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8ビットD/A変換器を使って,負でない電圧を発生させる。使用するD/A変換器は,最下位の1ビットの変化で出力が10ミリV変化する。データに0を与えたときの出力は0ミリVである。データに16進数で82を与えたときの出力は何ミリVか。
答え:1300ミリ。
V16進数 82 を基数変換する
2進数で 1000 0010
10進数で 130
最下位の1ビットの変化回数は、
1(1回)
10(2回)
11(3回)
というように、値が1増える毎に1回発生するため、10進数130だと2進数の最下位の1ビットの変化は130回起こっていることになる。
したがって、発生する電圧はこれに10ミリVを掛けた1300ミリV。
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ある商品の前月繰越と受払いが表のとおりであるとき,先入先出法によって算出した当月度の売上原価は何円か。
答え:26450円。
表を見ると、
15日に70個
25日に60個
の払出(合計130個)が行われているが、先入先出法の考え方に則ると、この130個の払出しは
「前月繰越分から100個」
「5日仕入分から30個」
というように行われたと考えて計算を行うことになる。それぞれの仕入れ単価は表中に記述されているので、これをもとに売上原価を計算する。
200円×100個+215円×30個=20,000円+6,450円=26,450円
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図に示す構成で,表に示すようにキャッシュメモリと主記憶のアクセス時間だけが異なり,ほかの条件は同じ2種類のCPU XとYがある。あるプログラムをCPU XとYでそれぞれ実行したところ,両者の処理時間が等しかった。このとき,キャッシュメモリのヒット率は幾らか。ここで,CPU処理以外の影響はないものとする。
答え:0.90。
キャッシュメモリのアクセス時間×ヒット率+主記憶のアクセス時間×(1-ヒット率)
上記の式を使ってヒット率をPとおくと、CPU Xの平均アクセス時間は、
40×P+400×(1-P)
CPU Yの平均アクセス時間は、
20×P+580×(1-P)
両者の処時間は等しいため
40×P+400×(1-P)=20×P+580×(1-P)
40P+400-400P=20P+580-580P
-360P+400=-560P+580
200P=180
P=0.9
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図に示すシステム構成全体の稼働率を表す式はどれか。ここで,システムが正常に稼働するためには,磁気ディスクは2台とも正常でなければならず,それぞれのサイトで少なくとも1台の端末は正常でなければならない。
答え:D²C(1-(1-T)²)²。
このシステムが正常に稼働するためには、磁気ディスク2台,CPU1台,2つのサイトのすべてが正常に稼働していることが条件。
つまりこれらはすべて直列に接続された状態と考えることができるので、
D×D×C×(サイトaの稼働率)×(サイトbの稼働率)
の式が稼働率を表す。サイトaとサイトbの内部は同じ構成で稼働率は同じなので、上記の式をまとめると、
D²C(各サイトの稼働率)²
各サイトは稼働率がTである端末2台が存在しどちらかが正常であればいいので、並列接続のときの稼働率を求める式を適用して、
各サイトの稼働率=1-(1-T)²
最後にシステム全体の稼働率を表す式の「各サイトの稼働率」の項に 1-(1-T)²を代入して
D²C(1-(1-T)²)²
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あるプロジェクトの工数配分は表のとおりである。基本設計からプログラム設計までは計画どおり終了した。現在はプログラミング段階であり,3,000本のプログラムのうち1,200本が完成したところである。プロジェクト全体の進捗度は何%か。
答え:54%
各工程の工数配分を足すと1になるので、各工程の工数配分はそのままプロジェクトの進捗度として使えることがわかる。
プログラム設計までは終了しているので、この時点までの進捗度は、
0.08+0.16+0.20=0.44
プログラミング工程は3,000本中1,200本は完成済みなのでこの分を進捗度に直すと、
(1,200/3,000)×0.25=0.1
プログラム設計までの完成工数と、プログラム工程の完成工数を足すと、
0.44+0.1=0.54
以上より、現時点でのプロジェクト全体の進捗度は54%
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期末の決算において,表の損益計算資料が得られた。当期の営業利益は何百万円か。
答え:300百万円
営業利益とは、企業の主たる営業活動によって得られた利益のことで、売上高から売上原価を差し引いて計算される「売上総利益」から、販売費及び一般管理費を差し引いて求める。
売上総利益=売上高-売上原価
営業利益=売上総利益-販売費及び一般管理費
この式に表の値を代入すると営業利益は、
売上総利益=1,500-1,000=500百万円
営業利益=500-200=300百万円
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2台のコンピュータを並列に接続して使うシステムがある。それぞれのMTBFとMTTRを次の表に示す。どちらか1台が稼働していればよい場合,システム全体の稼働率は何%か。
答え:99.8%
稼働率を求める公式は
MTBF/(MTBF+MTTR)
[コンピュータA]
480/(480+20)=0.96
[コンピュータB]
950/(950+50)=0.95
【分数のまま計算したほうが楽かも】
どちらか1台が稼働していればシステムは正常であるため並列接続の稼働率を計算する公式
1-(1-RA)(1-RB)
に各稼働率を代入して答えを導く
1-(1-0.96)(1-0.95)
=1-(0.04×0.05)
=1-0.002
=0.998=99.8(%)
1 - (1 - 480/500)(1 - 950/1000)
=1 - (20/500 * 50/1000)
=1-1/5000
=1-0.002
=0.998
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商品Aの当月分の全ての受払いを表に記載した。商品Aを先入先出法で評価した場合,当月末の在庫の評価額は何円か。
答え:3700円
商品Aは先入れ先出し法で評価するとあるので、当月に2回ある払出を、在庫として古い方(入荷年月が昔のもの)から順に払い出していき、最終的に残った商品在庫の金額を計算することになる。
[5日の払出:30個]
前月繰越の10個と4日仕入の20個を足した分が払い出されます。この時点で前月からの繰り越し在庫は0個,4日仕入分は20個になる。
[30日の払出:30個]
4日仕入分20個と7日仕入の10個を足した分が払い出されます。この時点で4日仕入分は0個,7日仕入分は20個となる。
以上より、月末時点での商品Aの在庫は、7日仕入分の残り20個および10日仕入分10個の合わせて30個であることになる。
7日仕入分の単価は130円、10日仕入分の単価は110円なので、在庫の評価額は、
(130×20)+(110×10)=3,700(円)
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1ピクセル当たり24ビットのカラー情報をビデオメモリに記憶する場合,横1,024ピクセル,縦768ピクセルの画面表示に必要なメモリ量は,約何Mバイトか。ここで,1Mバイトは106バイトとする。
答え:2.4Mバイト
縦1,024ピクセル、横768ピクセルなので、画面内の総ピクセル数は、
1,024×768=786,432ピクセル
24ビットを解答単位であるバイト単位に直します。1バイト=8ビットなので、1ピクセル当たりのデータ量は「24ビット÷8ビット=3バイト」になる。
以上より、必要なメモリ量は以下のように計算することができる。
786,432ピクセル×3バイト=2,359,296バイト≒2.4Mバイト
概算して求めたほうが良さげ
1000 * 770 = 770000
770000 / 3 = 256666.66... = 2.56M
選択肢で一番近いのは2.4M
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表の条件で喫茶店を開業したい。月10万円の利益を出すためには,1客席当たり1日何人の客が必要か。
答え:5人
利益は、売上高-費用で求められるので、一ヶ月の来客数をnとして方程式で表すと、
100,000=500n-(300,000+100n)
100,000が利益額、500nが売上高、(300,000+100n)が費用(固定費+変動費)
この方程式を解くと、
100,000=500n-(300,000+100n)
100,000=500n-300,000-100n
400,000=400n
n=1,000
となり、1カ月に1000人の来客が必要であることがわかる。
営業日が20日/月であるため、一日分では50人、さらに席数は10なので、一日一席当たり5人という計算になる。
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開発期間10か月,開発工数200人月のプロジェクトを計画する。次の配分表を前提とすると,ピーク時の要員は何人か。ここで,各工程の開始から終了までの要員数は一定とする。
答え:21人
開発期間10カ月に各工程の期間配分、開発工数200人月に各工程の工数配分を掛け合わせると、
[工程ごとの開発期間]
要件定義 10か月×20%=2カ月
設計 10か月×30%=3カ月
開発・テスト 10か月×40%=4カ月
システムテスト 10か月×10%=1カ月
[工程ごとの工数配分]
要件定義 200人月×16%=32人月
設計 200人月×33%=66人月
開発・テスト 200人月×42%=84人月
システムテスト 200人月×9%=18人月
あとは工数を開発期間で割れば、1か月ごとの要員数が計算できる。
要件定義 32人月÷2カ月=16人
設計 66人月÷3カ月=22人
開発・テスト 84人月÷4カ月=21人
システムテスト 18人月÷1カ月=18人
以上からピークは設計工程となり、その期間の要員数は22人
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売上高が100百万円のとき,変動費が60百万円,固定費が30百万円掛かる。変動費率,固定費は変わらないものとして,目標利益18百万円を達成するのに必要な売上高は何百万円か。
答え:120百万円
売上高、固定費、変動費および利益の間には次の関係がある。
利益=売上高-変動費-固定費
このうち、変動費は売上高に比例して増減する費用であるため、売上高に対する変動費の割合(変動費率)を用いて「変動費=売上高×変動費率」と表すことができます。
本問では、固定費が30百万円、変動費率が「60÷100=0.6」なので、18百万円の利益を上げるための売上高N は、上記の式に各値を代入して以下のように算出できます。
18=N-(N×0.6)-30
18=N-0.6N-30
0.4N=48
N=120
したがって必要な売上高は120百万円。
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ある新規システムの機能規模を見積もったところ,500FP(ファンクションポイント)であった。このシステムを構築するプロジェクトには,開発工数のほかに,システム導入と開発者教育の工数が,合計で10人月必要である。また,プロジェクト管理に,開発と導入・教育を合わせた工数の10%を要する。このプロジェクトに要する全工数は何人月か。ここで,開発の生産性は1人月当たり10FPとする。
答え:66人月
見積もられた開発工数500FPにシステム導入と開発者教育の工数を加算する。1人月当たり10FPなので、
500FP+(10人月×10FP)=600FP
さらに、プロジェクト管理に要する全体の10%の工数を加算する。
600FP+(600FP×0.1)=660FP
最後にFPを開発の生産性で割って、人月の単位に直す。
660FP÷10FP=66人月
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2台のPCにIPv4アドレスを割り振りたい。サブネットマスクが255.255.255.240のとき,両PCのIPv4アドレスが同一ネットワークに所属する組合せはどれか。
[192.168.1.14]
[192.168.1.17]
[192.168.1.29]
[192.168.1.33]
[192.168.1.49]
答え:[192.168.1.17]と[192.168.1.29]
サブネットマスクは、IPアドレスをネットワークアドレスとホストアドレスに分割し,複数のより小さいネットワークを形成するために使用する32ビット(IPv4では)のビット列。
この問題ではそれぞれのIPアドレスとサブネットマスクをAND演算した結果が同じネットワークアドレスになれば同一のネットワークに属していることになる。サブネットマスク255.255.255.240を2進数で表すと、
255.255.255.240
=11111111 11111111 11111111 11110000
となりますが、選択肢のIPアドレスのうち前半24ビットは192.168.1.●と共通しているため、後半8ビットのうちサブネットマスクが1となっている前半部分を検証することで同一のネットワークであるかが判定可能。
[192.168.1.14]
14 AND 240=00001110 AND 11110000=00000000
[192.168.1.17]
17 AND 240=00010001 AND 11110000=00010000
[192.168.1.29]
29 AND 240=00011101 AND 11110000=00010000
[192.168.1.33]
33 AND 240=00100001 AND 11110000=00100000
[192.168.1.49]
49 AND 240=00110001 AND 11110000=00110000
ネットワークアドレスが同じなのは
[192.168.1.17]と[192.168.1.29]
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アノードコモン型7セグメントLEDの点灯回路で,出力ポートに16進数で92を出力したときの表示状態はどれか。ここで,P7を最上位ビット(MSB),P0を最下位ビット(LSB)とし,ポート出力が0のとき,LEDは点灯する。
答え:5(の形)
まず入力値である16進数 92 を2進数に変換する。16進数を2進数に基数変換するときには、16進数を各桁ごとに2進数4桁に変えていくだけ。
9→1001
2→0010
92→10010010
P7が最上位ビット、P0が最下位ビットなので、ビット位置と出力ポートおよび点灯位置の関係は次のようになっている。
出力ポート|P7|P6|P5|P4|P3|P2 |P1 |P0
点灯位置 |Dt| g | f | e | d | c | b | a
入力値 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0
出力が"0"のポートに対応するLEDが点灯するため、点灯するLEDは最下位ビットから順番に「a, c, d, f,g」の5つ。点灯箇所を確認すると5の形の表示状態になることがわかる。
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キャッシュサーバを利用した検索処理の平均応答時間は,キャッシュサーバでヒットした場合には0.2秒,ヒットしない場合には2.2秒である。現在の平均検索応答時間は,1.0秒である。3年後のキャッシュサーバのヒット率は,検索量の増加によって現状の半分になると予測されている。3年後の平均検索応答時間は何秒か。ここで,その他のオーバーヘッドは考慮しない。
答え:1.6秒
キャッシュメモリにヒットした場合のアクセス時間と、しなかった場合のアクセス時間、及びヒット率と平均実効アクセス時間には以下の関係がある。
平均実効アクセス時間=キャッシュメモリのアクセス時間×ヒット率+主記憶のアクセス時間×(1-ヒット率)
このアクセス時間を応答時間に置き換えて考えることで、ヒット率(h)を求めることが可能。
1=0.2×h+2.2×(1-h)
1=0.2h+2.2-2.2h
2h=1.2
h=0.6
3年後のヒット率は現状の半分になるので「0.6÷2=0.3」になります。このヒット率0.3を上記の公式に当てはめて、平均検索応答時間を計算する。
0.2×0.3+2.2×(1-0.3)
=0.06+1.54
=1.6(秒)
【別解】
ヒット率(h)を直接求めずに答えを導くことも可能。
現状の応答時間は
0.2×h+2.2×(1-h)=1.0 …①
3年後のヒット率は現状の半分になるので h/2 。3年後の平均応答時間を t とすると、
0.2×h/2+2.2×(1-h/2)=t …②
①-②×2
-2.2=1.0-2×t
2×t=3.2
t=1.6(秒)
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エラー埋込み法による残存エラーの予測において,テストが十分に進んでいると仮定する。このとき,当初の埋込みエラー数は48個である。テスト期間中に発見されたエラーの内訳は,埋込みエラー数が36個,真のエラーが42個である。このとき,残存する真のエラー数は何個と推定されるか。
答え:14個
埋め込みエラーと真のエラーの検出率は同じと考えられる。埋め込みエラーは48個中36個検出できているので、真のエラーの総数をN個とすると、真のエラーの総数は次式で求めることができる。
36/48=42/N
36N/48=42
36N=42×48
N=56
現時点において56個中42個が検出済みなので、残存する真のエラー数は14個と推定することができる。
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毎分6,000回転,平均位置決め時間20ミリ秒で,1トラック当たりの記憶容量20kバイトの磁気ディスク装置がある。1ブロック4kバイトのデータを1ブロック転送するのに要する平均アクセス時間は何ミリ秒か。ここで,磁気ディスクコントローラーのオーバーヘッドは無視できるものとし,1kバイト=1,000バイトとする。
答え:27ミリ秒
磁気ディスクのアクセス時間は以下の式で求められる。
平均シーク時間+平均回転待ち時間+データ転送時間
平均位置決め(シーク)時間(平均シークタイム)
磁気ディスクのヘッドが、目的のデータが保存されている位置まで移動するのにかかる時間の平均。
平均回転待ち時間(サーチタイム)
ヘッドの移動が完了した後、読み出すレコードの先頭が磁気ヘッドの位置まで磁気ディスクが回転してくるのを待つ時間の平均。ディスクが1回転するのにかかる時間の半分が平均回転待ち時間となる。
データ転送時間
目的のデータを読み出すのに要する時間
平均位置決め時間が20ミリ秒と明らかになっていますが、その他はわからないので計算によって求める。
まず回転速度が6,000回転/分の磁気ディスクが1回転するのに要する時間は、
60秒÷6,000回転=10ミリ秒
平均回転待ち時間は、ディスクが1回転するのにかかる時間の半分なので、
10ミリ秒/2=5ミリ秒
データ転送時間ですが、1トラック(1回転)が20kバイトなので、4kバイトを読み取るのに要する時間は、
10ミリ秒×(4,000/20,000)=2ミリ秒
すべての時間を足し合わせると、
20+5+2=27ミリ秒
以上より正しい平均アクセス時間は27ミリ秒。
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