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のたまふ (宣ふ
かぐや姫ののたまふやうに違はず作り出でづ
おっしゃる
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おほす (仰す
などかくは仰せらるる。/官も賜はむと仰せ給ひき。/「天人の五衰の悲しみは、人間にも候ひけるものかな」とぞ仰せける
おっしゃる
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きこしめす (聞こし召す
①きこしめす人、涙を流し給はぬなし。/②物も聞し召さず、御遊びなどもなかりけり
①お聞きになる ②召し上がる
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ごらんず
早う御文も御覧ぜよ。/いかに殿ばら、殊勝のことは御覧じとがめずや。
御覧になる
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まうす
供の者どもに問ひ給へば、「知らず」と申す。/刀どもを抜きかけてぞ守り申しける。
申し上げる
申し上げる:言ふの謙譲語or謙譲の補助動詞
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きこゆ・きこえさす
いと切に聞こえさすべきことありて、殿より人なむ参りたると、聞こえ給へ。/御文も聞こえたまはず。/ここには、かく久しく遊びきこえて、憤らひたてまつれり。
申し上げる、差し上げる
申し上げる:言ふの謙譲語or謙譲の補助動詞
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おはす・おはします
竹の中におはするにて知りぬ。/今日しも端におはしましけるかな。/「くらもちの皇子おはしたり」と告ぐ。/惟喬の親王、例の狩りしにおはします供に、馬の頭なる翁つかうまつれり。/聞きしにも過ぎて、尊くこそおはしけれ。/上もきこしめして、興ぜさせおはしましつ。
いらっしゃる
あり・をりの謙譲語、行く・来の尊敬語、尊敬の補助動詞
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おぼす・おぼしめす
もの馴れのさまや、と君は思す。/帝、なほめでたく思しめさること、せき止めがたし。/あはれ、死ぬともおぼし出づべきことのなきなむ、いと悲しかりける
お思いになる
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たまふ(ハ行四段)
①使ひに禄たまへりけり。/②かぐや姫、いといたく泣きたまふ。
①お与えになる ②お~になる
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たまふ(ハ行下二段)
中納言も、「まだこそ見たまへね」とて見たまふ。/これをなむ、身にとりては面歌と思ひたまふる。
~ております
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たまはす(サ行下二段)
御涼殿にもとよりさぶらひ給ふ更衣の曹司を、ほかに移させ給ひて、上局に賜はす
お与えになる
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たまはる
忠岑も禄たまはりなどしけり
いただく
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うけたまはる
①かしこき仰せ言をたびたびうけたまはりながら、みづからえなん思ひ給へ立つまじき。/②定めて習ひあることに侍らむ。ちと承らばや。
①お受けする ②お聞きする
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たてまつる
①簾少し上げて、花奉るめり。/②かぐや姫をやしなひたてまつること二十余年になりぬ。/③帝は赤色の御衣奉れり。
①差し上げる ②申し上げる ③お召しになる
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はべり
①宿直人にて侍らむ。/②おのがもとにめでたき琴侍り。/③御気色悪しくはべりき。
①お仕えする ②あります ③ございます
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さぶらふ
故宮にさぶらひし小舎人童なりけり。/「さること候ひき」と申す。/大原山のおく、寂光院と申す所こそ閑にさぶらへ
①お仕えする ②あります ③ございます
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めす
①その郎等を召すに、跡をくらみて失せぬ。/②箸とつて召すよししけり。/③帝ばかりは御衣を召す。/④主上をはしめ奉りて、人々皆御船に召す
①お呼び寄せになる ②召し上がる ③お召しになる ④お乗りになる
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まうづ
①ここに侍りながら、御とぶらひにももうでざりける。/②その秋、住吉に詣で給ふ
①参上する ②参詣する
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まゐる
①四月に内裏へ参り給ふ。/②親王に馬の頭、大御酒参る。/③加持などまゐるほど、日高くさしあがりぬ。/④大御酒まゐり、御遊びなどし給ふ
①参上する ②差し上げる ③し申し上げる ④召し上がる
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まゐらす
①薬の壺に御文添へて参らす。/②「かかる人こそは世におはしましけれ」と、驚かるるまでぞ、まもり参らする
①差し上げる ②申し上げる
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まかる
①憶良らは今はまからむ子泣くらむ。/②「追ひてなむまかるべき」とをものせよ。/③今井の四郎兼平生年三十三にまかりなる
①退出する ②参ります ③申す
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まがづ
①藤壺の宮、なやみ給ふことありて、まかで給へり。/それより大殿にまかで給へり。/②老いかがまりて室の外にもまかでず
①退出する ②出かけます
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つかはす
①二千人の人を、竹取が家につかはす。/②御身に馴れたるどもをつかはす。/③藤袴を詠みて人につかはしける
①おやりになる ②お与えになる ③贈る
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あそばす
①帝、箏の御琴をぞいみじうあそばしける。/②御硯召し寄せて、みづから御返事あそばされけり
①演奏をなさる ②なさる
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つかうまつる
①昔、二条の后に仕うまつる男ありけり。/②このはたおりをば聞くや。一首つかうまつれ。/③はや、この皇子にあひつかうまつり給へ
①お仕え申し上げる ②し申し上げる ③申し上げる
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おほとのごもる
親王、大殿ごもらで明かしたまうてけり
おやすみになる
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しろしめす
①御心あきらかに、よく人をしろしめせり。/②天皇の天の下しろしめすこと、四つの時、九返りになむなりぬる
①ご存じである ②お治めになる
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行幸・行啓・御幸
おほやえも行幸せしめたまふ
皇族のお出かけ
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