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Q1. 密度効果に時間差がある場合、個体群動態は時間差(τ)と内的増加率(r)によって3つの異なる状態をとる。それぞれの状態について説明せよ。また、その状態を表す図も描け。
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Q2. 消費型と干渉型の競争の違いは?
消費型:残っている資源を、相手よりも早く使ってしまおうとする競争
干渉型:自分が将来使える資源を確保するため、相手の資源利用を邪魔する
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消費型の例
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干渉型の競争の例
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Q3. 個体数が『個体あたりの増殖速度』に与える影響を、Allee効果を考慮する場合としない場合の違いが明確になるように、図(グラフ)と文で説明せよ。
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Q4. Allee効果が生じる主な原因を3つ挙げよ
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近交弱勢の例
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Q5. クジャクやシュモクバエのように、オスが過度に発達した形質を持つ生物がいる。その原因を説明する仮説に、『ランナウェイ仮説』と『指標説(Good gene theory)』がある。両仮説をその違いが明確になるように説明せよ。
| 比較項目 | ランナウェイ仮説 | 指標説 |
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| オスの形質の意味 | メスの好みによる進化(審美的) | オスの質(健康・遺伝的適応度)の指標 |
| 形質の進化の原因 | メスの選好と遺伝的連鎖 | 形質が実際に有益な遺伝子の反映 |
| 過度な形質が意味すること | メスが好むという理由だけで拡大 | オスが生存に不利な形質を維持できるだけの強さを持つ証拠 |
| 子に与える利点 | モテる性質を受け継げる | 生存・健康に優れた遺伝子を受け継げる |
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性比の偏りの例
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集団採取の例
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防衛の例
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子育ての例
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Q6. 吉村博士の13年ゼミと17年ゼミの進化に関する仮説について、以下の問いに答えよ。
❶ なぜ、幼虫期間が長いのか?
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Q6. 吉村博士の13年ゼミと17年ゼミの進化に関する仮説について、以下の問いに答えよ。
②なぜ一斉に出るのか?
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Q6. 吉村博士の13年ゼミと17年ゼミの進化に関する仮説について、以下の問いに答えよ。
❸ 14年・15年・16年ゼミは、なぜいないのか?
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Q7. 自分とは違う形質や遺伝子をもつ異性を、配偶者として選ぶことが有利になる要因を2つ挙げて、説明せよ。
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Q8. 子供のMHC遺伝子を多様にする為に、メスはどんな配偶者を選ぶのか
ヒト・マウス・トカゲは、MHCが異なる個体の匂いを好む。
ウズラのオスは、一緒に育ったメスと、少し異なる相手を好む。
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MHC遺伝子について、
ヒトとトゲウオでは選択が異なるが、その違いが何故生じるのか説明せよ。
ヒトは、MHCの違いが大きい相手を選ぶことで、多様なT細胞を作り、免疫力を上げる。
トゲウオでは、MHC多様性が過剰になると、自己免疫を避けるために、自分の細胞に反応するT細胞が破壊される。多くの対立遺伝子を持つトゲウオのメスは、対立遺伝子が少ないオスと交尾して、子どもの対立遺伝子数を中間的にしている。
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Q9. 精子競争において、自身の精子が受精に用いられる可能性を高めるためにオスが用いる戦術を7つ挙げろ
①精子数
②交尾栓
③交尾器の損傷
④精子置換
⑤精子の不活性化
⑥産卵の促進
⑦婚礼贈呈
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①精子数、戦術でオスがどのように有利になるか説明せよ。
大量の精子を渡すことで、使われる可能性を高める
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②交尾栓、戦術でオスがどのように有利になるか説明せよ。
交尾したあと、オスがメスの交尾期に蓋をする。精液中のタンパク質によっても、メスの再交尾を阻害。
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③交尾器の損傷、戦術でオスがどのように有利になるか説明せよ。
メスに逃げられないように、メスを物理的に捕まえる
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④精子置換、戦術でオスがどのように有利になるか説明せよ。
オスが、前のオスの精子をかき出す
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⑤精子の不活性化、戦術でオスがどのように有利になるか説明せよ。
精液中のタンパク質で、前のオスの精子を使えなくする
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⑥産卵の促進、戦術でオスがどのように有利になるか説明せよ。
精液中のタンパク質で、メスの産卵速度を増加させる
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⑦婚礼贈呈、戦術でオスがどのように有利になるか説明せよ。
交尾後選択する場合、良質な婚礼贈呈をして、メスに選ばれやすくする。
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Q10. 体内受精を行う生物で、オスとメスどちらが子育てをする分類群(科)が多いのか答え、そのように進化した理由を説明せよ。
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体外受精を行う生物で、オスとメスどちらが子育てをする分類群(科)が多いのか答え、そのように進化した理由を説明せよ。
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Q11. 異なる生物種が、同じ生息地に共存できる場合とできない場合がある。どのような条件でその違いが生じるのか、カッコ内の用語を全て用いて説明せよ。(ニッチェ,競争排除,フジツボ)
餌や営巣場所が似ていると、競争が起きやすい。生息条件(ニッチェ)がかなり重複している場合には、競争力の弱い種が駆逐される(競争排除)
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