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ある。いる。生きている。
原意は「存在する」こと
あり
動・ラ変
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言う。書いてある。
~との形で
あり
動・ラ変
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ない。いない。生きていない。この世にいない。不在だ。留守だ。
原意は「存在しない」こと
なし
形・ク
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座る。座っている。いる。
現代仮名遣いで可
いる
動・ワ上一
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動き回る。歩き回る。出歩く。
ありく
動・カ四
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~して回る。~し続ける。
動詞の連用形に続いて
ありく
動・カ四
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離縁する。避ける。断る。時間になる。
さる
動・ラ四
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ある。いる。行く。来る。言う。書く。食べる。飲む。
様々な動詞の代用
ものす
動・サ変
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世に知られる。評判になる。理解される。
あるものが自然と耳に入ること
きこゆ
動・ヤ下二
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現れる。姿を見せる。みられる。
あるものが自然と目に映ること
みゆ
動・ヤ下二
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思い出される。思い浮かぶ。似る。
あることが自然と心に浮かぶこと
おぼゆ
動・ヤ下二
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情趣を解する心。情趣。意味。
現代語にも共通訳が多い多義語
こころ
名
-
しみじみと心を動かされる、風情がある。
様々な感動とそれを呼ぶものの様子
あはれなり
形動・ナリ
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趣がある。おもしろい。かわいらしい。すばらしい。
人の興味をひくものの様子(=interest)
をかし
形・シク
-
見たい。聞きたい。知りたい。
心が惹かれ、そこに行きたいという思い
ゆかし
形・シク
-
悔しい。いとしい。素晴らしい。
胸が締め付けられて涙が出るような思い
かなし
形・シク
-
思いを馳せる。想像する。
現代語と異なり単に物事を推察する意味
おもひやる
動・ラ四
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様子。(内々の)考え。意向。
目に映る様子、内面を反映したその人の様子
けしき
名
-
立派だ。優れている。
相手が立派で自分が~であるということ
はづかし
形・シク
-
驚きあきれるばかりだ。
良くも悪くも人を唖然とさせるものの様子
あさまし
形・シク
-
病気。気持ち。
現代語の「気分」にほぼ相当
ここち
名
-
やりきれない。困ったことだ。貧しい。
精神的あるいは物質的にままならない状態
わびし
形・シク
-
隙間。絶え間。
空間、物質的な空間
ひま
名
-
年齢。身分。様子。状態。
時間、空間、程度、様態に関する様々なこと
ほど
名
-
男女の仲。夫婦の関係。
多義語
よ
名
-
あっけない。たよりない。たいしたことない。これといったことがない。
計るに値するほどの存在や価値がないこと
はかなし
形・ク
-
身分が低い。卑しい。みすぼらしい。見苦しい。不思議だ。
あやし
形・シク
-
目を覚ます。はっと気が付く。
意識が目覚めること
おどろく
動・カ四
-
寵愛を受ける。時流に乗って栄える。
ときめく
動・カ四
-
気に食わない。不快だ。
見下していたものが予想外のありかたを示しているときの感情
めざまし
形・シク
-
長年。数年。何年かの間。
時間が流れたこと
としごろ
名
-
漢文。漢詩。書物。漢籍。学問。漢学。
記録として残そうとして書かれたもの、またその紙
ふみ
名
-
本来の志。本来の目的。
かねてからの志のこと
ほい
名
-
現実。正気。
うつつ
名
-
心遣い。気の動き。性質。気立て。
心をすっと延ばすこと、心を働かせること
こころばへ
名
-
夫婦の縁。男女の関係。前世からの約束事。宿縁。
ちぎり
名
-
学問。漢学の学識。
学問・芸術・芸能などの教養・能力
ざえ
名
-
天皇。奥様。高貴な人の座のそば。
うへ
名
-
早朝。翌朝。
つとめて
名
-
自分の。自分自身の
わが
名+助
-
~できない。
「~打消語」が続いて
え
副
-
~してはいけない
な~そ
副・助
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とても。たいそう。
程度のはなはだしいさま
いと
副
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ますます。いよいよ。いっそう。
程度が前にもまして甚だしくなったこと
いとど
副
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あくさん。数多く。
数量が多いこと
あまた
副
-
かえって。むしろ。
なかなか
副
-
だんだん。次第に。
やうやう
副
-
そのまま。すぐに。
ある動作に別の動作が続けて生じること
やがて
副
-
たがいに。
一つのことを二人で対をなして行うこと
かたみに
副
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そっと。静かに。
動作がゆっくりであるさま
やをら
副(やはら とも)
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以前の。昔の。例の。
ありし
連体
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さっきの。例の。
ありし より近い過去
ありつる
連体
-
別の。ほかの。違った。とんでもない。
あらぬ
連体
-
もったいない。惜しい。
本来優れているものがそれにふさわしい扱いを受けていないことを惜しむ気持ち
あたら
連体
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大声を上げる。大騒ぎする。
大きな声や音を立てることが原義
ののしる
動・ラ四
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悪く言う。非難する。
そしる
動・ラ四
-
返事をする。答える。
とりあえず返答すること
いらふ
動・ハ下二
-
ふるまう。取り扱う。もてはやす。
もてなす
動・サ四
-
物思いに沈む。ぼんやりとひと所を眺める。
長時間同じ場所に視線を放ち、自分の内面を見つめること
ながむ
動・マ下二
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我慢する。こらえる。心の中で祈る。
心を凝らして強く想い続けること
ねんず
動・サ変
-
人目を避ける。我慢する。
内々の行動や心の中の思いを人に知られないようにすること
しのぶ
動・バ四/上二
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訪れる。訪問する。見舞う。見舞いの手紙を出す。
気になるものにアクセスすること
とぶらふ
動・ハ四
-
引き連れる。連れ添う。そろえる。
ぐす
動・サ変
-
死ぬ。亡くなる。消える。姿を消す。
うす
動・サ下二
-
美しく照り映える。芳香を放つ。
にほふ
動・ハ四
-
地味な格好になる。目立たない様子になる。
高貴な人が身分を隠すため目立たない格好になっていること
やつる
動・ラ下二
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ぶるぶる震える。
体や声などが小刻みに震えるさま
わななく
動・カ四
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妨げられる。差し支える。
しようとすることが邪魔される
さはる
動・ラ四
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身の程知らずだ。分不相応だ。
下位の者が身分や立場を弁えずに図々しく振舞うさま
おほけなし
形・ク
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意地が悪い。たちが悪い。やんちゃだ。
性格や性質、素行が悪いこと
さがなし
形・ク
-
大人らしい。年長である。
おとなし
形・シク
-
望ましい。理想的だ。
あらまほし
形・シク
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とても。たいそう。すばらしい。大変だ。
程度のはなはだしいこと
いみじ
形・シク
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すばらしい。みごとだ。
称賛することが甚だしいものの様子
めでたし
形・ク
-
めったにない。まれだ。難しい。
有ることが難しいこと
ありがたし
形・ク
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現代風だ。当世風だ。新鮮だ。
今という時が感じられるものの様子
いまめかし
形・シク
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奥ゆかしい。心惹かれる。
なかなか中まで透けて見えない奥の深いものの様子
こころにくし
形・ク
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ふさわしい。似つかわしい。
ものがその場に適しているさま
つきづきし
形・シク
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突然だ。思いがけない。
いきなり生じたこと
ゆくりなし
形・ク(ゆくりもなし とも)
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都合が悪い。困ったことだ。
びんなし
形・ク(びなし とも)
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つまらない。いわれがない。理由がない。仕方がない。
拠るもの・基づくものがない物事のさま
よしなし
形・ク
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興覚めだ。殺風景だ。寒々としている。
ぬくもりもうるおいも感じられない荒涼としたものの様子
すさまじ
形・シク
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いやだ。不快だ。ひどい。
うたてし
形・ク
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退屈だ。所在ない。物寂しい。
つれづれなり
形動・ナリ
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身勝手だ。無理やりだ。むやみだ。
自分本位、自分勝手であること
あながちなり
形動・ナリ
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熱心だ。親しい。心の底から。
物事や人に心を込めて向き合っている様子
ねんごろなり
形動・ナリ
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ちょっとの間だ。一時的だ。
ほんの少しの時間
あからさまなり
形動・ナリ
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違っている。格別だ。
ことなり
形動・ナリ
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もっともなことだ。当然のことだ。
物事が道理にかなっている
ことわりなり
形動・ナリ
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言うまでもない。
さらなり
形動・ナリ
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しっ、静かに。ああ、うるさい。
人の声や話を制止する
あなかま
連語
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思った通りだ。案の定。
予想が的中したとき
さればよ、さればこそ
連語
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表:意味と大まかなイメージ
裏:古文単語と品詞,活用形
の組み合わせです
つながる・まとまる古文単語500PLUS:1「あり」~90「さればよ、さればこそ」まで