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主な鞭毛虫を述べよ(7つ)
アメーバ、ジアルジア、ヘキサミタ、トリコモナス、ヒストモナス、トリパノソーマ、リーシュマニア
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主なアビコンプレックス類を述べよ(8つ)
コクシジウム、クリプトスポリジウム、トキソプラズマ、ネオスポーラ、サルコシスティス、マラリア、ロイコチトゾーン、ピロプラズマ
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鞭毛虫、アビコンプレックス以外の原虫を答えよ
繊毛虫、微胞子虫
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アメーバ類で、寄生性病原性のものとその生活環を答えよ
赤痢アメーバ(Entamodeba histolytica)
宿主:哺乳類
生活環:成熟嚢子型(シスト)→8栄養体
場所:大腸壁(腸管型)、肝臓(腸管外型)
病害:腸壁潰瘍、赤痢、肝膿瘍
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赤痢アメーバの核の中心に見られる構造体
カリオソーム(核小体)
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赤痢アメーバを染められる染色法
Kohn染色
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ジアルジアの生活環と病害を答えよ
宿主:イヌ、ネコ、ヒト
生活環:シスト→4栄養体
場所:小腸
病害:多量寄生すると脂肪性下痢
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ヘキサミタの形態的な特徴を答えよ
2個の核、前後に鞭毛をもつ
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ヘキサミタの生活環と病害を答えよ
宿主:家禽、愛玩鳥
生活環:栄養体→シス
場所:上部小腸
病害:水様下痢
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トリコモナス類の生活環を答えよ
栄養型のみで、シストを作らない
感染には新鮮糞便との接触が必要
偽嚢子を作る場合あり
場所:腸
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Tritrichomonas foetusの宿主と病害を答えよ
牛:膣炎、流死産、包皮炎
猫:下痢
偽嚢子をつくる
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Tritrichomonas hominisの宿主と病害を答えよ
犬、下痢
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Tritrichomonas gallinaeの宿主と病害を答えよ
ハト(雛)、口腔粘膜潰瘍(yellow botton)、衰弱死
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Tritrichomonas galinarumの宿主と病害を答えよ
鶏(雛)、盲腸炎、下痢
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ヒストモナスの生活環を答えよ
宿主:キジ目(鶏)
生活環:内腔型→組織型
場所:盲腸、および鶏盲腸虫腸管・子宮・卵内
病害:盲腸壁潰瘍、赤~黄色の肝臓菊花状壊死
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Tripanosoma cruziのベクターと病害を答えよ
ベクター:サシガメ
病害:シャーガス病、ロマーニャ兆候、シャゴーマ
組織侵襲性あり
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Tripanosoma bruceiのベクターと病害を答えよ
ベクター:ツェツェバエ
病害:睡眠病、ウインターボトム兆候、動物ナガナ病
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Tripanosoma congolenceのベクターと病害を答えよ
ベクター:ツェツェバエ
病害:ナガナ病
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Tripanosoma equiperdumのベクターと病害を答えよ
ベクター:なし。交尾感染
病害:媾疫(生殖器粘膜の浮腫、充血、潰瘍、ターラー斑、神経症状)
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トリパノソーマ類の生活環を答えよ
トリポマスティゴート、エピマスティゴート、プロマスティゴート、アマスティゴート
種によって示す発育期は異なる
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リーシュマニアの生活環と病害を答えよ
ベクター:サシチョウバエ
宿主:中間宿主がヒト、終宿主がサシチョウバエ
生活環・アマスティゴート(ドノバン小体)(感染性)→プロマスティゴート(増殖性)
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リーシュマニア症の種類を答えよ
皮膚:潰瘍、丘疹、結節
内臓:肝・脾腫、貧血 致死性
皮膚粘膜:粘膜破壊・潰瘍、鼻中隔・耳介脱落
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コクシジウム類の生活環を答えよ
1オーシスト→
2スポロシスト→
4スポロゾイト→
トロフォゾイト→
メロント→
メロゾイト
マクロ/ミクロガメート(サイト)→
ザイゴート
新鮮オーシストは感染能をもたない
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主なコクシジウム類を答えよ
鶏、牛、山羊、齧歯類のコクシジウム(Eimeria)
豚のコクシジウム(Eimeria&Isospora)
犬猫のコクシジウム(Isospora)
種特異性が強い
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Eimeria tennellaの終宿主、寄生場所と病害を答えよ
鶏
盲腸
メロゴニー期の急性盲腸コクシジウム症(血下痢)
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Eimeria nexatrixの寄生場所と病害を答えよ
鶏
小腸および盲腸
急性小腸コクシジウム症(メロゴニー期)(腸管出血、粘血便)
小腸の深部に寄生、病害強
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Eimeria acervulinaの終宿主、寄生場所と病害を答えよ
鶏
小腸
慢性小腸コクシジウム症
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クリプトスポリジウムの生活環を答えよ
1オーシスト→
4スポロゾイト→
トロフォゾイト→
メロント→
メロゾイト
マクロ/ミクロガメート(サイト)→
ザイゴート
新鮮糞便中のオーシストは感染能をもつ
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クリプトスポリジウムの病害を答えよ
主にウシで、~4wの仔牛n下痢を起こす
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トキソプラズマの生活環を答えよ
終宿主(ネコ)型発育
1オーシスト→
2×4スポロゾイト→
トロフォゾイト→
メロント→
メロゾイト
マクロ/ミクロガメート(サイト)→
ザイゴート
中間宿主型発育
タキゾイト→ターミナルコロニー(細胞内にタキゾイトが充満した状態)→組織シスト(ブラディゾイトが充満する)
新鮮オーシストは感染能をもたない
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トキソプラズマの生活環の種類を答えよ(3つ)
終宿主の自己感染、中間宿主の摂取、タキゾイト胎盤感染
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トキソプラズマの病害を答えよ
タキゾイトによる脳脊髄炎、全身性炎症、ヒト・イヌの流産
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ネオスポーラの生活環を答えよ
1オーシスト→
2スポロシスト→
2×4スポロゾイト→
終宿主型または中間宿主型発育(タキゾイトおよびブラディゾイト)
終宿主は犬、中間宿主は草食家畜、野生動物
新鮮オーシストは感染能をもたない
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ネオスポーラ(Neospora caninum)の病害を答えよ
牛、犬における胎盤感染を原因とした流産(非化膿性脳炎を示す)
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サルコシスティスの生活環を答えよ
1オーシスト→
4スポロゾイト→
メロゴニー×2
サルコシスト→
ガメートゴニー
中間宿主体内であらかじめメロゴニーを行う
サルコシスト内にはブラディゾイトを入れる
終宿主:イヌ、サル、ヒト
中間宿主:草食家畜
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サルコシスティスの病害を答えよ
急性症ではメロゴニーで血管内皮細胞が障害され、中間宿主に発熱、貧血をまねく
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バランチウム類の宿主と病害を答えよ
宿主:ブタなど
病害:大腸寄生、通常病害ない(不顕性感染)
粘膜損傷があると潰瘍・びらんに発展
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エンケファリトゾーンの宿主と病害を答えよ
宿主:イヌ、ウサギ
病害:全身臓器の壊死、脳・腎炎、後躯麻痺、痙攣など
虫体はウサギでは尿中に検出
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動物領域におけるマラリア(Plasmodium)の宿主と病害、生活環を答えよ
宿主:鶏
ベクター:蚊
病害:発熱、脾腫、貧血
メロゴニーは赤血球内で行い、有性生殖は蚊体内で行う
マラリア色素をもつ
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ロイコチトゾーンの生活環、宿主、病害を答えよ
宿主:鶏
中間宿主:主にブユ
マラリアに類似する。ただし、赤血球内ではなく内皮細胞でメロゴニーを行う。色素はない
病害:メロゴニーによる出血、血様腹水、喀血、貧血、死亡
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ヘパトゾーンの生活環、宿主、病害を答えよ
終宿主:イヌ
中間宿主:マダニ
病害:発熱、疼痛、貧血
内皮系細胞でメロゴニーを、吸血後の白血球内でガメートゴニーを行い、ダニ間で経卵伝播する
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ピロプラズマの生活環、病害を答えよ
生活環:スポロゾイト感染→白血球または赤血球内で無性生殖→ベクター内でガメートゴニー
病害:貧血(血管内溶血または血管外溶血による)、発熱、白血球減少、血色素尿(バベシア)
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Theilaria orientarisの病名、宿主、中間宿主を答えよ
病名:小型ピロプラズマ
中間宿主:牛
終宿主:フタトゲチマダニ
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Theileria parva
病名:東アフリカ海岸熱
中間宿主:アフリカ水牛、牛
終宿主:コイタマダニ属
病害つよめ、よく死ぬ
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Babesia bigema
病名:ダニ熱
中間宿主:牛
終宿主:オウシマダニ(1宿主性)
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Babesia bovis
病名:脳バベシア
中間宿主:牛
終宿主:オウシマダニ
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Babesia canis
病名:イヌバベシア
中間宿主:イヌ
終宿主:クロイロコイタマダニ
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Babesia gibsoni
病名:イヌバベシア
中間宿主:イヌ
終宿主:フタトゲチマダニ
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Theileria equi
病名:馬バベシア
中間宿主:馬
終宿主:オウシマダニ
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Babesia cabalii
病名:オウシマダニ
中間宿主:
終宿主:馬
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バベシアとタイレリアの違いを述べよ
赤血球寄生菌、シゾゴニー/白血球でシゾゴニー(ピロプラズマは赤血球にも寄生する)
脊椎動物/反芻類に寄生
血管内溶血、血色素尿をきたす/血管外溶血
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Babesia ovata
病名:大型ピロプラズマ
中間宿主:牛
終宿主:フタトゲチマダニ
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ヒストモナスの生活環など
終宿主:鶏 中間宿主: 感染経路: 体内移行: 病原性:雛で褐色水様便と腹膜炎
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スポロシスト数が2、スポロゾイト数が8(2×4)である原虫
アイメリア類(鳥、草食家畜のコクシジウム)、トキソプラズマ・ゴンディ、
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スポロシスト数が4、スポロゾイト数が8(4×2)である原虫
イソスポーラ類(犬猫のコクシジウム)、ネオスポーラ
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スポロシスト数0、スポロゾイト数が4である原虫(1)
クリプトスポリジウム
新鮮糞便中虫卵が既に感染力をもつ
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スポロシスト数1、スポロゾイト数が4である原虫(1)
サルコシスティス
オーシストはもろく、糞便中にはスポロシストがみられる
スポロシストがあるが、糞便中に排出されるのは成熟スポロゾイト(=感染能をもつ)である
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カラアザールとはなにか
L. donovaによる内臓リーシュマニア症のこと。脾腫、発熱、貧血などを呈する
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直腸粘膜掻破法で検出できる吸虫はなにか
日本住血吸虫
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遠心沈殿法をあげよ
MGL(ホルマリンエーテル法)、AMSⅢ法
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肝蛭卵の検出方法をあげよ
渡辺法(簡便な自然沈殿法)
原筏法(ふるいわけ)
時計皿法
ビーズ法(ガラスビーズによるふるいわけ、EPGが出る)
すべて沈殿法である
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マックマスター計算盤法とはなにか
浮遊法によるEPG産出法
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仔虫遊出法をあげよ。またその注意事項はなにか
ベールマン法、遠心管内遊出法、ポリ袋ない遊出法
直腸便を使用すること(土壌線虫の混入を防ぐ)、25℃前後で放置すること、1昼夜または12hで行い、長時間放置しないこと
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馬のハリケファロプス症
土壌線虫寄生によって神経症状をしめす。
鼻腔・下顎の腫瘤、脳脊髄、腎臓腫瘤に寄生し、痙攣などを起こす。まれな疾患だが線虫なのでイベルメクチンがきく。
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