚、などの情報に不足や矛盾があることで姿勢感覚や方向感覚に誤りが生じること。脱却方法として、計器をクロスチェックすることや頭を急激に動かさない、空間識失調に陥ったと思った時は他の乗員に知らせるなどがある。
  • ⭕️記)低酸素症について。()を伴わないので自覚が難しい。・症状は()や()程度である。・通常影響が出るのは高度()ft以上。夜間視力は()ft位から・()ft以上になると代償作用で組織が必要とする酸素が不足する。・唇や爪の色の変化()で発見できる。・30,000ft以上では()秒、40,000ft以上では()秒で意識を失ってしまう。
    低酸素症。他の組織に比較して10倍の酸素を必要とする大脳が最も影響を受けやすい。 ・短時間で精神・運動機能の低下がみられる 人間の脳および他の機能に障害をきたすほどに体内の酸素が不足する状態をいう。(苦痛)を伴わないので自覚が難しい。・症状は(熱感)や(眠気)程度である。・通常影響が出るのは高度(10,000)ft以上。夜間視力は(5,000)ft位から・(15,000)ft以上になると代償作用で組織が必要とする酸素が不足する。・唇や爪の色の変化(チアノーゼ)で発見できる。・30,000ft以上では(90)秒、40,000ft以上では(30)秒で意識を失ってしまう。一酸化炭素による影響を伴わないものであれば、酸素吸入により回復する。
  • ⭕️記)TUCとは?
    time of useful consciousnessの略。有効意識時間は、
  • ⭕️記)一酸化炭素中毒について  
    ・一酸化炭素は(無色、無臭)で、血液中の(ヘモグロビン)と酸素の200倍以上も結びつきやすいと言われる。・COは何かが不完全燃焼した際に発生するが、エンジンの(排出物)にも含まれていることに注意しなければならない。・中毒症状は、軽度であれば(頭痛)(めまい)(吐き気)(動悸)と進んでいき、意識はあっても徐々に(身体の自由が効かなくなる)。
  • ⭕️記)過呼吸について知るところを述べよ。
    ・ハーハーと呼吸をしすぎて体内の(CO2)が体外に出過ぎた状態。・(自分が気づかないうちに過呼吸)になることがある。眠くなったり、息苦しくなり、それがさらに過呼吸を増幅させる。・回復には紙袋などでしばらく呼吸をさせるのも有効な方法。・O2を与えてはいけない。
  • ⭕️記)低血糖症候群について知るところを述べよ。
    低血糖とは血液中のブドウ糖が減りすぎ、治療中であれば血糖値が60〜70mg/dl以下となった状態をいう。・血糖値が低下すると、急激な空腹感、頭痛、めまい、吐き気、八巻、動悸、震えと進み(痙攣)や(錯乱)を起こしたり、(意識喪失)(昏睡)に至ることもある。・健康体であっても(空腹時)には低血糖の状態になるので、飛行前に計画的に適切な内容の(食事)を摂っておくことが大切である。
  • 読)CREW INCAPACITATIONとは何か。
    突発性機能喪失のことで、操縦士が何らかの理由により操縦能力を喪失することをいう。原因には、心臓血管系疾患、胃腸炎、痙攣性発作、肝臓結石などがある。早期に症状を発見して対応ができるよう、”Standard Call Out”の手順により乗員間で呼びかけを行ったり、意識を失った乗員を座席に固定して操縦の妨げにならないよう、処置する訓練が行われている。インキャパシテーションによる事故が多発したことで、航空身体検査がより厳格に行われるようになった。
  • ⭕️記)減圧症の知るところを述べよ。
    高度10,000ftでは、気圧は地上の3/4である。飛行中に身体の内圧と大気の外圧との平衡関係が乱れるためにおこる諸症状。症状として、耳閉塞/副鼻腔痛/腹痛/歯痛/チョーク(呼吸循環器障害)/ベンズ(関節・筋肉痛)が挙げられる。
  • ⭕️記)航空性中耳炎について知るところを述べよ。
    航空性中耳炎とは、減圧症の一つである耳閉塞を放置すると発症する炎症のこと。耳閉塞は、上昇や降下などにより中耳腔の内圧と外気圧の平衡関係が崩れることによっておこる聴力低下や耳の閉塞感のことで、上昇時は耳管口が開くことで自然通気が行われるが、降下時は行われない。そして、航空性中耳炎はこの通気を強制的に行わず放置することで発症する。自然通気は鼻腔などの炎症によっておこらないこともあるので注意が必要である。対応として、鼻をつまんで息を吐く、何かを飲み込むなどがある。
  • 読)航空業務による疲労について知るところを述べよ。航空業務による疲労とその克服について。疲労は( ) 的なものと( )的なものに分けられるが、航空業務に特有な疲労は( )的なものの比率大きい。飛行後は、適度な()と良質な()のあとに深い()をとり()疲労を()疲労と置き換えるようにして回復させるよう心掛ける。
    航空業務による疲労とその克服について。疲労は(身体 ) 的なものと( 精神)的なものに分けられるが、航空業務に特有な疲労は( 精神)的なものの比率大きい。飛行後は、適度な(運動)と良質な(食事)のあとに深い(睡眠)をとり(精神)疲労を(肉体)疲労と置き換えるようにして回復させるよう心掛ける。
  • 読)航空業務における薬物使用について知るところを述べよ。
    治療が必要な疾患が不適合に該当しないか、飛行が治療の妨げにならにか、副作用で航空安全が損なわねることはないかを確認する。一般的に薬剤を使用しなければならない疾患があるとき、航空業務を控えるべきである。業務中の服薬の可否は(航空身体検査指定医)の判断による。
  • 読)・飛行前、()時間以降の飲酒は厳禁。・飲酒後、()時間程度は何かしらの影響が残る。
    ・飛行前、(8)時間以降の飲酒は厳禁。・飲酒後、(12)時間程度は何かしらの影響が残る。
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