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フロイトの主著2
精神分析入門,夢判断
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意識下の精神活動。意識されない欲望,感情,記憶などが存在し,意識活動や行動に影響を及ぼす
無意識
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フロイトが唱えた人間の心を構成する三つの層
エス,自我,超自我
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両親の躾,教育などで社会的な規範が内面化され形勢された道徳・良心
超自我
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リビドーを中心とする本能的な欲求や意識から排除された欲望や記憶,感情が蓄積され,行動を突き動かす衝動となった無意識的部分
エス
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本能的欲求実現を目指すイドと,それを社会規範的に従わせようとする超自我の命令を調整し,現実環境に適応するように調整する心の機能
自我
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性的欲動に存在する心的なエネルギーで,人間の心理に大きく作用する
リビドー
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欲求不満が陽圧によって無意識の中に押し込められて形成される心の中の情緒的なしこり
コンプレックス
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幼児が異性の親の愛情を独占しようとする中で形成される,愛と憎悪からなるコンプレックス。
エディプスコンプレックス
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性的衝動と自己保存の本能
生の本能
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自己破壊衝動によって死に回帰しようとする欲求
タナトス
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フロイト8
無意識,超自我,自我、リビドー,コンプレックス,エディプスコンプレックス,エス,タナトス
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ユング 主著2
心理学と錬金術,心理学的類型
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個人の経験に基づく忘却された思考や抑圧された観念など
個人的無意識
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個人の経験を超えた人類共通の普遍的で生得的な無意識
集合的無意識
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集合的無意識に存在する人類共通の心の型で,夢,幻覚,神話,宗教,伝説,伝承などの中にイメージとして現れる
元型
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元型 全てを包み込む大地の母としての生命的原理
太母 グレートマザー
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元型 男性の無意識に存在する女性性
アニマ
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元型 女性の無意識に存在する男性性
アニムス
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元型 自分が排除しようとするもう一人の隠された自分
影 シャドウ
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元型 理性的な知恵を示す
老賢者
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意識を統合する中心的な機能
自我
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意識と無意識の統合機能の中心であり,両者を含んだ心の全体性
自己
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ユング5
個人的無意識,集合的無意識,元型,自我,自己
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ソシュール 主著
一般言語学講義
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人間の言語能力
ランガージュ
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一人一人が日常で行う発話行為として存在する具体的な言語
パロール
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発話行為の背後に存在する文法の総体で,それを意味付ける社会制度としての言語
ラング
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ソシュール 3
ランガージュ,パロール,ラング
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ウィトゲンシュタイン 主著 2
論理哲学論考,哲学研究
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言語と世界との間には,共通の構造があり,世界に起こる事実を像として映し出した分だけに意味があるという考え方
写像理論
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言語表現は,その記号の連なりが現実の像となっていない限り意味がないということ。言語構造の限界を超えた従来の形而上学的な命題は,論理的に無意味であるとした
「語りえぬものについては,沈黙しなければならない」
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言語活動は,一定の規則に従った行為であると同時に,人間生活の多様な脈絡に織り込まれた活動の総体である。
言語ゲーム
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ウィトゲンシュタイン 3
写像理論,語りえぬものについては〜,言語ゲーム
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ポパー 主著
科学的発見の論理
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理論や言明は,反証の可能性がある場合のみ,科学的であるという考え方。
反証可能性
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ポパー
反証可能性
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クーン 主著
科学革命の構造
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科学者に模範となる考え方や解法を提供する広く認められた科学的業績という意味の言葉
パラダイム
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クワイン 主著
ことばと対象
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ある命題を他の命題と切り離して検証することは不可能であり,検証されるのは諸命題の総体であるという考え方
全体像
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クワイン
全体像
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マックスウェーバー 主著
プロ倫
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法の支配と組織の合理的な分業とによって,社会を統制する最も効果的な方法。
官僚制
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伝統的・宗教的な価値観から脱却し合理化すること
脱魔術化
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支配の三類型
伝統的支配・カリスマ的支配・合法的支配
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マックスウェーバー 3
官僚制,脱魔術化,支配の三類型
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ホルクハイマー 主著
理性の腐食
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人間や自然を経済的な利害の操作対象とみなし,機械的に効率を求める目的合理的な理性
道具的理性
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ホルクハイマー
道具的理性
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フランクフルト学派 二人
ホルクハイマー,アドルノ
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アドルノ 主著
否定弁証法
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啓蒙的理性は,神話的迷妄から人々を解放するように見せつつ,道具的理性として作用し,人々を支配・操作しようとする全体主義や画一性を迫る野蛮な権力として表れてきた
啓蒙主義批判
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強者の権威に盲従する一方で,弱者には強圧的となる
権威主義的パーソナリティ
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アドルノ 2
啓蒙主義批判,権威主義的パーソナリティ
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封建的な絆から解放され自由をてにした人々が,自由を強制されることによりもたらされた不安や孤独を回避しようとして権威に従属し,ファシズムに走る構造を分析
「自由からの逃走」
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一定の社会や文化,集団の成員に共通する性格で,個々人の思考や行動に大きく影響するもの。
社会的性格
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フロム 2
自由からの逃走,社会的性格
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高度に産業化された社会の管理システムのもとで,批判能力や自己決定能力を喪失した人間
一次元的人間
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マルクーゼ
一次元的人間
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ベンヤミン 主著
パサージュ論
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大量消費社会においては,新しいものが一層求められ,使用価値とは無縁の商品が幻灯のように拡大され,流行が現れ,移ろいやすさが蔓延する
ファンタスマゴリー
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ベンヤミン
ファンタスマゴリー
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ハンナアーレント 主著2
全体主義の起源,人間の条件
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ナチズムやスターリニズム等,国家や組織の価値を優先させ個人を全体に従属させようとする思想
全体主義
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アーレントが述べる人間の「活動的生活」の三つの側面
労働,仕事,活動
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生命を維持するために必要な行為
労働
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自然とは異なる人工物を生産する行為
仕事
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人と人との間で主に言葉を通して相互を表出する行為
活動
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ハンナアーレント2
全体主義,労働仕事活動
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ハーバーマス 主著2
公共性の構造転換,コミュニケーション的行為の理論
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さまざまな生活を効率的に達成するための「システム的合理性」が人々の生活全般を支配し,人々が技術的なシステムの奴隷となること
生活世界の植民地化
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対等な立場での自由な討論に基づいて人々の合意を形成し,本来的な生活世界を取り戻すための理性
対話的理性
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ハーバーマス 2
生活世界の植民地化,対話的理性
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ボードリヤール 主著
消費社会の神話と構造
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高度消費社会におけるものの価値とは,物自体への欲求=使用価値ではなく,他者との差異によって確認される象徴的・記号的に付与されたもののイメージ
記号的な差異化
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ボートリヤール
記号的な差異化
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ただ権利のみを主張し義務をはたそうとしない体臭を痛烈に批判した
大衆の反撃
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オルテガ
大衆の反撃
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リースマン 主著
孤独な群集
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封建時代の特色。伝統,習慣などの既存の価値観に従い権威に従順
伝統指向型
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近代市民の特色。行為の指針を個人の良心・理性に認め,自発的選択によって行動
内部指向型
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現代の特色。マスコミや仲間など他人の意見,周囲の反応を自分の行動の原理とする
他人指向型
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リースマン 3
伝統指向型,内部指向型,他人指向型
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レヴィ=ストロース 主著3
悲しき熱帯,親族の基本構造,野生の思考
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人間の思考や行動を,それらを規定する無意識レベルの「構造」から捉え直そうとする思潮。
構造主義
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ソシュールの構造言語学に示唆を受けて,未開社会の親族組織や神話を研究し,構造人類学を提唱した
レヴィ=ストロース
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効率を高めるために栽培種化されたり家畜化された西欧近代の「科学的思考」
栽培の思考
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未開社会の神話的思考は,ありあわせの素材を用いて,自然と文化を調和させようとする優れた論理性を備えていることを明らかにした
野生の思考
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あらゆる文化間には,思考形態の差異が存在するのみで本質的に優劣の差はなく,すべての文化がエスノセントリズムを脱出して互いの文化的価値を認め共存するべきとする考え
文化相対主義
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レヴィ=ストロース4
構造主義,栽培の思考,野生の思考,文化相対主義
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フーコー 主著2
言葉と物,監獄の誕生
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各時代の知や規範を意味づける認識の構造のこと
エピステーメ
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各時代の文献資料を横断的に分析し,理性的知や規範が成立してきた痕跡を追及することで,それらを支える知の構造を明らかにしようとした
知の考古学
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近代合理主義における理性的主体としての「人間」は,西欧の価値観を正常として押し付ける権力的な人間観であることを指摘した
人間の終焉
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それまで共同体の中に位置付けられていた狂気が,病人,犯罪者など共に社会的不適応として排除されていった過程を示し,理性と非理性分割の知的な権力的作用を解明した
狂気の歴史
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フーコー 4
エピステーメ,茅野考古学,人間の終焉,狂気の歴史
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ラカン 主著
エクリ
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身体的統一性を獲得していない段階の幼児が,鏡像のような他者像の内面化によって,自己の身体的統一性を獲得する段階
鏡像段階
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創造的に母親と一体化し閉じられた世界の中で全能感を保ち続けようとする子供の精神に,父性が象徴的に介入することで,子供の全能感を打ち砕き,開けた世界へと精神を向かわせ,社会性が獲得されるという理論
父の名
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ラカン2
鏡像段階,父の名
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レヴィナス 主著2
全体性と無限,存在の彼方へ
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「私」はかけがえのない実存としてではなく,ただ存在しているという無意味さを見出したいるという無意味さを見出した
イリア
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自己意識の中に取り込めない,自己とは絶対的に同じであり得ない他性=他者性が現れる場であり,絶えず自分=私に応答を求め続けるもの
顔
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レヴィナス2
イリア、顔
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バルト 主著3
零度のエリクチュール,モードの体系,表徴の帝国
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言葉の意味作用を神話と捉え,神話の形成家庭の分析を通じ,現代人が,マスメディアから流されるメッセージに,一定の世界観を植え付けられていることを明示した
神話作用
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バルト
神話作用
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リオタール 主著
ポストモダンの条件
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「大きな物語」で世界全体を解釈しようとしてきた近代思想が,全体主義や差別を生み出してきたと批判し,断片化された状況の中での個別的施策の重要性を説いた
ポストモダン
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リオタール
ポストモダン
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デリダ 主著
エクリチュールと差異
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西欧近代の理性中心主義を批判し,言葉の内側から,主客・善悪といった二項対立を崩していくことで,哲学の活性化を目指した手法
脱構築
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ドゥルーズ・ガタリ 共著
千のプラトー
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根が相互につながり合うように,どこにも中心がなく相互関連する根茎的嗜好を提唱した
リゾーム
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ドゥルーズ ガタリ
リゾーム
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ボーヴォワール 主著
第二の性
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生物学的な性差ではなく,文化的・社会的に作られた性差のこと
ジェンダー
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男性中心主義を批判するボーヴォワールの言葉
「人は女に生まれるのではない、女になるのだ」
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一見自明な文化的価値観や社会構造の中に性をめぐる支配が存在していることを明らかにし,性差別の撤廃を求める思想
フェミニズム
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ボーヴォワール 2
ジェンダー,フェミニズム
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