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bajiru 2025年06月25日 カード25 いいね0

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当事者
  • 当事者の意義
    訴え又は訴えられる(134I①)ことによって判決の名宛人となる者(115I①参照)
  • 当事者確定の基準
    表示説(通説)
    訴状に記載されたところを合理的に解釈して決定する
    :①当事者が誰であるかが訴訟のあらゆる段階で問題となる以上、その確定の基準はできる限り明確である必要があり、当事者の確定は訴えの提起時にすでに行われる必要がある
    ②訴えの提起は訴状をもって行われ(134I)、その訴状には当事者が記載される(134 II①)
  • 死者を被告とする訴えに対し相続人が応訴した場合、事者をどのように確定するか
    【原則】
    死者が当事者であり、当事者の一方が実在しない訴えとし
    て却下される(・表示説)
    【例外】
    ①原告が訴訟代理人を選任したり訴状を提出したにとどまる時点で相手方が死亡し、かつ、相続人が訴状を受領して死者の名で応訴している場合のように手続の当初から相続人固有の手続保障があったと評価できる場合には、124条1項1号類推適用により相続人は訴訟を承継しうる=当然に相続人が当事者
    ・①訴訟係属後の死亡であれば相続人に当然承継されるのに(1241①)、死亡が訴訟係属前であったことにより訴えが不適法却下されるのは不均衡である
    ②訴訟成立の準備過程に入っていた場合、潜在的訴訟係属があり、当然承継を類推する基礎がある
    ③当初から相続人固有の手続保障がなされている以上、皆然承継をめても相続人に不都合はなく、訴訟経済にも資する
    ② (潜在的訴訟係属が生じる以前にすでに相続人が死亡していたとしても、)相続人が訴状を受領して死者の名で応訴している場合のように手続の初から相続人固有の手続保障があったと評価できる場合には、当事者を死者から相続人に変更(任意的当事者変更)し、旧訴の訴訟資料を相続人との関係で当然に流用することが認められる
    =任意的当事者変更により相続人が事者になる
    ・相続人が当初から手続に関与し、新旧当事者を実質的に同視できる場合には、任意的当事者変更にあたり訴訟資料を流用しても、その者の手続保障に反せず、訴訟経済にも資する
    ※②の場合、124条1項1号の類推適用はできない(類推
    の基礎がない)ことに注意
  • 死者を被告とする判決の効力
    【原則】
    訴え当初から被告が死亡していた場合、死者が当事者であり、名宛人が死亡によって存在しない以上、判決は無効(・
    表示説)
    【例外】
    相続人が死者の名で応訴している場合のように手続の初から相続人固有の手続保障があったと評価できる訴訟
    経過の下で、裁判所が死者の死亡を看過して判決を下した場合
    ①原告が訴訟代理人を選任したり訴状を提出したにとどまる時点で相手方が死亡した場合、124条1項1号類推適用により、相続人による当然承継があったものとして、判決の効力は原告及び相続人に及ぶ
    ・①訴訟係属後の死亡であれば相続人に当然承継され、判決効が及ぶのに(1241①)、死亡が訴訟係属前であったことにより判決が無効になるのは不均衡である
    ②訴訟成立の準備過程に入っていた場合、潜在的訴訟係属があり、然承継を類推する基礎がある
    ② (潜在的訴訟係属が生じる以前にすでに相続人が死亡していたとしても、)相続人に訴えの当初から事者としての手統保障がなされていたと評価できる場合には、
    115条1項4号を類推して、相続人にも判決効が及ぶ
    ・訴えの当初から当事者と同様に手続関与の権能と機会とが保障されていた者には、新たに独自の手続保障を与えるべき実質的理由がなく、115条1項4号の趣旨が妥当するため、判決効を拡張できると解すべき
    ※前提として、相続人が訴訟手続に全く関与していないような場合には、手続保障がなされたとはいえないため、判決効が相続人に及ぶ余地はないことに注意!
  • 氏名冒用訴訟(原告の氏名冒
    用の場合)
    例:AがBと称してCに対して訴えを提起する場合
    【原告は誰か】
    B(•表示説)
    【審理途中に氏名冒用が判明した場合の取扱い】
    ①Bが追認した場合→Bが原告として訴訟追行
    ②Bの追認なき場合→当事者をAに変更(任意的当事者変
    更)
    ③当事者の変更がなされない場合→訴え却下
    (・被冒用者Bに判決効が及ぶ危険性、及び、相手方の応
    訴の負担)
  • 氏名冒用訴訟(被告の氏名冒
    用の場合)
    例:Aが訴状にBを被告として訴えを提起したところ、訴
    外Cが応訴した場合
    【被告は誰か】
    B(•表示説)
    【審理途中に氏名冒用が判明した場合の取扱い】
    冒用者Cを手続から排除して被冒用者Bに訴訟を追行させる(・無権限者であるCによって訴訟が追行されている状況を是正する必要がある)
  • 氏名冒用を看過した判決の効
    当事者は被冒用者であるから、氏名冒用を看過した判決の
    効力は被冒用者に及ぶ(・表示説)
    →もっとも、かかる判決に対しては、上訴・再審で争うことができる
    (・被冒用者は有効な代理権限を有していない者により訴訟追行されているのと同視でき、「訴訟行為をするのに必要な授権をいた」(3121④、3381③)場合に準じる)
  • 当事者能力の意義
    民事訴訟の事者となることのできる一般的資格
    (訴訟事件の内容・性質とは無関係に、すべての訴訟物につき一律に判断される一般的能力である点で、当事者適格とは異なる)
    cf)当事者適格・・・当該訴訟物につき、自ら当事者(原告・被告)として訴訟を追行し、本案判決を求めうる資格
  • 当事者能力者とされる者はいかなる者か
    ①民法上の権利能力者(28前段)
    ・民事訴訟は、実体法上の権利義務ないし地位に関する主張につき判断するものであるから、私権を享有する能力のある者を訴訟上も当事者とするのが適切である
    ②法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めがあるもの(29)
    ・団体や財産の集合体の名で代表者によって訴訟を追行する方が実際的であり、紛争解決の要請・訴訟手続の安定の要請に合致する
  • 29条の「社団」に該当するか
    の判断基準
    ①対外的独立性=代表者が定められて現実に代表者として行動し、他の法主体から独立していること
    ②内部組織性=組織運営について規約が定められ、総会等の手段によって構成員の意思が団体の意思形成に反映
    されること
    ③対内的独立性=構成員の脱退、加入に影響されることな
    く団体の同一性が保持されること
    ④財産的独立性=構成員から独立して管理されている団体独自の財産が存在すること
    ※権利能力なき社団の民法上の成立要件につき、「団体としての組織をそなえ、多数決の原理が行なわれ、構成員の変更にかかわらず団体そのものが存続し、その組織において代表の方法、総会の運営、財産の管理等団体としての主要な点が確定していることを要する」(最判昭
    42. 10. 19)
  • 民法上の組合は29条の「社団」
    に含まれるか
    民法上の組合は「社団(29)」に含まれ、当事者能力を肯定(最判昭 37.12.18)
    29 条の趣旨=民法上権利能力がなくても私法上の紛争
    主体となりうる者について、紛争解決という見地から当事者能力を認める
    →民法上の組合も 29条の「社団」に含まれると解することが上記趣旨にも合致する
  • 民法上の組合の訴訟追行方法
    ①組合の構成員全員が原告となって訴え提起
    (•固有必要的共同訴訟(40))
    ②組合自身が原告となって訴え提起
    (・民法上の組合は「社団(29)」に含まれる)
    ③組合の代表者が原告となって訴え提起
    →任意的訴訟担当として当事者適格を肯定(判例)
    cf)民法上の組合は「社団(29)」に含まれるため、選定当事者(30)の制度は使えない
  • 訴訟能力の意義
    訴訟事者(又は補助参加人)が自ら単独で有効に訴訟行為をなし、あるいは、受けるために必要な能力
    原則として訴訟能力はない(31)
  • 未成年者及び成年被後見人に
    訴訟能力はあるか
    原則として訴訟能力はない(31)
  • 訴訟無能力を看過した判決の
    効力
    判決は当然には無効とならず、上訴・再審によってのみその効力を争うことができる(通説)
    ①「法定代理権.......を欠いたこと」(312I④、
    338 1 3)
    に準じると評価することができる
    ②訴訟の最終段階までに至って判決が下された以上、この判決を有効と解することが私的紛争の強制的解決
    という民事訴訟法の目的に適する
    ③相手方の地位の明確性・法的安定性に配慮すべきであ
  • 訴訟無能力者の行った又は受けた訴訟行為は当然に無効であるか
    無効である
    ・取り消されるまで有効とすると、それを前提にして手続を積み重ねざるを得ないが、後になって先行行為が取り消されるとそれまでの手続が覆滅せしめられることになり、手続を不安定にする
  • 訴訟上の代理人の意義
    当事者(又は補助参加人)の名において、代理人たることを示して、当事者に代わり自己の意思に基づいて、訴訟行為を行い、又は受ける者
  • 訴訟上の代理人の機能
    ①訴訟能力の補充機能(法定代理人)
    ②訴訟能力の拡張機能(任意代理人)
  • 登記簿上の代表者に対する訴えの提起その他の訴訟行為に
    も、実体法上の表見法理に係る規定(会社法 908I、民法の表見代理規定など)が適用されるか
    表見法理規定の訴訟行為への適用を否定(最判昭
    45. 12. 15)
    ・表見法理の規定は、いずれも取引の相手方を保護し、取引の安全を図るために設けられた規定であり、訴訟手続・訴訟行為に適用の余地はない
  • 訴訟委任による訴訟代理人の
    意義
    特定の事件の訴訟追行のために当事者から包括的な代理権を授与された任意代理人(54、55)
  • 弁護士代理の原則(54I本文)
    の趣旨
    ①専門職である弁護士に代理させることで、いわゆる三百代言などの暗躍によって依頼者が被害を被ることを防止する
    ②当事者本人の訴訟活動の拡大・当事者権保障を通じて、事者主義の訴訟構造の下での実質的事者公平を実現し、審理の充実と円滑化を図る
  • 無権代理人の行為は、本人につき効果を生じるか
    生じない(追認があれば有効、34I、59)
  • 法定代理権の消滅は、本人又は代理人から相手方に通知しなければ、その効力を生じないか
    生じない(36I)
    ※訴訟委任による訴訟代理人の場合も同様(59、361)
  • 法人の代表者は、何に準じて取り扱われるか
    法定代理人(37)
    ・法人等と代表者との関係は法定代理に類似する
  • 訴訟代理人がいる場合、124条
    1項の中断事由が生じても訴訟手続は中断しないか
    しない(124II)
    ※事者が交替しても中断しなかった場合、判決には新当事者が表示される(最判昭33.9.19)
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よく頑張りました
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