1カイ2ヤリ
相場の気配のことで、カイは買い、ヤリは売りのこと。例えば、301円の買い気配と、302円の売り気配の時に、百と十の位を省略して1カイ2ヤリという。 また、1円で買い、2円で売るというような、株価の最小単位で繰り返し売買を行う短期の取引手法のことを指す場合もある。
2日新甫は荒れる(ふつかしんぽはあれる)
新甫(しんぽ)とは、もともと商品先物取引で新たに始まる限月のことであり、月の最初の取引日のことを意味する。2日新甫は荒れる、とは商品相場発祥とされる格言で、祝祭日などにより2日が月初立会日となった場合、相場の値動きが大きく荒れやすいことを言う。
5月に売り逃げろ
米国の格言で、1月から5月にかけて株式相場は上昇、6月から下げる傾向があることから、5月には株式を売って相場から離れたほうが良いという意味。英語では「Sell in May and go away」、但しこれに続けて「But remember to come back in September」とあり、9月頃には株価が底を迎える傾向があることから、そのころに再び市場に戻ってくることを忘れないように、としている。
あく抜け
悪材料が出尽くして、相場の下落が一段落すること。
あやおし
相場が小さく変動する様をあやといい、上昇基調にある相場が一時的に少し下がることをいう。一方、下げ基調の際、一時的に少し上がることは、あや戻しと呼ばれる。
あや戻し
相場が小さく変動する様をあやといい、下落基調にある相場が一時的に少し上がることをいう。一方、上げ基調の際、一時的に少し下がることは、あや押しと呼ばれる。
あや
長期的にみると相場に大きな影響は与えないが、相場が一時的に小さく上下する様を指す。上昇局面で一時的に少し下がることを「あや押し」、一方、下落局面で一時的に少し上がることを「あや戻し」という。
ご祝儀相場
大発会や大納会、新規上場などの景気づけや、相場にとって良いニュースなどがあったときなどにお祝い(ご祝儀)の意味を込めた買いが入り相場が上昇すること。
しこり玉
株式や商品先物、信用取引において、含み損が発生して手じまいできない銘柄や建玉のこと。因果玉ともいう。
しこり
相場が予想に反した動きとなったため、売買機会を逃し動きがとれなくなっている状態のこと。
だれる
株式の市場用語で、相場が下落している状態のときに使われる。
日中の相場で強含みに推移した相場が活気がなくなり、いくらか安くなること。
ちゃぶつく
株価が上がると思って買うと下がり、下がると思って売れば上がるというように、相場のトレンドに乗れず損をすること。
ぼける
株式の市場用語で、相場が下落している状態のときに使われる。
上向きに推移していた相場が、いくらか安くなること。
ぼんやり
株式の市場用語で、相場が下落している状態のときに使われる。
相場に活気がなく、下げ気味の状態。
やれやれの売り
購入した株が値下がりし、保有していたところ、相場の回復で買い値に近づいて、売却すること。「やれやれ」の気分を表す表現。市場的には、これらの売却が出ると、戻り基調にある株価の上昇を抑えることがある。
アマゾンエフェクト
インターネット通販サイト米アマゾン・ドット・コムの急成長に伴い様々な市場で進行している混乱や変革などの現象を指す。消費者の購買行動が実店舗からオンラインショッピングへと移行したことで、米国内の百貨店やショッピングモールが閉鎖に追い込まれるなど、既存の米消費関連企業が業績悪化や株価低迷に陥った。同社による買収や新規事業拡大の影響は他の産業分野にも及んでいる。アマゾンエフェクトで収益下振れが見込まれる小売関連銘柄約50社で構成される「アマゾン恐怖銘柄指数(Death by Amazon)」も設定された。
アンカリング
直感や先入観、自らの願望や他人からの影響によって論理的な思考が妨げられ、不合理な選択をしてしまう「認知バイアス」の一種で、ある事柄を判断する際、最初に提示された特定の情報(数字や価格など)が強く印象に残り、その後の判断に大きく影響を与えること。
アンワインド
保有ポジションを巻き戻し(解消)すること。低金利の円を借りて高金利の通貨などで運用する円キャリートレードを解消する場合に「アンワインドする」などという使われ方をする。
カタリスト
株式・金融市場では相場や株価の変動を誘発する材料・きっかけを指す。例えば、政策や経済統計、企業業績など。本来の意味は触媒。
ギャップアップ
英語表記はGap Up(GU)。前日の終値よりも当日の始値が高値で寄り付くこと。寄り付き前に売り注文を上回る買い注文があるとギャップアップする。株価チャートではローソク線が上に隙間を空けて線画されるため、「上に窓をあける」「上放れる」ともいう。
ギャップダウン
英語表記はGap Down(GD)。前日の終値よりも当日の始値が安値で寄り付くこと。寄り付き前に買い注文を上回る売り注文があるとギャップダウンする。株価チャートではローソク線が下に隙間を空けて線画されるため、「下に窓をあける」「下放れる」ともいう。
コンコルド効果
行動ファイナンスにおける認知バイアスの一種で、投資の継続が損失の拡大につながると分かっていても、それまでに費やした労力やお金、時間などを惜しんで投資がやめられない心理現象のこと。サンクコスト(埋没費用)効果とも呼ばれる。
開発途中で既に採算が取れないことが想定されていたにもかかわらず、開発・就航を続行して遂には商業的に失敗した超音速旅客機コンコルドの事例を由来とする。
ゴルディロックス相場
過熱もせず冷え込みもしない、適度な状況にある相場のこと。適温相場ともいう。英国の童話「ゴルディロックスと3匹のくま」に登場する少女ゴルディロックス(Goldilocks)がくまの家で飲んだ熱すぎず冷たすぎない、ちょうど良い温かさのスープにちなむ。
景気が過熱も失速もせず、緩やかな経済成長と長期金利の低位安定が続く程よい状態にある相場。
サポートライン
株価や為替レートが下落した時、過去に何度かその価格に近づくと下げ止まり反発に転じる価格帯のこと。
下値支持線ともいう。
サマーラリー
米国の株式市場において、7月から9月までの夏場にかけ株価が上昇しやすい現象のこと。具体的には7月4日の米国独立記念日から9月第1月曜日のレーバーデー(労働者の日)までの期間を指し、バカンスに入る前に投資家がボーナスなどで株を買いだめするためなどともいわれる。アノマリー(経験則)のひとつ。
ジリ安
相場の調子を表す言葉。
相場が弱く、価格が徐々に下がっている状態。
ジリ高
相場の調子を表す言葉で、価格が少しずつ高くなること。一方、価格が徐々に下がることをジリ安という。
セリング・クライマックス
株式相場の下落局面において、経済や政治などの予期せぬ悪材料などをきっかけに、投資家が弱気になり大量の売り注文を出すことで発生する大暴落のこと。一斉に売り込まれた後は需給が好転し、その後は上昇に転じることも多い。
チョッピー
チョッピー(Choppy)の元々の意味は、風などが絶えず変わる不安定な状態のこと。マーケットでは、相場に明確な方向性が見い出せず、不規則に絶えず上下変動を繰り返す値動きの荒い状態を指す。マーケット参加者が比較的少ないときに、チョッピー相場が発生しやすいとされる。
デッド・キャット・バウンス
マーケットが大きく下げた後、一時的に起きる反発のこと。英語では「Dead Cat Bounce」(=死んだ猫でも、高いところから落とせば弾む)で、ウォール街で使われる格言の一つ。
トランプ・ラリー
2016年11月の米国の大統領選におけるドナルド・トランプ氏の勝利をきっかけに、世界の株式相場が上昇基調となったこと。同新政権の掲げる減税や財政出動などの政策期待から米国長期金利が上昇し外国為替市場では円安・米ドル高が進行、米株式相場の上昇に伴って日本をはじめ世界の株式相場も上昇した。
トリプル安
株式市場、為替市場、債券市場の全てが同時に値下がりする状況のこと。日経平均などが下がる「株安」、円が売られる「円安」、債券が売られ、金利が上がる「債券安」の状態。
バーナンキ・プット
相場が下落しても米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ第14代議長が金融緩和策により相場を支えてくれるとの期待が、保有株式の損失を限定するプット・オプション(売る権利)と同じような役割を果たしていたこと。
ブラックフライデー
米国の感謝祭(11月の第4木曜日)翌日の金曜日のこと。この日からクリスマスセールが始まるため、小売店の売り上げが伸び、黒字が見込まれることにちなんでブラックフライデーと呼ばれる。
ブレイクアウト
過去の相場のレンジの高値を上抜けること。また、過去の相場のレンジの高値を上抜けたタイミングで投資する手法のことを指す場合もある。
プレミアム・フライデー
経済産業省や経団連などが連携し、毎月月末の金曜日の終業時間を午後3時に早めるよう企業に呼びかける取り組み。その時間を利用した買い物や食事、旅行などによる個人消費の喚起や、長時間労働の是正など働き方の改革につなげていくことが目的。平成29年(2017年)2月24日の金曜日より実施されている。
ボックス圏相場
箱の中に閉じ込められたかのように、一定の価格帯で上下している相場状況を指す。
相場の先行きを決定づける材料が乏しいときなどはボックス圏に入りやすい。「レンジ相場」、「往来相場」ともいう。
ユーフォリア
過度な幸福感、陶酔感のこと。マーケットでは、好景気が続き相場も上昇基調をたどるなか、市場全体が高揚感から熱に浮かされているような状態を指す。ユーフォリアに包まれると、市場参加者は冷静に先を見通すことが難しくなり、多少のリスクを取ってでも強気な投資活動を続けることで、過熱した相場がバブルを引き起こす可能性もある。
リターン・リバーサル
リターン・リバーサルとは株式の「逆張り」投資手法のことを指す。株価が下がった銘柄はいずれ反発し、値上がりした銘柄は下落することが多いという経験則に基づく手法。反対に、勝ち馬の勢いに乗る格好で値上がり銘柄を買い進む「順張り」投資手法のことを「トレンドフォロー」と呼ぶ。
リターン・リバーサルを投資信託などのポートフォリオに応用する場合は、組み入れ銘柄の一定期間の騰落率を計測し、相対的に上昇率の高い(下落率の低い)銘柄の組み入れ比率を下げ、相対的に上昇率が低い(下落率が高い)銘柄の組み入れ比率を上げるよう銘柄の配分比率を変えるリバランス(配分調整)を行う。投資信託運用手法の「等金額投資」はこの手法に基づいている。
リターン・リバーサルの投資効果は、学術理論上、異常(変則)値を意味する「アノマリー」として扱われている。アノマリーとは理屈では説明のつかない事象のことで、株式の値動きはランダム(不規則)であり、特定の手法によって儲かるような機会が放置されることはないという「効率的市場仮説」に反した事象とみなされている。リターン・リバーサル(逆張り)、トレンドフォロー(順張り)のどちらが有効かについては株式相場の局面次第で異なってくる。
レンジ相場
一定の範囲(レンジ)の中で価格が上下している相場のこと。 「ボックス圏相場」、「往来相場」ともいう。
一服
相場の動きが一時的にとまること。
下げた後、そこでとまれば「下げ一服」、その逆が「上げ一服」。
一段安
マーケットで使われる用語で、下落傾向をたどってきた相場が、さらに低くなることを指す。
一段高
マーケットで使われる用語で、上昇傾向をたどってきた相場が、さらに高くなることを指す。
一番天井
相場上昇時において、段階的に相場が上昇していく中で最初につけた高値(=天井)のこと。その次につけた「一番天井」より高い値を「二番天井」、さらにその次につけた高い値を「三番天井」と言う。相場の最も高い値を「大天井」と言う。
一番底
相場下落時において、段階的に相場が下落していく中で最初につけた安値(=底)のこと。その次につけた安値を「二番底」、さらにその次につけた安値を「三番底」と言う。最終的つけた最も安い値を「大底」と言う。
三点童子(同時)
株価などの終値が3日連続で同じになることをいう。4日目の寄り付きが3日間の終値より高ければ、価格が上昇するとされる。
上げ足
マーケットで使われる用語で、相場が堅調に推移している状態のときに使われる。相場が高くなっていくことを指す。
上値が重い
株式などの相場で、現在の水準よりもさらに高い値段のことを「上値」と言い、相場が上がりそうで上がらない状況のことを「上値が重い」と言う。また、相場が一段と上昇する状態を「上値を追う」などと言う。
上昇基調
株価、景気などの上昇傾向が続くこと。
上昇局面
株価、景気などが上昇している状況。
下げ渋る
下落していた株式相場などの勢いが弱まり、下げ止まること。また下落しそうな状況なのに下落しないこと。
下げ足
株式の市場用語で、相場が軟調である状態のときに使われる。
相場が安くなっていくことを指す。
下支え
相場がある水準以下に、下がらない状態。
人の行く裏に道あり花の山
株式相場の世界では、先人が、その経験を基にして、さまざまな格言を残している。人の行く裏に道あり花の山も、そのうちの一つである。
株式市場で利益を得るためには、他人とは逆の行動をとらなくてはならないという格言。
人気買い
相場環境は頭打ちの状況で、投資採算の側面よりも、人気が重視されて、人気だけで買われること。
休むも相場
株式相場の世界では、先人が、その経験を基にして、さまざまな格言を残している。休むも相場は、そのうちの一つである。
「年中、株式売買を繰り返していると、客観的に全体の相場が見えなくなりがちで、大きな落とし穴にはまることがあるので、冷静に相場を見つめるように」と戒めたのが、この言葉である。
値頃
株式の市場用語で、株式の売買をするのに適した値段のこと。
備えあれば迷いなし
株式相場の世界では、先人が、その経験を基にして、さまざまな格言を残している。備えあれば迷いなしも、そのうちの一つである。
投資を行う際に必要なことは、自分なりの相場観をしっかりと持つことであるということをあらわす格言。
そのためには、投資をおこなおうとする先をよく研究する必要がある。たとえば、株式に投資をするのであるならば、その会社の業績や財務内容を調べ、自分にとって自信が持てるものでなければならない。自信が持てるものであれば、投資した後の株価の動きが多少不安定であったとしても、また、たとえば、他に値上がりしている銘柄が多少よく見えたとしても、迷いや焦りは少なくなるはずである。
先安
株式や商品の価格が先行き下落する見込みがある状況のこと。
先高
株式や商品の価格が先行き上昇する見込みがある状況のこと。
全面安
株式の市場用語で、相場が下落している状態のときに使われる。
ほとんどの銘柄の株価が下落すること。
全面高
株式市場で上場銘柄の大多数の株価が上昇している状態。一方、全面的に下落している状態は全面安という。
為替市場では、ある通貨がその他の通貨に対して全面的に買われている状態のことを指す。
凪相場
相場に動きがない状態のこと。
出直り
株式の市場用語で、相場が堅調に推移している状態のときに使われる。
一度下がった株価が、反発して堅調に推移することを指す。
動意
株式の市場用語で、相場が堅調に推移している状態のときに使われる。
保ち合い(もちあい)を続けていた相場が、少しずつ動きはじめている状態のこと指す。
半値八掛け二割引
天井を付けた後下落局面に入った時に、底の水準を判断する目安とされる相場の格言。高値×0.5×0.8×0.8=0.32で1/3程度まで下げるというもの。特に根拠はなく、その昔大阪の薬問屋や繊維問屋で、品物が売れない時の値引きの目安にされていたと言われており、その語呂の良さなどから相場でも使われ始めたとされる。
半値戻しは全値戻し
相場の格言の一つで、下落幅の半分まで値を戻した相場は、今後もとの水準まで戻る勢いがあることをいう。一方で、一度下げた相場が半分まで戻したら、欲張らずにそこで利益確定売りをした方がよいという見方もある。
卵は一つのカゴに盛るな
株式相場の世界では、先人が、その経験を基にして、さまざまな格言を残している。卵は一つのカゴに盛るなも、そのうちの一つである。
卵を一つのカゴに盛ると、そのカゴを落とした場合には、全部の卵が割れてしまうかもしれないが、複数のカゴに分けて卵を盛っておけば、そのうちの一つのカゴを落としカゴの卵が割れて駄目になったとしても、他のカゴの卵は影響を受けずにすむということ。
特定の商品だけに投資をするのではなく、複数の商品に投資を行い、リスクを分散させた方がよいという教え(=銘柄分散投資)。
反発
株式の市場用語で、相場が上昇している状態のときに使われる。
下げ基調にあった相場が急に高くなることをさす。
反落
上げていた相場が、一転して安くなること。
反騰(はんとう)
株式の市場用語で、相場が上昇している状態のときに使われる。
下げ基調にあった相場が大幅に高くなることをさす。
合従連衡(がっしょうれんこう)
その時の状況や利害に従って、国や組織、企業などが結びついたり離れたりすること。または、そうした駆け引きや外交戦略のこと。
もとは中国・戦国時代に策士が唱えた外交政策。合従は「南北を連合させる」の意で、南北に連なる6国が同盟を組み、強国・秦に対抗した政策。連衡は「横に連ねる」の意で、秦はこれら6国のそれぞれと個別に同盟を結ぶことで協力関係を分断し、合従策を封じたとされる。
因果玉
含み損が発生して、なかなか損切りできないまま塩漬けとなった建玉のこと。しこり玉とも呼ばれる。
地合い
株式の市場用語で、相場の状況をさす。
「地合いが良い」、あるいは「地合いが悪い」などと用いられる。
埋める
配当落ち、権利落ちなどで下がった株価が理論的な落ち分以上の水準まで上昇すること。下落した株価が反発し、値下がり分を戻した場合にも使われる。
また、チャート上で前回と今回のローソク足の間にできた隙間(窓)が埋まることを窓埋めと呼ぶ。
堅調(けんちょう)
相場が上昇基調にあることを指す。
売りたい強気
相場の格言の一つで、相場の先安観が高まっても、もう少し高くなってから売りたいという心理が支配することをいう。現在より少しでも高いところで売却したいという投資家心理が売り場を逃したり、反対に相場が上がるはずだという希望的観測に捉われすぎて逆目の買いに手を出してしまうこともある。一般に売りたい強気は、売りに対する自己矛盾の心理状態を表わしており、相場においては、いかに心理状態を主観的ではなく、客観的に保つかが重要である。対義語は「買いたい弱気」。
売り崩し
大量の売り注文を出して特定の銘柄の株価を意図的に下げることにより、株価が下落していると見せかけること。不公正取引のひとつである相場操縦行為として、罰則が科されることがある。
売り抜け
相場が下がる前に保有している株や商品などをタイミング良く売却すること。「売り逃げ」ともいう。また、他の投資家に知られないように密かに保有株などを売却し利益を確定するといった意味合いもある。
売り方
株式や債券、商品市場などマーケットにおいて売り注文を入れている人のこと。
または、信用取引で売る側(売り建て玉をもっている人)のこと。逆に買う側を買い方という。
売るべし売るべからず
「売るべきだといわれるときは、売らない方が良いのではないか」ということ。一般に売るべきだと考えられているときには、売りたくなるものであるが、そのようなときは、かなり売り込まれているので、売らないほうが賢明であるという格言。
夏枯れ相場(なつがれそうば)
夏になるとお盆休みなどで市場参加者が減るため株式市場の取引高が減少し、相場があまり動かなくなること。また、夏枯れ相場の一番安値のことを「夏底」という。
大台(おおだい)
十円台は小台、百円台は大台、千円台は大大台という。ただし、一般的には、株価の桁がかわる際に用いられる。大台を上回ることを「大台乗せ」、逆に下回ることを「大台割れ」と呼ぶ。
大天井(おおてんじょう)
マーケットで使われる用語で、相場が上昇基調にある中で更新した高値は天井と呼ばれ、中でも最も高い水準を大天井という。
大底
マーケットで使われる用語で、ある一定期間に付けたいくつかの安値のうち、最も低い水準を大底という。例えば、相場が下げ止まり、回復基調に転換することを「大底を入れる」と表現する。
天井三日底百日(てんじょうみっかそこひゃくにち)
株式相場の世界では、先人が、その経験を基にして、さまざまな格言を残している。天井三日底百日も、そのうちの一つである。
株価のオーソドックスな動きを表す格言。株価が右肩上がりになっていたとしても、高値圏にあるのは、わずかな期間であるという意味。
天井
株式の市場用語で、相場が上昇している状態のときに使われる。
相場の高いところのことをさす。
失望売り
株価の上昇を期待して購入した株式が、上昇の見込みがないと判断して売却すること。業績の悪化などの悪材料が出た場合に行われることが多い。
嫌気
相場の先行きに、悲観的になること。 「いやき」とも言う。
安値覚え
過去の安値が忘れられず、相場が上昇してもまたすぐに値下がりすると思い込んでしまうこと。相場が上昇基調に入ったにも関わらず、またいずれは値下がりするだろうと思い込み、なかなか買いに踏み切ることができないこと。
官製相場
債券市場や株式市場で日銀や公的年金などの影響を受けて価格が形成される相場。政策効果を高めるため、日銀が金融緩和策により長期国債や上場投資信託(ETF)などを大量に買い入れたり、公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が運用改革により国内株式の組入比率を引き上げたりすることで、相場が一時的に大きく動く状態のことをいう。
寄り天
その日の株式取引が開始され最初についた寄り付きの値段(始値)が一番高値になること。
小動き
株式などの相場で値動きがあまりなく、安定した価格で推移すること。値段の上下の幅が小さいこと。
小戻す
株式の市場用語で、相場が堅調に推移している状態のときに使われる。
下げ歩調の相場が反発して、ある水準から下がっていた相場が、その水準までは回復していないものの、小幅回復した状態を指す。
小甘い
株式などの相場が少しだけ下落している状態を表すマーケット用語で、「甘い」より下げ幅が小さい時に用いられる。
小確り(こじっかり)
相場が、急騰はしていないが、底堅く推移している状況。
株式の市場用語で、相場が堅調に推移している状態のときに使われる。
小締る
マーケットで使われる用語で、多少下がり気味だった相場が少し高くなること。
山高ければ谷深し
株式相場の世界では、先人が、その経験を基にして、さまざまな格言を残している。山高ければ谷深しは、そのうちの一つである。
相場は暴騰することもあるが、その後反転し、急落する危険をはらんでいる。「上げ幅が大きいときほど、下げ幅もきつい」ということをあらわしたもの。
幻のSQ
日経平均株価の株価指数先物取引と株価指数オプション取引の特別清算指数(SQ)の算出日に、日経平均がSQ値にタッチしないこと。日経平均の上の幻のSQは翌週以降の相場が弱く、日経平均の下の幻のSQは翌週以降の相場が強いとされている。
底をつく
株式などの取引で、相場が下げるだけ下げ、もうこれ以上下がらないときに使われる。相場が底値圏まで下がりきった状態のことを指す。
底を打つ
株式の市場用語で、相場が下落している状態のときに使われる。
相場が下がるだけ下がり、大底が確認され、相場が下げ止まったことをさす。
底入れ
株式の市場用語で、相場が下落している状態のときに使われる。
相場が下がるだけ下がり、大底が確認され、相場が下げ止まったことをさす。
底堅い(そこがたい)
株式の市場用語で、相場の状況を表す。
相場が下がりそうで下がらない状況をさす。
底
株式の市場用語で、相場が下落している状態のときに使われる。
相場の安いところのことをさす。
弱含み横バイ(よわふくみよこばい)
相場の調子を表す言葉。
どちらかといえば弱いが、かといって実際に価格がはっきりと下落しているわけではない状態。
弱含み(よわふくみ)
マーケットで人気が多少とも弱気に傾斜している状態のこと。
強含み(つよぶくみ)
マーケットで人気が多少とも強気に傾斜している状態のこと。
当(た)り屋
相場予測がよく当たり、利益を得ている投資家のこと。利益を得ている「当(た)り屋」と同じ売買をすれば、その恩恵にあずかれるという相場格言を「当(た)り屋につけ」という。
往って来い(いってこい)
相場がある水準まで上がった後に、もとの水準まで下がること。あるいは逆に、相場がある水準まで下がった後に、もとの水準まで上がること。
往来相場(おうらいそうば)
ある一定の範囲(レンジ)内で上がったり下がったりを繰り返す相場のこと。「ボックス圏相場」、「レンジ相場」とも言う。
循環物色
投資対象の銘柄や業種が次々に移り変わって買われていく状況をいう。
循環買い
非常に出来高が高水準になっている状況の中、株価に出遅れ感があると思われる銘柄に、順次、資金が流れていく状況をいう。
心理的節目
投資家の心理として意識される数字。前回高値や台変わり(1000円乗せ、500円割れなど)などが節目と意識されることが多い。
急騰
株式の市場用語で、相場が上昇している状態のときに使われる。
相場が急上昇することをさす。
悪目買い
株価が下がっている銘柄に、市場の売り人気に逆らって買い注文を入れること。業績が悪く、回復の見込みもない銘柄を買うときに使われる。「逆張り」ともいわれる。
感謝祭
感謝祭は米国とカナダの祝日で、17世紀にアメリカ大陸に上陸した清教徒たちが、初めての農作物の収穫を神に感謝して祝ったことが始まりと言われている。米国は11月の第4木曜日、カナダは10月の第2月曜日。米国では感謝祭を起点に、翌日は小売店の売り上げが伸び、黒字になるといった意味のブラックフライデー(黒字の金曜日)、翌週の月曜日は職場からのインターネットショッピングが急増するサイバーマンデーへと年末商戦が展開される。
戻す
株式の市場用語で、相場が堅調に推移している状態のときに使われる。
下げ歩調の相場が反発して、ある水準から下がっていた相場が、その水準まで回復することを指す。
戻り売り
下げ相場のとき、一時的に高くなったのを見計らって売ること。
戻り天井
下落を続けていた相場が、反発に転じてからつけた高値のこと。
戻り足
株式の市場用語で、相場が堅調に推移している状態のときに使われる。
下げ歩調の相場が反発して、上昇することを指す。
手掛かり難(てがかりなん)
相場が動くきっかけとなる材料(手掛かり)がなく、売買が手控えられ、相場が不活況な状況のこと。同義語として「手詰まり」。
手控え(てびかえ)
株式の市場用語で、相場の基調がさほど変わらないときに使われる。
売買するだけの「材料」がなく、相場環境が不透明なために、売買が手控えられている状況をさす。
買方が見送る場合は「買い手控え」、売方が見送る場合は「売り手控え」という。
手詰まり
株式の市場用語で、相場の基調がさほど変わらないときに使われる。
相場が沈滞していて、売買するだけの「材料」がないため、売買が手控えられている状況をさす。
打診売り
相場が停滞している時や相場の節目などに、市場の反応を探るために小口の売り注文を出すこと。市場の反応が良ければ強気の注文を出していくことになる。一方、同様に小口の買い注文を出すことを打診買いと呼ぶ。
打診買い
相場が停滞している状態の時などに、市場の反応を探るために小口の買い注文を出すこと。市場の反応が良ければ強気の注文を出していくことになる。
投げ売り
相場や株価が下落基調となり、損失覚悟で保有銘柄を売却すること。一方、信用取引や先物取引で売り建てていた銘柄が値上がりし、損失覚悟で買い戻すことを「踏む」、「踏まれる」という。
投げ
相場が下落している時に、さらに相場が下がり、保有している証券の損失が拡大すると判断し、損を承知で売却をすること。
抜く
株価が、ふしめと称される値段を超えたときをいう。
押し目待ちに押し目なし
押し目とは上昇局面にある相場や株価の一時的な下落を狙って買いを入れることだが、この押し目の機会を待つものの、強い地合いが続いて押し目のチャンスがないことや、結果として高値つかみしてしまうこと。
持ち高調整
ポジション調整とも呼ばれ、株や為替などで買い越しまたは売り越している持ち高(ポジション)のバランスを調整するために売買を行うこと。ポジションが膨らむ(持ち高が偏る)と、相場変動による損失リスクが大きくなるため、相場を動かす大きな材料やイベントの前に行われることが多い。
掉尾の一振(とうび(ちょうび)のいっしん)
掉尾(とうび)の一振とは、株価が年末にかけて上昇するといった株式相場の格言。
「掉尾」自体の意味は、最後になって勢いが盛んになることであり、掉尾の一振は、年末に向けた株価上昇の期待感を込めて用いられることが多い。
機関投資家などの含み損解消による株式売却が一段落した後、年末にかけてドレッシング買いなどで株価が上昇することも掉尾の一振の要因の一つと考えられている。
提灯をつける
株価が大きく変動した相場に関して、株価の動きのみを材料として、その動きに追随して、その相場に参加すること。
政策に売りなし
国の政策に関連した業種や銘柄は値上がりしやすいという意味の相場格言。
日柄
株式の市場用語で、相場の状況を表す。
もみあい状態などから、時間をかけて、適正株価に落ち着くまでの日数のこと。
保有している株式の株価が下落してしまった場合に、いつごろ売れるのか考えたり、逆に、購入したいと思っていた株式の株価が買う前に上昇してしまった場合に、いつごろ買えるのか、その時間を考えることがある。こんな時に考えている日数が日柄である。
暴落
株式の市場用語で、相場が下落している状態のときに使われる。
相場が急速に大きく下落することをさす。
暴騰
株式の市場用語で、相場が上昇している状態のときに使われる。
相場が急速に大きく上昇することをさす。
曲がり屋
相場予測を外し、損ばかりしている投資家のこと。このように相場を外す人の行動を逆指標として反対売買すれば利益を得られるという相場格言を「曲がり屋に向かえ」という。
有事のドル買い
外国為替取引に関する格言の一つ。
戦争などが起こった場合(=有事と呼ぶ)、為替相場がどのように変動するのかわからないので、そのような際には、流動性のある米国の通貨であるドルを買っておけば安心であるという経験則。
ただし、相場は様々な要因で変動するので、常時見られる現象であるとは限らない。
材料出尽くし
株価に影響を与える材料が株価に反映されてあまり変動しなくなること。好材料出尽くしの場合は株価の上昇が鈍くなり、悪材料出尽くしの場合は下落に歯止めがかかる傾向がある。
材料難
株式の市場用語で、相場の基調がさほど変わらないときに使われる。
売買するだけの「材料」がないため、売買が手控えられている状況をさす。
「手掛かり難」「仕掛け難」ともいう。
材料
相場を動かす原因やできごとのこと。
棒上げ
株式の市場用語で、相場が上昇している状態のときに使われる。
相場が一本調子で上がることをさし、ローソク足で示した場合に、長い陽線が入ることから、こう呼ばれている。
棒下げ
株式の市場用語で、相場が下落している状態のときに使われる。
相場が一本調子で下落することをさす。
様変り(さまがわり)
株式の市場用語で、相場の状況を表す。
相場が激しく変化していることをさす。下げ相場が急に上昇に転じたり、あるいは逆に、上げ相場が急に下落に転じたりすること。主に、下げ相場が急に上昇に転じた際に用いられる。
模様眺め
株式の市場用語で、相場の基調がさほど変わらないときに使われる。
相場の動きがはっきりしないために、売買が手控えられている状況をさす。
気迷い
この先相場が上昇するのか下落するのか判断が難しく、投資家が売買のタイミングを迷っている状態のこと。
漁師は潮をみる
株式相場の世界では、先人が、その経験を基にして、さまざまな格言を残している。漁師は潮をみるも、そのうちの一つである。
漁師は、漁場を探す際に、気象状況や、潮の流れを見て決定をするが、株式投資もこれと同様で、相場と流れを見て、波に乗らねばならないということ。
潮時を間違えると、大変ということ。
灰色のサイ
将来大きな問題を引き起こす可能性が高いにもかかわらず、現時点で軽視されがちな潜在的リスクのこと。体は大きくても普段はおとなしいサイが、いったん暴走し始めると誰も手を付けられなくなることに由来する。2013年の世界経済フォーラム(ダボス会議)で、米国の作家・政策アナリストのミシェル・ワッカー氏が提起した。
物色買い
「企業業績が良い」であるとか、「将来性がある」など、材料のある銘柄や、割安の銘柄を買われること。
独歩安
株式の市場用語で、相場全体はしっかりしているにもかかわらず、ある銘柄だけが安いこと。「異彩安」ともいう。
反対に下げ相場で、ある銘柄だけが高くなる現象のことを「独歩高」、「異彩高」という。
独歩高
株式の市場用語で、相場全体は低迷しているにもかかわらず、ある銘柄だけが高いこと。
狼狽売り
相場の格言の一つで、相場の急落や悪材料が出たことなどに動揺して、あわてて売り注文を出す投資行動をいう。
玉整理
信用取引において、未決済になっている契約総数を建玉といい、建玉(買い手の買い建玉や売り手の売り建玉)が決済されて減っていく状況のこと。積み上がった買い残や売り残が反対売買により決済され減少すること。「玉がほぐれる」ともいう。
現実買い
単なる人気や将来的な好材料に左右されず、企業の業績が良いことや相場が上昇局面にあることなど現状を確認した上で株式を購入すること。
理想買い
現実買いの対極で、ある材料が実現するには相当程度の時間がかかると評価され、株式が買われること。
甘い
株価などの相場がやや下落している状態を表すマーケット用語で、下げ気味ではあるが値動きが弱い時に用いられる。
申酉騒ぐ(さるとりさわぐ)
干支にちなんだ株式相場の格言で、申年と酉年は株価の上下が激しく値動きの荒い年になるということを意味している。
全文は下記の通り。
「辰巳(たつみ)天井、午(うま)尻下がり、未(ひつじ)辛抱、申酉(さるとり)騒ぐ、戌(いぬ)笑い、亥(い)固まる、子(ね)は繁栄、丑(うし)つまずき、寅(とら)千里を走り、卯(う)跳ねる」
異彩安
株式の市場用語で、相場全体が上昇しているにもかかわらず、ある銘柄だけ悪材料がでて安くなること。「独歩安」ともいう。
反対に下げ相場で、ある銘柄だけが高くなる現象のことを「異彩高」、「独歩高」と言う。
異彩高
株式の市場用語で、相場全体は低迷しているにもかかわらず、ある銘柄だけ好材料が出て高くなること。「独歩高」とも言う。
反対に安くなる現象のことを「異彩安」、「独歩安」と言う。
相場のことは相場にきけ
株式相場の世界では、先人が、その経験を基にして、さまざまな格言を残している。相場のことは相場にきけも、そのうちの一つである。
相場の見通しが不透明なときには、相場の流れをよく見て、したがったほうがよいということ。
相場付き
相場の動き方、形勢、様相のこと。
相場
マーケットにおいて売買された株式や債券などの取引の値段。
現物によらないで、市価の変動を予期し、その高下による差額で利益を得ようとする、投機的取引。相場を動かす原因やできごとのことを材料という。
確り(しっかり)
相場が上昇傾向にある状況。
株式の市場用語で、相場が堅調に推移している状態のときに使われる。
突っ込み買い
決算発表や悪材料で株価が一気に急落することを「突っ込み」と呼び、株価急落後の反発を狙って買う投資手法。
突っ込む
決算発表や悪材料で株価が一気に急落すること。株価急落後の反発を狙って買う投資手法を「突っ込み買い」と呼ぶ。
突込み売り
株式の相場が下落している状況で、さらに売りを入れること。
突飛安(とっぴやす)
株式の市場用語で、株式市場が材料難の中、他の銘柄と比較して、株価が突然大幅に下落すること。
突飛高(とっぴたか)
株式の市場用語で、株式市場が材料難の中、他の銘柄と比較して、株価が突然大幅に上昇すること。
節分天井・彼岸底(せつぶんてんじょう・ひがんぞこ)
節分の時期(2月上旬)に高値をつけて、彼岸の時期(3月中旬)に安値をつけるという、相場の言い伝え。年初から新春相場が始まると、節分の時期まで上昇を続け、その後は3月決算などのイベントを控え調整局面になり、しだいに下落していくという相場の動きを言い表している。
続伸(ぞくしん)
相場が引き続いて上がること。対義語は「続落」。
続落(ぞくらく)
相場が引き続いて下がること。対義語は「続伸」。
締る(しまる)
マーケットで使われる用語で、その日の相場で、やや安い状態があったものの、引けにかけて相場が戻ること。
織込み済み
株価に影響のある要因が、既に株価に反映されていること。つまり新たなニュースが出ても、株価が動かなかった場合などを織込み済みという。
自律反発狙いの買い(じりつはんぱつねらいのかい)
相場や株価などが急落したり下落が続いてある一定水準に達すると、行き過ぎに対する警戒感から自律的に値を戻すことがある。この特性を見越して買いを入れることで、リバウンド狙いの買いと呼ぶこともある。
落ちてくるナイフはつかむな
急落時の投資は落ちてくるナイフをつかむようなもので、どんなに魅力的な銘柄でもナイフが床に落ちてから、つまり底を打ったのを確認してから投資すべきという相場格言。
薄商い(うすあきない)
取引量(出来高)が少なく相場が閑散としている状態。材料不足やイベントの結果待ちなどの際に生じやすい。取引量が全体的に少ないと、わずかな売りや買いで相場や株価などが一方向に大きく動くことがある。様子見ムード、模様眺めなどといわれることもある。
見切り千両
相場の格言の一つで、「見切り千両、損切り万両」といった使われ方もする。含み損を抱えた株式などに対して、損失の少ないうちに見切りをつけることは千両の価値があり、損失を拡大させないために、ある程度の損を覚悟で売買することには万両の価値があるという例え。
見直し買い
人気の圏外であった銘柄に、何らかの要因で買いが入ること。または、割安となった銘柄に再び買いが入ること。
認知バイアス
直観や先入観、自らの願望やこれまでの経験、他人からの影響によって論理的な思考が妨げられ、不合理な判断や選択をしてしまう心理現象のこと。
行動ファイナンスにおける認知バイアスには、最初に提示された特定の情報を偏重して投資判断をしてしまう「アンカリング」や、投資家が利益を得るよりも損失の回避を優先する傾向があることなどを示す「プロスペクト理論」、投資の継続が損失の拡大につながると分かっていても、これまでの投資を惜しんで投資がやめられない「コンコルド効果」などが挙げられる。
調整
それまでの相場の動きとは、逆方向に短期的に動くこと。
買いあき
株価の上昇を期待し、買い続けたものの思いのほか株価が上昇しないため、買う意欲が薄れること。もしくは、株価の上昇が続いていたがその上昇が落ち着き、出来高が減っていく状況のこと。「買い疲れ」ともいう。
買いたい弱気
相場の格言の一つで、相場の先高観が高まっても、もう少し安くなってから押し目を拾いたいという心理が支配することをいう。現在より少しでも安いところを買いたいという投資家心理が買い場を逃したり、反対に、相場が下げるはずという希望的観測に捉われすぎて逆目の売りに手を出してしまうこともある。一般に買いたい弱気は、買いに対する自己矛盾の心理状態を表わしており、相場においては、いかに心理状態を主観的ではなく、客観的に保つかが重要である。対義語は「売りたい強気」。
買い上がり
大量の買い注文を出して特定の銘柄の株価を意図的に上げることにより、株価が上昇していると見せかけること。不公正取引のひとつである相場操縦行為として、罰則が科されることがある。
買い戻し
株式用語のひとつで信用取引などで売った銘柄を決済するため、同一銘柄に買いを入れてポジションを終了すること。
買い支え
相場が下落している時に、その流れを食い止めるため買いの注文を入れること。
買い方
株式や債券、商品市場などマーケットにおいて買い注文を入れている人のこと。
または、信用取引で買う側(買い建て玉をもっている人)のこと。逆に売る側を売り方という。
買うべし買うべからず
「買うべきだといわれるときは、買わない方が良いのではないか」ということ。一般に買うべきだと考えられているときには、買いたくなるものであるが、そのようなときは、かなり買い進まれているので、買わないほうが賢明であるという格言。
足どり
マーケットで使われる用語で、過去の相場の動きを指す。その動きを、見て分かりやすいようにグラフで表したものをチャートといい、相場を予測する際の参考となる。
足どりには、上げ足、下げ足、保ち合いの3つがある。
跛行色(はこうしょく)
株式の市場用語で、相場の状況を表す。
上昇している銘柄もあれば、下降している銘柄も目につき、全体としては、ちぐはぐな動きが目立つ相場時のこと。
踊り場
相場が上昇する局面で、一時的に値動きが鈍り、足踏み状態になること。また、景気が回復する局面で、一時的に回復ペースが鈍り、横ばい状態にあることを「景気の踊り場」と呼ぶ。
踏み上げ
信用取引や先物取引で売り建てていた銘柄が予想に反して上昇し、投資家の損失覚悟の買い戻しが膨らむことで相場や株価が急騰すること。売り建てていた銘柄を損失覚悟で買い戻すことを「踏む」、「踏まれる」といい、「踏み」によって、相場が一層高くなることを「踏み上げ」という。逆に買い建てていた銘柄が下落し、損失覚悟で売ることを「投げ売り」という。
軟化
株価や、為替レート等が安く(弱く)なること。
軟調
「相場は軟調である」と使われた場合には、相場に買い気が乏しく小安い状態のことを指す。
逆張り
相場が悪い時に買う、あるいは、相場が良い時に売ること。
逆日歩に買いなし(ぎゃくひぶにかいなし)
逆日歩がついた銘柄は買ってはいけないという意味の株式相場の格言。信用取引では、通常、買い方が金利(日歩)を支払い、売り方がそれを受け取るが、売り方の建て玉が買い方の建て玉を大きく上回り株不足となると、逆に買い方が売り方から逆日歩と呼ばれる品貸料を受け取ることができるため、買い方がいっそう増加する。また、売り方は逆日歩の費用がかさむのを嫌い、損失覚悟で売り建てた価格より高値で買い戻すため踏み上げ相場となり価格が高騰する。ただし、株不足がいったん解消されると、本来の売り圧力が強まり株価は反転して急落することから、下手に手を出さないほうがよいという意味。
一方、逆日歩が発生した場合、目先の株式相場は上昇するため「逆日歩に売りなし」という格言もある。
連れ安
ある相場の動きを反映して、他の相場も同じように下落すること。影響力の大きい他の国の同一市場の値動きや、類似した商品同士の値動きにつられて安くなる場合もある。株式相場では、ある銘柄の株価が悪材料などで下落した時、その動きにつられて同じ業種や関連する銘柄の株価も安くなること。追随安とも呼ばれる。為替相場では、米ドルやユーロなど取引量の多い通貨や同じ地域の通貨同士の値動きに追随して下落する現象のこと。
連れ高
ある相場の動きを反映して、他の相場も同じように上昇すること。影響力の大きい他の国の同一市場の値動きや、類似した商品同士の値動きにつられて高くなる場合もある。株式相場では、ある銘柄の株価が好材料などで上昇した時、その動きにつられて同じ業種や関連する銘柄の株価も高くなること。追随高とも呼ばれる。為替相場では、米ドルやユーロなど取引量の多い通貨や同じ地域の通貨同士の値動きに追随して上昇する現象のこと。
連想売り
主に株式相場で使われる用語で、悪材料が出てある銘柄の価格が下落すると、その銘柄に関連する銘柄も同じ影響を受けて下落するであろうと見越して売られること。
連想買い
主に株式相場で使われる用語で、好材料が出てある銘柄の株価(価格)が上昇すると、その銘柄に関連する銘柄も同じ影響を受けて上昇するであろうと見越して買われること。
閑散に売りなし
相場の低迷が続き商い(出来高)が減少して閑散になると、嫌気がさして保有銘柄を売りたい衝動に駆られることもあるが、こうした相場状況ではすでに売りが出尽くしていることも多いため、わずかな材料で相場が急反発することがある。このため、閑散状態の売りは愚策であるという相場格言。
閑散相場
閑散とは、商いの極端に少ない状態をいう。相場を動かす材料がなく、先行きも不透明のため様子を見る投資家が増え、売買高の減少に伴って相場の値動きも乏しくなる。
青天井
マーケットで使われる用語で、相場の上げ基調が続き、どこまでも上がりそうな状態をさす。
順張り
相場が高くなると買う、あるいは、相場が安くなると売ること。
頭打ち
上昇基調が続いた相場の勢いが鈍り、伸び悩んできた状態。相場が大天井に達してこれ以上の上昇が期待できない場合と、もちあい状態で新たな材料が出ることで再び上昇基調になる場合があり、見極めが難しい。
顔合せ
一度上がった相場が下がって前と同じ安値の値段になること。あるいは逆に、下がった相場が上がって前と同じ高値の値段になること。
餅つき相場
餅をつく杵のように上下に荒い値動きをする年末特有の相場。年末を控えて市場参加者が減少し薄商いになる中、年末の換金売りや新年に対する期待感などが交錯して相場の値動きが大きくなることがある。
高値づかみ
株式の市場用語で、相場が上昇している状態のときに使われる。
株価が高値をつけたあたりで株式を買うこと。
高値引け(たかねびけ)
株式の市場用語で、相場が上昇している状態のときに使われる。
終値がその日の高値をつけること。
高値覚え
過去の高値が忘れられず、相場が下落してもまたすぐに上昇すると思い込んでしまうこと。相場が下降基調に入ったにも関わらず、またいずれは値上がりするだろうと思い込み、投資対象をなかなか売ろうとしないこと。
鯨幕相場(くじらまくそうば)
相場が白色の陽線(終値が始値より高い)と黒色の陰線(始値が終値より高い)が交互になっている状態のこと。通夜や葬式で使う白黒が交互に並んだ幕を鯨幕といい、形状が似ていることから呼ばれる。
麦わら帽子は冬に買え
麦わら帽子、ビール、スキー用品など、季節によって大きく売り上げや業績が変動するシーズンストック(季節株)をオフシーズンに購入しておきオンシーズンに売却する、いわゆる季節株戦略の有効性を説く格言。冬に麦わら帽子を買う人は少ないので比較的低価格で手に入る。株式も同じように、投資家から注目されてない時期には比較的安値で買え、注目度が高まると株価も上がるので利益を得やすい。季節株に限らず、有望株を見つけて先回りして購入しておくことは、株式投資の鉄則のひとつである。
証券用語;相場・格言・由来