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シャルガフの研究でわかったこと
アデニンとチミン、グアニンとシトシンの数の比が1:1であること
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エイブリーは何を発見した?
形質転換を起こす物質はDNAである
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ハーシーとチェイスは何を発見した?
遺伝子の本体がDNAであること
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ハーシーとチェイスの実験の内容
T2ファージを構成するDNAを32P、外殻のタンパク質を35Sの放射性同位体でそれぞれ標識し大腸菌に感染させ、激しく攪拌してファージの殻を落としたのち遠心分離して沈殿と上澄みの放射線量を測定すると、32Pの多くが菌体の含まれる沈殿中から35Sの多くが上澄み中から検出された。また菌体を含む沈殿を培養すると子ファージから32Pのみが検出された。
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グリフィスの実験の内容
R 型菌を死んだS 型菌と混合したものをネズミに注射すると、ネズミは肺炎を起こして死に、死んだネズミの体内からは生きたS型菌が見つかった。
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エイブリーの実験の内容
S型菌の抽出液をDNA分解酵素で処理し、R型菌に与えてもS型菌は生じない。ところが、S型菌の抽出液をタンパク質分解酵素で処理し、R 型菌に与えると、S型菌のコロニーが生じた。
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半保存的複製の実験内容
15Nを含む培地で大腸菌を何代も培養しDNAに含まれる窒素をすべて15Nに置き換える。その後14Nの培地で培養する。
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DNA複製の仕組み
レプリケーター領域の塩基間の水素結合がDNAヘリガーゼで切られて二重らせん構造の一部がが解け1本ずつのヌクレオチド鎖になる。
プライマーがプライマーゼによって合成される。
それぞれのヌクレオチド鎖に相補的な塩基をもつヌクレオチドが結合する。
DNA合成酵素がプライマーの結合したヌクレオチドの3プライムの炭素と他のヌクレオチドのリン酸を繋ぎ5プライムから3プライムに新たなヌクレオチド鎖を作る。
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間期でおこること
DNA 合成準備期(G1期),DNA 合成期(S期),分裂準備期(G2期)に分けられる。S期ではDNA(動物細胞の場合はDNAと中心体)が複製される。
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分裂期前期でおこること
核内の染色体は、細長いひも状に変わる。核膜や核小体が消失し、 両極から紡錘糸がのびて、各染色体の動原体に付着する。動物細胞では、中心体が2つに分かれて両極に移動し、星状体となる。
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分裂期中期でおこること
染色体は棒状に変わり、細胞の赤道面に並ぶ。また、紡錘糸が完成する。このとき、各染色体は、縦に裂け目ができており、2つに分かれ染色体のそれぞれを染色分体という。
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分裂期後期でおこること
各染色体は縦の裂け目(縦裂面)で分離し、染色分体は、それぞれ紡錘糸に引かれるように両極へ移動する。このようにして分配された染色体の組合せは、互いに相同であり、母細胞の核と同じになる。
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分裂期終期でおこること
両極に移動した染色体は、形がくずれ、間期の核の状態(糸状)に戻る。やがて核膜と核小体が現れ2個の娘核ができる(核分裂)。終期の途中から、動物細胞ではくびれ、植物細胞では細胞板が形成され、細胞質分裂が起こる。
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転写の仕組み
プロモーターに基本転写因子とRNAポリメラーゼが結合する。
一方の鎖に相補的な塩基をもつRNAのヌクレオチドが塩基どうしで水素結合する。
RNAポリメラーゼが5プライムから3プライムの方向にRNAのヌクレオチド鎖を合成し、mRNA前駆体が作られる。
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翻訳のしくみ
mRNAが核膜孔を通って細胞質基質に移動しリボソームに付着。
一方、細胞質基質中のtRNAは特定のアミノ酸と結合しリボソーム上のmRNAに運ぶ。
mRNAと相補的なアンチコドンをもったtRNAがリボソームで2個ずつ結合し運ばれてきたアミノ酸どうしがペプチド結合する。
リボソームのmRNA上の移動に伴ってペプチド鎖が伸長しタンパク質が合成される
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原核生物と真核生物の転写の違い
基本転写因子の有無
スプライシングの有無
翻訳と転写が同時に同じ場所で起こる
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一遺伝子一酵素説とは?
一つの遺伝子が一つの酵素の合成を支配する
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一遺伝子一酵素説の実験
アカパンカビの野生株はふつう最少培地で生育するがここでは胞子にX線をあて突然変異を生じさせると最少培地では生育できないが特定のアミノ酸を与えると生育できる栄養要求株が得られる。そのうちアルギニンを与えると生育するものをアルギニン要求株といい、アルギニン要求株I、II、lllのある特定の遺伝子に変異が起こったためアルギニンを合成できないと考えられる。3つの株に異なる栄養素を与えて変異が起こった遺伝子を特定した。またアルギニンの合成過程がオルニチン→シトルリン→アルギニンであることがわかった。
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フェニルケトン尿症の起こり方
遺伝子Aの異常により酵素Aが形成されないことでフェニルアラニンがチロシンに変化せずフェニルケトンになる
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アルビノの起こり方
遺伝子Bの異常により酵素Bが形成されないことでメラニンが作られない
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アルカプトン尿症の起こり方
遺伝子Cの異常により酵素Cが形成されないことでアルカプトンが蓄積する
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真核生物の転写調節
DNAのメチル化ヒストンのアセチル化
調節タンパク質(他の遺伝子の転写調節を行うタンパク質)
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唾腺染色体でのみパフが見える理由
常に染色体を形成
なんども複製して束になっている
相同染色体が対合
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遺伝子組換えの目的2つ
ある生物に本来自然界では持っていない遺伝子をいれて能力を獲得する、人工的にタンパク質をつくる
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遺伝子組換えに用いられるものの例とその理由
大腸菌、複雑でなく扱いやすいから
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粘着末端のメリット2つ
特定の遺伝子を特定のプラスミドにいれられる、セルフライゲーションされない
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セルフライゲーションとは
自分の末端どうしがくっつく
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大腸菌の遺伝子組換えによるヒトインスリン製剤作成
ヒトからインスリンmRNAを抽出し逆転写反応でcDNAを得る
同一の制限酵素によってインスリンcDNAとベクターであるプラスミドDNAを切断する
DNAリガーゼによってインスリンcRNAとプラスミドを結合する
インスリン遺伝子を組み込んだプラスミドを大腸菌に導入する
大腸菌を培養しプラスミドを抽出
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大腸菌の遺伝子組換えによるヒトインスリン製剤作成で、逆転写する理由
真核生物の遺伝子にはイントロンが含まれているためスプライシングの完了したmRNAを逆転写し得られたcRNAをプラスミドに組み込むため
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PCR法
鋳型となるDNA、好熱細菌由来のDNAポリメラーゼ、プライマー、4種類のヌクレオチドを用意する
95℃にして2本鎖DNAの水素結合を切断し1本鎖にする
60℃にしてプライマーを結合させる
72℃にしてDNAポリメラーゼの働きによってDNAを伸長させる
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ジデオキシ法
塩基ごとに別の色で蛍光標識したジデオキシヌクレオチドを通常のジデオキシリボヌクレオチドと混ぜてPCRにかける
ジデオキシヌクレオチドが結合すると複製は停止し、さまざまな長さのDNAが得られる
シークエンサーにかけて長さ順に並べると塩基配列がわかる
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DNAマイクロアレイ
がん細胞と正常細胞のmRNAを抽出する
mRNAを逆転写してc DNAを別々に標識する
cDNAを一本鎖にして各スポットに入れる
cDNAがスポット内のDNAと結合する
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DNAマイクロアレイで逆転写する理由
全部の遺伝子持っているから発現する遺伝子だけみることはできないから
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