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方違へ
陰陽道で災いをもたらすとされる方角を避けるため、前夜別の方角の家に泊まり、翌日そこから方角を変えて、目的地に向かうこと
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方塞がり
行こうとする方角に行くと災いがあるとされ、行けないこと
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陰陽師
陰陽道によって占いをした呪術師
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宿世
前世からの因縁。宿命
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前世
この世に生まれる前の世
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後世
死後生まれ変わる世界。来世
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後生
来世。また極楽浄土
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蓮
池や沼に生える水草。仏教では極楽の地に生えるというので、極楽往生の象徴とされる。
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物怪
人に取りついて病気や死に至らせるもの。死霊・生霊など
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物忌
一定期間、家に籠もって身を慎むこと
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発心
悟りを得ようと心を起こすこと。仏道にはいること。出家すること
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験者
修験道の修行者。加持祈禱によって、物怪をはらい、病気を治すなどの霊験を現す者
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行脚
(僧が)諸国を旅して巡ること。
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僧都
僧正に次ぐ位の僧
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阿闍梨
導師を務める徳の高い僧
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大徳
徳の高い僧。単に僧の意でも使う
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袈裟
僧が左肩から右脇にかけてまとう法衣
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墨染め
①黒または灰色に染めた僧や尼の服②喪服
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苔の衣
僧や隠者の衣服
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物詣
神社仏閣に参詣すること
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誦経
経文を暗記して唱えること
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読経
経文を声に出して読むこと
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聴聞
説法・法話などを聞くこと
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衆生
仏の救済の対象となるすべてのもの。
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結縁
仏の教えに触れて仏道に縁を結ぶこと
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善知識
人を仏道に導き入れる機縁となるもの
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冥加
神仏が人知れず授けてくれる加護
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功徳
現世や来世でのよい報いのもととなる善行
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解脱
煩悩や迷いを脱して悟りの境地に達すること
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名聞
世間での名誉や評判
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名利
現世での名誉と利益
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閼伽
仏に供える水。また、仏に供える物
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斎宮
伊勢神宮に仕えた未婚の内親王
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斎院
賀茂神社に仕えた未婚の内親王
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除目
大臣以外の官吏の任命の儀式。春の「県召の徐目」と秋の「司召の徐目」と、年二回行われた
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県召
春に行われた地方官吏の任命式
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司召
秋に行われた中央官吏の任命式
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公事
朝廷の政務や儀式。公務
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行幸・御幸
天皇や上皇のお出かけ。天皇には「行幸」、上皇には「御幸」の字を主に用いた
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節会
節日や公事のある日に宮中で催された儀式や宴会。天皇が群臣に酒食を賜った
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新嘗祭
毎年陰暦十一月に天皇がその年の新穀を神に供える儀式。「新嘗会」ともいう
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大嘗会
天皇が即位後、その年に収穫した穀物を初めて神に供える儀式。天皇一代に一度だけ行われる盛大な儀式。「大嘗祭」ともいう
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五節
大嘗会・新嘗祭に行われた宮中行事。五人の舞姫の舞楽が中心
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更衣
夏・冬の季節に応じて衣服や調度を替えること。陰暦四月一日と十月一日とに行った
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追儺
大晦日の夜に宮中で行われた、悪鬼を追い払う儀式。「鬼やらひ」ともいう。後に民間に伝わり、節分の豆まきとなった
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葵祭
京都の賀茂神社の祭り。「祭」といえばこの祭りを指す。「山」といえば比叡山を、「川」といえば賀茂川を指す
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重陽
五節句の一つ。陰暦九月九日の節句。菊の節句
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産養ひ
出産後、三日目、五日目、七日目、九日目の夜に親族を招いて行われる祝いの儀式
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袴着
幼児が初めて袴をつける儀式。男女ともに三歳から七歳ごろに行った。今日の七五三のもとになった儀式
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元服
男子の成人の儀式。十一歳から十六歳ごろ行われた。髪を結い、冠をつけ、大人の装束に改める
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初冠
男子が元服して初めて冠をつけること。「元服」の同義語
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裳着
女子の成人の儀式。成人したしるしに初めて裳をつける。垂れた髪を束ねて結い上げる「髪上げ」の儀式と同時に十二、三歳ごろ行われた
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上達部
大臣や大納言・中納言など、三位以上の者の総称
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公卿
「上達部」の別の言い方
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殿上人
清涼殿の殿上の間に昇殿を許された者の総称
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大臣
大臣・公卿を敬った言い方
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宰相
「参議」の唐風(中国風)の呼称
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蔵人
天皇に仕え、殿上の諸事を担当した職員
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朝臣
五位以上の者の姓名につける敬称
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地下
殿上の間に昇殿を許されない者(六位以下の者)
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春宮
皇太子。「東宮」とも書く
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上皇
譲位した天皇の尊称
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法皇
出家した上皇
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随身
警護のため貴人のお供をする人。身分によって定員が決まっている。
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前駆
先払い(貴人の外出のとき、道の前方にいる人を追い払う人)。「先」「前」とも書く。
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帥
大宰府の長官
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検非違使
都の治安維持にあたった役人
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舎人
天皇・皇族に仕える下級役人。牛車の牛飼いのこともいう
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内舎人
宮中警備や行幸警護を務めた役人
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主殿司・主殿寮
宮中の清掃や走り使いを務めた下級役人
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雑色
雑役や走り使いを務めた者
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近衛
内裏を警護し、行幸の供奉・警備をつかさどった役所。長官を大将という
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郎等
武士の従臣・家来
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滝口
宮中の警護にあたった武士
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衛士
宮中の警護にあたった兵士
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受領
国司の長官(=国主)。「守」に同じ
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防人
多くは東国出身者で、九州北辺の防衛に従事した兵士
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牛車
貴族がよく用いた乗り物。乗る人の身分により多くの種類がある。殿上人が一般に用いたのを「網代車」という
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輿
二本の棒をかつぐものと手で腰に支えるものとある。平安前期までは天皇の乗り物だが、以降は公家・武士も用いた
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束帯
宮中定規などに出るときの貴族の正装
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冠
正装のときに頭にかぶるもの
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笏
正装のときに右手に持つ薄い板
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直衣
正装ではない貴族の平常服
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狩衣
直衣よりさらに略装の貴族の平常服
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烏帽子
直衣・狩衣姿のときに頭にかぶるもの
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指貫
袴の一種。外出時には裾を紐で括る
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衵
束帯や直衣の下に着る衣服(女性の上着と肌着の間に着るものもいう)
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直垂
武士の平常服(室町時代以降は武士の礼服)
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水干
庶民の平常服
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十二単
貴族の女性の正装の俗称
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唐衣
女性の正装のときにいちばん上に着用した上半身だけの衣装
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裳
正装のときに後ろ腰につける裾の長い衣装
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単・単衣
装束の下に着る裏地のない衣服
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袿
表着と肌着の間に着る衣服
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小袿
唐衣・裳を着用しないときに袿の上に着た衣装(宮中の女房の略礼装)
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汗衫
童女が正装のときに衵の上に着た衣装
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襲
衣服を重ねて着ること。その衣服
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