UX(User Experience)
『UXグロースモデル アフターデジタルを生き抜く実践方法論』に記載
ISOによるUXの定義
「製品、システム、サービスを使用した、および/または、使用を予期したことに起因する人の知覚や反応」と定義されている。
ユーザーがシステムに働きかけ、その結果として、システムがユーザーに応答する。まさに、この相互作用(換言すれば、双方向コミュニケーション)を指す概念がUXであると主張したもの。
UXPAによるUXの定義
「UXは、エンドユーザと、企業やサービスあるいは製品とのインタラクションのすべての側面を包含する。典型的なUXの最初の要件は、とにもかくにも顧客のニーズを的確に適合させることである。次に、所有する喜びや使う喜びを感じるような製品を作るための、シンプルさとエレガントさが必要である。真のUXは、単に顧客が欲しいというものを与えたり、チェックリストにあるような特徴を提供したりすること以上のことである。企業が高品質のUXを達成するためには、エンジニアリングやマーケティング、グラフィックデザイン、工業デザイン、インターフェースデザインなどの多様な取り組みをシームレスに結合しておくことが必要である。」
ニールセン・ノーマンによるUXの定義
UXとはユーザーの全体的な近くの構成要素となる製品やサービスや企業とユーザーとのインタラクションのあらゆる側面のこと。
また、UXデザインは、レイアウトやビジュアルデザイン、テキスト、ブランド、サウンド、インタラクションといった要素を含むインターフェースのあらゆる構成要素に関連している」
UXのハニカム構造
画像参照
UXの5階層モデル
画像参照
ハッセンツァール・モデル
「デザイナーの視点」「ユーザーの視点」の2つで描かれている。デザイナーは「優れたUXを目指してデザインする」。
デザイナーは製品の特徴を設計するが、必ずしもデザイナーの意図した結果は生まれない。それはユーザーは「個別」の状況の影響を受けながら製品を利用するためである。
UX白書のモデル
ユーザーが製品を操作する際の「瞬間的UX」がつながって、ある製品を利用した際の「エピソード敵UX」が形成。さらにそのエピソードUXが中断を挟みながら積み重なって「累積的UX」が形成。また、ユーザーが製品を利用していない間のシステムやブランドに関して入ってくる情報にも影響を受ける。
ユーザビリティ
効果、効率、満足度いずれの要素も阻害しないこと。目標を達成できること。
UI、DX、CX、EX
DX=デジタル技術を活用し、提供するユーザー体験(User Experience)および従業員体験(Employee Experience)を成長・進化させることによって、ユーザーとしての人々と、従業員としての人々の双方の生活に新たな成功をもたらす存在へと企業が変化・変身すること。
CX=顧客が商品やサービスを体験して、顧客視点でその価値を評価することを意味する。ここでの「価値」とは、商品やサービスを購入する前の対応から購入後のサポートまで、顧客が自社商品に関して体験したすべてが対象となる。
DX
社会や市場環境の変化を見極めて、提供価値を見直し、再定義することが重要。そうすることで、デジタルによる業界破壊への対抗手段になる。DXを行なう企業は、まずシステムの先行導入やビジネスモデルの変更を考えてしまいがちだが、 顧客との関係性の変化を捉えて価値を再定義することは何よりも率先して行われるべき。
OMO
オンラインとオフラインを分けるのではなく、一体のジャーニーとして捉え、これをオンラインの競争原理から考える という概念。 ジャーニー=人の行動・思考・感情などを見える化したもの。 「リアル接点を軸に、デジタルをツール的に使う」という従来型から「デジタル接点をツール的に扱う」という考え方に変化している。
D2C
プラットフォーマーに頼りすぎず、テクノロジーをまとったブランドが中間業者をなるべく挟まず顧客とダイレクトにつながり始めるというGAFAへのカウンターともいうべき動き。 D2Cブランドはプロダクトを販売しているのではなく、世界観を販売している。
プラットフォームビジネス
決済プラットフォーマーはアフターデジタル型産業構造で最も強い立場にいる。 決済プラットフォーマーは多機能になりサービスとしての目立った特徴がなくなりやすいため、特にミッションに基づいた定義が大事になる。 また、新たなビジネスとして「たくさん生まれてくるサービサーに対してサービスを提供するプラットフォーム」というポジションがある。toB向けのソリューションプラットフォーム。
ユーザーとステークホルダーの広がり
ステークホルダー=サービス運営に携わる関係者等。サービスに関わるステークホルダー全ての行動を可視化することにより、1ユーザーは体験上課題と感じている時に裏では何が行われており、ボトルネックとなっているかを明確にすることができます。こうして明確になった課題に対して施策を打つことでよりサービスに沿った施策検討ができる。
ビッグデータ
ビッグデータの分析環境が整ってきたことで、従来のアクセスログ解析では難しかった深いレベルでユーザ行動を可視化することができ、UXデザインにビッグデータを活用することは重要である。
属性データ
「男性、40代、既婚、子供あり」のような属性を表すもの
行動データ
行動データを活用してUXをより良くしていくには、大きく分けて①ユーザー側の体験価値向上、②ビジネスプロセス側の効率向上、③双方を助ける付加価値の3つがある。
ID統合
シームレスなユーザー体験の実現(会員IDと決済IDの統合)がUXを向上させるために大切
データリテラシー
データの内容理解し、活用すべきデータを選んで分析し、その結果を正しく解釈する能力
AI
どのようなデータを取得し、どのようなアウトプットをAIに出させるかは、「世界観」に準じて行われます。 「この世界では、○○のようなメリットや体験がユーザーに提供される」という定義に基づいて、人間がAIに対して目的を設定し、その目的に合致したデータをユーザー行動から 取得して、ユーザーへのベネフィットとして還元される。
UXデザイン
HCDを基本にした創造的なデザインアプローチを多様な分野で活用すること
UXデザイナー
ユーザーの思考に基づく製品デザイン、Web、アプリの画面デザインを設計する。 UXデザイナーは、まず人が潜在的に感じている価値や要求からユーザーのニーズを特定し、そしてそのコンセプトを策定し、ニーズを満たすユーザー体験を描いて、その実現のためのアウトプットをデザインとして具現化する。 UXデザイナーは、アプリやデザインを通じて、ユーザーに選ばれるものを作り、より質の高い経験価値の提供をします。
アフターデジタル
リアルとデジタルの接点の主従関係を逆転させて考える必要があるというのが「アフターデジタル」のコンセプト。 リアル接点は「今までよりも重要な役割を持つが今までよりも頻度としてレアになる」ととらえるのが正しい。 「オンラインリアル」と考えることも重要。リアル接点もデジタルによって強化されるべきものとして認識する必要がある。
体験提供型
最適なタイミング、コンテンツ、コミュニケーションを捉えて価値提供するには、ユーザーの置かれた状況(ペインポイントや成し遂げたい自己実現)を把握してそれに対する解決策や 便益を提供し、ユーザーと定常的な接点をなるべく高頻度に持つ必要がある。これは商品販売型のビジネスでは実現が難しく、体験提供型ビジネスに優位性が移行していくことを指している。 日常的にユーザーに価値を提供でき、高頻度かつ定常的にユーザーの状況を把握できる形式のビジネスで、サブスクリプションサービスは代表例。 商品体験型から体験提供型になったアフターデジタル社会の一つの変化が見てとれる。 それは、サービスの利便性や世界観が優位性を持ち、商品の購買がサービスのジャーニーの中に埋め込まれていく状態が進んでいること。
バリュージャーニー
『UXグロースモデル アフターデジタルを生き抜く実践方法論』に記載
バリューチェーン
『UXグロースモデル アフターデジタルを生き抜く実践方法論』に記載
特定シーンにおける大きな成功
『UXグロースモデル アフターデジタルを生き抜く実践方法論』に記載
ジャーニー使用料請求モデル
『UXグロースモデル アフターデジタルを生き抜く実践方法論』に記載
無料版ジャーニーへの潜在顧客滞留
『UXグロースモデル アフターデジタルを生き抜く実践方法論』に記載
機能提供者
『UXグロースモデル アフターデジタルを生き抜く実践方法論』に記載
売り切り型収益モデル
『UXグロースモデル アフターデジタルを生き抜く実践方法論』に記載
ファネル型マーケティング
『UXグロースモデル アフターデジタルを生き抜く実践方法論』に記載
UXグロース
『UXグロースモデル アフターデジタルを生き抜く実践方法論』に記載
グロースチーム
『UXグロースモデル アフターデジタルを生き抜く実践方法論』に記載
トップダウン型UXグロース活動
『UXグロースモデル アフターデジタルを生き抜く実践方法論』に記載
ボトムアップ型UXグロース活動
『UXグロースモデル アフターデジタルを生き抜く実践方法論』に記載
抜本改善
『UXグロースモデル アフターデジタルを生き抜く実践方法論』に記載
高速改善
『UXグロースモデル アフターデジタルを生き抜く実践方法論』に記載
UX選択の自由
『UXグロースモデル アフターデジタルを生き抜く実践方法論』に記載
多様な自由の調和
アフターデジタルで目指すべき社会は、「多様な自由が調和する、UXとテクノロジーによるアップデート社会」。つまりユーザー視点だと「人がその時々で自分に合ったUXを選べる社会」となる。
社会アーキテクチャーの設計の分散化
アーキテクチャー=環境の設計を通じて行動をコントロールする手段。 デジタルがどこにでも浸透してオフライン状態がほとんどなくなり、オンラインベースとなった社会においては、民間企業がこれまでオンライン上で行っていたアーキテクチャー設計を リアルの世界にも浸食させることが可能になっており、企業がUXとテクノロジーの力を駆使して社会のアーキテクチャーの一端を作り上げられるようになったといっても過言ではない。 デジタルが浸透したアフターデジタル社会だからこそ民間に与えられた力=社会アーキテクチャーの設計の分散化。
テクノロジー悪用によるディストピア
自分のデータが勝手に利用されていた、勝手にサービスで課金されていたなど。DX推進者は、善き精神を持たないとDXが進まず社会が停滞する。
ユーザー管理・コントロール
UIというと、PCやスマートフォンで表示されている画面のことだと思われがちですが、画面をコントロールするソフトウェアも要素の一つ。画面と連動したロジックが入力の自然な流れを生み、不必要な入力を求めないUIは、製品やサービスの良さを際立たせる。
データのUX還元
ユーザーの行動データをそのまま自社の利益にのみ繋げるのではなく、UXに還元することでユーザーとの信頼関係を作っていく、行動データを使って提供価値を増幅させることこそが、データ活用のスタンダードである。 生産の結果生まれる剰余価値として、利益だけでなくデータも得られる。バリュージャーニー型ビジネスの根幹は、生まれた利潤とデータを再投資する対象が「UXの企画」になること、つまりデータをUX還元することである。
UX企画力
『UXグロースモデル アフターデジタルを生き抜く実践方法論』に記載
ユーザー理解
『UXグロースモデル アフターデジタルを生き抜く実践方法論』に記載
ビジネス構築
バリュージャーニーを作って運用することにおいて最も重要なケイパビリティが「UX企画力」であり、すべてに通底するのは 「ユーザーの置かれた状況を捉える」こと。 これには「ビジネスを構築するためのUX企画力」と「グロースチーム運用のためのUX企画力」の2つがある。 この2つを行なうことでバリュージャーニーが実現されるが、これはアフターデジタル社会にとって「UX選択の自由における選択肢の1つ」として UXを提供しており、今まで以上の自己実現を可能にすることを目指す。
世界観の体現
深いペインポイントを発見・解消し、自由で豊かなサイクルが生まれる世界観を作ることが重要。世界観の軸を作るために必要なのが、ユーザーが持っている深いペインポイント、絡まり合ってどうにもならなくなっているような課題のある状況を発見し、それを解決すること。あらゆるジャーニーを統合する「世界観」がまずあり、その下に世界観を体現する顧客体験UXがあります。UXにはアプリやWebサイト、リアル店舗、コールセンターなどの顧客接点があり、そこから個人のIDごとに時系列で行動データが溜まってきます。このデータをAIやデータサイエンスで解析することでユーザーの置かれた状況を把握し、その結果をUX企画に還元することで、ユーザーに最適な、パーソナライズされた体験が提供できるようになります。このサイクルで必要になるコンポーネントが、新しいビジネスを構築することと、UXが分かる人で固められた『UXチーム』の2つです。
グロースチーム運用
『UXグロースモデル アフターデジタルを生き抜く実践方法論』に記載
利用者視点
「課題や困りごと」自体にしても、それをユーザーが適切に認識して、適切な言葉で説明できるとは限らないため、UXにおいて、ユーザーから聞き出した「ヒント」に、観察や推論、経験や知識に基づく想像力を加えて、真の「課題や困りごと」、そしてそれを解決する必要で適切な方法に近づくのが、UXデザイナーに求められる重要な役割である。
共創
消費者やステークホルダーなど多様な人々と協働して価値ある製品・サービスを創出すること。顧客・企業両方の側面からサービスを改善していくサービスデザインにおいて、共創は切り離せない要素である。背景や知識の異なる多様な人々と共通認識を作るために、ジャーニーマップ、ストーリーボード、ステークホルダーマップなどさまざまなツールを活用できる。
人間中心デザインの定義・基本プロセス・マインドセット
対象とする人々のニーズと能力にデザインが合っていることを保証するプロセス。
ISO9241の定義(6つの原則)
➀設計はユーザー、仕事、環境の明確な理解に基づいている。 ②ユーザーは設計から開発に至るまで関与を続ける ③設計はユーザー中心評価によって駆動され洗練される ④プロセスは反復的 ⑤設計はユーザーエクスペリエンス全体を取り扱う ⑥設計チームは多様なスキルや視点を含む
目標達成
適切な製品やシステムやサービスを提供することによって、人々の目標達成行動をできるだけ直線に近いものにしようとしている。
HCDサイクル(4つの主要活動・1つの予備活動)
※詳細は『HMCサイクル』シート参照
ユーザー
画像参照
ユニバーサルデザイン
多様なユーザーに対してそれぞれの特徴や利用状況に適合した形で製品やシステムを設計し、ユーザーが的確に目標を達成できるようにする。
デザインマネジメント
昨今はUXデザインという業務自体をマネジメントする概念も重視されてきており、例えば以下が該当業務となっている。
・UXデザイン業務の成果が何なのか?
・そのために自分は何の役割を求められているのか?
・何を達成すればいいのか
・そしてその活動を継続させることで成果が出る仕組みはどう構築するのか?
デザイン
HCDを基本にした創造的なデザインアプローチを多様な分野で活用すること
ユーザー視点
まず人間に着目し、商品やサービスを利用する人の要求を知ることを起点に、アイディアの創出を行なうプロセスを提唱。
課題・ニーズの発見
顧客が気づいていない問題・課題を発見しUX提案をデザインすることが重要
ダブルダイヤモンド
正しい問題を見つける段階・正しい解決を見つける段階の2つに分けて課題を解決する、デザインプロセスにおける考え方。ブルダイヤモンドを取り入れることにより、1回目の発散と収束で解決すべき正しい問題を適切に定め、2回目の発散と収束で問題に対する解決方法を適切に定めることができる。
5つのステップ
共感→問題定義→アイディア創出→プロトタイピング→検証
アジャイル
システム開発手法のひとつで、2001年前後に登場した歴史の浅い開発手法。時間のかかる文書化は極力行わないようにするか、または最小限にとどめるという特徴を持っている。
アジャイル開発のメリットは、柔軟な対応が行える点。計画段階で厳密に仕様を固めないために、ユーザや市場の反応を見ながら、仕様や設計を変更することができる。
この柔軟さこそが最大のメリット。一歩間違えると利用者の特性や利用状況についての理解をおろそかにしてしまうことにもなるため、
この点を考慮したアプローチとして「ユーザー中心のアジャイルプロセス」がある。開発プロセスの最初のフェースで、HCDサイクルのユーザー調査から、コンセプト形成、ペーパープロトタイプ制作、テストまでをクイックに回す
ウォーターフォール
企画、設計、評価、実装などをフェーズとして定義し、「滝を落ちる水」のように進捗管理を行ないながら進むこと。
スクラム、デイリースクラム
スクラムとはチームで開発を進める手法のことで、反復的・漸進的な開発の手法。
例えば、毎日決まった時刻にチームメンバーが集まって開発の状況を共有し、問題が拡大したり、状況が悪化することを回避するためデイリースクラムを開催することがある。
スプリント
スプリントは代表的なアジャイル開発のひとつ、スクラム開発で使われる用語。スクラム開発では顧客が要望するシステムに実装すべき機能をいくつかの段階に分け、優先度の高い順に反復して開発することが特徴。
スプリントの期間は短期間であることが特徴で、通常1~4週間で設定されます。この期間中に、仕様の確定から詳細設計、開発、テストまで、システム開発に必要なほぼすべての業務が行われる。
レビュー
スクラム開発を導入したプロジェクトで、スプリントの終わりに実施される会議の1つ。
スプリントとは、スクラム開発でシステム開発をする際の開発期間の単位です。組織によって1週間の場合も、1ヶ月の場合もある。
この1つのスプリントの最後に実施されるのがスプリントレビューで、スプリントレビューでは、例えば以下のようなことを実施する。
・完成した機能を顧客に実演する
・プロダクトバックログの項目を更新する
・今後の開発の見通しを示す
つまり、「このスプリントの成果は何だったのか?」「残りのタスクはどのくらいか?」「それらのタスクをどのように処理していくのか?」を話し合う場がスプリントレビュー。
このスプリントレビューには、以下に挙げるメンバーの出席が求められ、なかでもステークホルダーには必ず出席してもらうことが重要。
・顧客などのステークホルダー
・スクラムチーム(開発チーム、プロダクトオーナー、スクラムマスター)
バックログ
ロードマップと要件に基づいて開発チームが行う作業に優先順位を設定したリスト。プロダクト バックログの一番上に最重要項目が表示されるので、チームは最初に取り掛かることがわかる。
チームがプロダクト所有者のぺースでバックログを処理することも、プロダクト所有者が開発チームに作業を指示することもない。開発チームは余裕があるときにプロダクト バックログから継続的 (カンバン) または反復的 (スクラム) に作業を引き受ける。
インクリメント
今の数字に1を足すこと
スクラムマスター
スクラムチームが合意したプロセスを確実に実行するよう支援するファシリテーター。
そして、スクラムマスターの役割とは、チームの目標達成の妨げとなりうる障害物や気の散る要素を巧みに取り除き、スクラムチームとチーム外の個人やチームとの連絡役を務めること。
インセプション・デッキ
プロジェクトの全体像(目的、背景、優先順位、方向性等)を端的に伝えるためのドキュメント
レトロスペクティブ
懐古的な、過去に遡った、振り返る、回顧展などの意味を持つ英単語。アジャイルソフトウェア開発プロセスでは、毎回の反復プロセスの最後に行われる振り返り活動のことをこのように呼ぶ。
レトロスペクティブでは、プロジェクトに関して開発物「以外」の要素に関して検討を行う。すなわち、個人やチームの能力や関係性、プロセスやツールなどに関して、現状認識を共有し、課題や改善案などを出し合う。今回のスプリントについてうまく行ったことは何か、どんな問題があるか、次のスプリントで実施可能な改善策は何かなどを話し合い、チームの能力や開発効率の向上に繋げる。
ペアプログラミング
1つのコードを2人がかりで書く開発手法のこと。一人が「ドライバー」となってコードを書き、もう一人が「ナビゲーター」となって、アドバイスをする。
リアルタイムでコードレビューをしてもらいながら、コードを書き進める感覚で、教育的な効果やチームの結束力を高める効果がありそうなのは誰にでも直感的に理解できる。
しかし、ペアプログラミングを行う最大の理由は、作業効率の向上である。2人で別々にコーディングをするより、2人で一緒にコーディングをした方が、生産効率がよりよくなるためである。
つまり、ペアプログラミングは教育的効果を狙って研修などで行うものではなく、生産性の向上を狙って、(それが適した業務であるなら)開発手法として取り入れるべきものである。
テスト駆動開発
ソフトウェア開発の手法の一つで、プログラム本体より先にテストコードを書き、そのテストに通るように本体のコードを記述していく方式。
XP
アジャイル開発手法の1種。顧客の要望を取り入れながら、要件定義から設計、開発、テストの工程をイテレーションという単位で繰り返し、 開発の品質を高める。
リーンスタートアップ
コストをかけずに最低限の製品・サービス・機能を持った試作品を短期間でつくり、顧客の反応を的確に取得して、顧客がより満足できる製品・サービスを開発していくマネジメント手法のこと。
リーンUX
『リーンUX』とは、リーン・スタートアップのコンセプトを従来のUXデザインに取り入れ、アジャイルなチームマネージメントを可能にするUX設計モデル。いくつかの戦略を実施することにより、『アジャイルソフトウェア開発』に従来のUXデザインを取り込んでいる。『アジャイルソフトウェア開発』と異なり、『Lean UX』はスピードを追求しておらず、エクスペリエンスをデザインすることに重きを置くことによって、結果としてプロジェクトサイクルの時間の削減につながっている。
MVP
ユーザーへプロダクトの価値を確かめるための必要最小限のプロダクトをMVPという。MVPは、ユーザーに早い段階で使ってもらい、価値を確かめる。
価値がなければ、制作時間をかけるほどコストが無駄になる。機能を必要最小限にし、早い段階で価値を確認できれば、制作時間が無駄になるリスクは小さい。
パーパス、パーパス経営
多くの企業でSDGsやESGを念頭に置いた事業活動を展開しているが、これらとも密接に関わるのがパーパス。様々な社会課題の解決に向け企業ができることをパーパスとして表明し、多くの人の共感を呼び込むことは、企業価値の向上や顧客層の拡大、従業員のエンゲージメント強化につながる。特にミレニアル世代やZ世代と呼ばれる若い人は、世界の環境破壊や人権侵害などの社会問題に敏感であり、彼ら彼女らの関心に沿うようなパーパスを打ち出すことで、企業の事業活動に対してより多くの賛同者を持続的に獲得できるようになる。これがいわゆる「パーパス経営」と呼ばれる企業戦略。
ミッション、ビジョン
想い
バリュー
顧客に提供する価値
ナッジ
ナッジは、選択肢の提示の仕方で、禁止や命令、経済的なインセンティブを与えることなく、人の意思決定や行動を変化させることができる。
プロスペクト理論
『UXグロースモデル アフターデジタルを生き抜く実践方法論』に記載
アンカリング効果
一番最初に接した、もしくは最も印象的な情報や数値が、意思決定や判断に影響を及ぼしてしまう傾向のこと。認知バイアスに属する心理原則のひとつ。
認知バイアス
『UXグロースモデル アフターデジタルを生き抜く実践方法論』に記載
ヤコブの法則
ユーザービリティーの父であるヤコブ・ニールセンが提唱する法則。一般的なユーザーは、アプリやプロダクト、Webサイトなどに、既存のものと同じような動作体験を望む。ユーザーは慣れ親しんだプロダクトに対して抱いていた期待を、似たような製品にも持つというもの。
ヒックの法則
選択肢(2を最小とする不確定要素)を増やすと、ユーザーの決定時間も相対的に増えてしまうという法則。また、人間の認知できる情報容量における評価のことも指す。
人間は、10個の選択肢から1つを選ぶより、5個の選択肢から1つを選ぶ方が早いとされている。この時、「選択肢が多いほど迷う」という心理が働く。非常に単純な法則だが、多くの人が現場で活用できていないものでもある。
認知負荷
サービスを使う時にユーザーは様々な事を考えつつ、スクロールやスワイプをしながら画面のあちこちを見回し、自分自身の目標を達成しようと試みます。その時にユーザーが受ける負担やエネルギーが少なければ少ない程、そのサービスは「使いやすい」と言える。ユーザーが受ける労力には以下の様なものがある。
美的ユーザビリティ
ユーザーは美的に優れたデザインのものを、実際にそれが正しいかどうかに関わらず、それに劣るものと比べてより簡単で使いやすいであろうと思い込む現象のこと
自動認知処理
ユーザビリティに対する認識はインターフェースの魅力の度合いに強く影響されることがわかった。つまり、見た目が美しいデザインはポジティブな感情的反応を生み出すとともに、認知能力を拡張し、ユーザビリティがよいと受け取られやすいということだ。
ドハティのしきい値
人間が次の行動を行うまでに反応できる時間の閾値のことで、それはおよそ0.4秒以内であることが判明している。逆に言えば、ユーザーはシステムの応答にかかる時間が0.4秒を超えると、不快に感じてしまうということになる。
シグニフィア
対象となる要素がどのように振る舞うのかを教えてくれる、知覚的または視覚的な手がかりのこと。目の前にある要素でどのようなことができるのか、ユーザーに伝えてくれる。
ゲシュタルトの原則
人間がゲシュタルト(形態)を見る際に、全体像から見て近くに並んでいるものを無意識にグループとして理解したり、閉じているものをセットで認識する傾向を言う。
UXデザインや人間中心デザインに関する文化人類学
文化人類学=人々と文化についてのシステムについて学習する調査。対象を社会的や文化的に観察することが目的。
シャッケルの定義
(ユーティリティ、ユーザビリティ、ライカビリティ)
1991 年、ブライアン・シャッケルという人間工学の大家が、「Human Factors for Information Usability」と題した本を出し、このような定義を提唱した。
ヤコブ・ニールセンの定義
(学習しやすさ、効率性、記憶しやすさ、間違えにくさ、主観的満足度)
ユーザービリティ問題の背後に存在する原則=「10ヒューリスティックス」←これを解決していくことで、ネガティブな面を少なくできる。
※詳細は『10ヒューリスティックス』シート参照
ISO9241-11の定義(有効さ、効率、満足度)
ユーザービリティを「特定のコンテキストにおいて、特定のユーザーによって、ある製品が特定の目標を達成するために用いられる際の、効果、効率、ユーザー満足度の度合い」のこと。一般的にユーザブルであるかは評価できず、ユーザー、利用状況、目標を特定しなければならず、その上で効果、効率、満足度の尺度で評価する。
※効果:目標を達成できるか、効率:最短経路で達成できるか、満足度:不快な思いをさせていないか
ISO9126-1の定義 (ソフトウェア品質)
ソフトウェア自体の内部品質・外部品質(機能/信頼/使用/効率/保守/移植) ※使用=理解性/習得性/運用性/注目性
アクセシビリティ
様々な能力をもつ最も幅広い層の人々に対する製品,サービス,環境又は施設(のインタラクティブシステム)のユーザビリティのこと。
アクセシビリティ定義のなかにユーザビリティの考え方が含まれているため、アクセシビリティを検討することでユーザビリティにも影響を与える。
「誰一人取り残されない」デジタル社会の実現に向けて、様々な利用状況においてデジタル機器・サービスが利用されることを踏まえ、多様な利用者のニーズを効果的かつ効率的に達成できるよう利用者中心(人間中心)を原則とする行政サービスデザインに取り組んでいくことにより、誰もが、いつでも、どこでも、デジタル化の恩恵を享受できるようにする。
ウェブアクセシビリティ
高齢者や障害者など心身の機能に制約のある人でも、年齢的・身体的条件に関わらず、ウェブで提供されている情報にアクセスし利用できること
PMBOK
PMBOK(Project Management Body Of Knowledge)とは「プロジェクトマネジメントの知識体系」を指す。
プロジェクトマネジメントに必要なプロセスが定義されており、各プロセスには目的や概要、インプット、アウトプット、ツールと技法が体系的に定義されている。
WBS
プロジェクトのプランを策定する根幹であり、全体のプロジェクト骨子のこと。
すべてのプロジェクト参加者がプロジェクトの範囲と全体像を理解するために使用される共通の基準として定義されている。
プロジェクトマネージャー
PMは、ユーザー体験を含む、あらゆる要素の点と点を結び、プロダクトの成功を目指す。
※UXデザイナーと混乱されるが、UXデザイナーは、一気通貫したユーザ体験をプロダクトを通して届けることを目的としている
PMO
チームごとの進捗や品質管理、労務管理などを行う担当としてPMOが設置される。規模の大きい開発現場になると、PMの配下に複数のPMOが設置されるケースも多く見られる。複数部門を統制し、組織としての機能を維持するためにも、PMOは必要不可欠な存在。
クリティカルパス
プロジェクトの全工程を最短時間で完了するために重要な作業経路のこと。重要な作業 (タスク) を特定することで、スケジュールの柔軟性も判断することができるようになる。プロジェクトには複数のタスクが存在し、個々のタスクを終わらせなければプロジェクトは完了しない。その一連のタスクを結んだとき、一番時間かかる最長経路のことをクリティカルパスと呼んでいる。
プロダクトポートフォリオ
プロダクトやサービスを展開する際に、最適な資源を投下するためのポートフォリオを決めること
プロダクトライフサイクル
プロダクトやサービスが市場に投入されてから、時間の経過とともにどのように市場に受け入れられていくかを示すもの
品質管理
プロダクトやサービスを長く使ってもらうための条件
PMF
PMF(Product Market Fit)は、提供しているプロダクトが適切な市場で受け入れられているのかを検証するフェーズのこと。
PSF
PSF(Problem Solution Fit)は、顧客が抱えている課題を解決できるベストなソリューション(解決策)を検証するフェーズのこと。PSFの検証を進めながら顧客の課題の解像度が高まることもある。顧客の課題の解像度が高まることで1から提供するソリューションを考え直す必要が出る場合もある。
デザインリサーチ
定性/定量調査を通してさまざまな情報を収集し、アイデアを生み出していく行為
質的データ/量的データ
質的データは、ユーザーは実際にどのような行動をしているのか、その時ユーザーはどのようなことを考えているのか、考えた結果なぜそのような行動をしたのか、といったことを調べることに向いている。
量的データは、どこで何が、どの量で起こっているかを調べることに向いており、グループごとにデータを取れば比較もできる。
意識データ/行動データ
調査結果から得られる具体的な”意識”と、それだけでは捕捉しきれない”実行動”という、生活者の”意識”と”行動”までを横断して捉えることで、ターゲット像を解像度高く可視化することができる
アンケート
アンケートは、商品体験やサービス体験を知る方法として有効
サンプリング
サンプリングには大きく確率論と非確率論があり、定量調査では確率論(ランダムサンプリング)、定性調査では非確率論(有意サンプリング)が使われる。有意サンプリングとはランダムに選ぶのではなく意図的にサンプリングするということ。定性調査ではサンプルが少ないのでランダムに人を呼ぶのではなく、一定のパターンが見いだせるように特定のセグメントから複数人呼ぶのが基本。
クロス集計
2つ以上の質問項目の回答内容をかけ合わせ、回答者属性ごとの反応の違いを見るようなときに用いる集計方法
プリコード法
アンケート調査で、回答をあらかじめ選択肢として用意しておく方法。回答するのにも整理するのにも楽だが、選択肢を作るのが難しいなどの難点がある。
自由回答法
アンケート調査で、質問だけを用意し、回答は自由に記入してもらう方法。
SA、MA
SAとは、シングルアンサー(Single Answer)を略した呼び方。一つの質問に対して、複数の選択項目の中から一つだけ選ぶ質問形式やその回答のこと。
MAとは、マルチアンサーやマルチプルアンサー(Multiple Answer)を略した呼び方。一つの質問に対して、複数の選択項目の中から、一つもしくは複数選ぶ質問形式やその回答のこと。
インタビュー
インタビュアーの役目は、ユーザーの話から「質問を見つけること」
グループインタビュー
アンケートと同じく、ユーザーの体験んを把握する目的には適していない。グルインで得られるのは“ユーザーの声”。意見が中心の上、他の参加者の影響を受ける。1G6名で2時間が標準。
ユーザー観察
ユーザーの環境においてユーザーを直接観察する。いわゆるエスノグラフィーなど。
フィールドワーク
実環境においてユーザー観察や調査を行なうこと(対象=一次と二次ユーザー全て)
エスノグラフィー
エスノグラフィーは、フィールド調査の一種で、リサーチャーが人々を観察し、彼らのニーズをより全体的かつコンテクスチュアルなに理解するために行うもの。エスノグラフィーによるUXリサーチでは、現実の技術的・社会的環境の中でユーザーを観察することで、ユーザーのインサイトを明らかにしていく。
デプスインタビュー ※シラバスには掲載されていないが本番試験に出題されたワード
対象者と1対1の対話形式でヒアリングを行い、プロダクトやサービスを利用している最中にどのような行動をとったのか、なぜそう思ったのかなど、対象者の意見や回答を深く掘り下げていくことで心理や感情、環境などを紐解いていく定性評価手法の1つ。
ダイアリー法
フォトダイアリー、時間枠ダイアリー、回顧的インタビュー(ユーザーの行動で気になったことを質問)
リクルーティング
性別や年齢は重視されず、技能や経験のレベルを重要視する
調査設計・インタビューガイド
➀聞きたいことを挙げる ②リストアップした質問をKJ法でまとめる(グループ化→各グループの因果関係を分析)→大きなテーマ発見 ③聞き方をオープンクエスチョンにする
④自然な流れで質問する ⑤インタビューガイド(概要書の作成)
KJ法
質的調査(インタビューや観察)を数値化できないため、KJ法を使ってデータを分類・構造化し、文章や図で結果を表す。
➀データの単位化 ②カード化 ③グループ化 ④概念化 ⑤再グループ化 ⑥図開化 ⑦文章化
行動フロー
『UXグロースモデル アフターデジタルを生き抜く実践方法論』に記載
シーケンス分析
『UXグロースモデル アフターデジタルを生き抜く実践方法論』に記載
行動ギャップ
『UXグロースモデル アフターデジタルを生き抜く実践方法論』に記載
ペインポイント
『UXグロースモデル アフターデジタルを生き抜く実践方法論』に記載
ゲインポイント
『UXグロースモデル アフターデジタルを生き抜く実践方法論』に記載
ペルソナ
設計を支援するために定義する“仮想”のユーザー像。実在の人物でもなければ、空想上の人物でもない。
カスタマージャーニーマップ
ユーザーがサービスや商品を通じた一連の体験(ジャーニー)の過程で何を考えて、どんな行動を取るのかを可視化したもの
UXカーブ
UXカーブの基本的な着眼点は、UXの時間的な側面にある。UX白書にも書かれているように、UXにおいては時間的な経過が重要であり、UXカーブはそれをダイレクトに曲線として描かせるものである。UXカーブでは、製品購入時(もしくは製品入手時)から現在までの期間について、魅力、使いやすさ、機能性、利用の程度に関する時間的変動を曲線によって表現することをユーザに求める。
タスク分析
ユーザ(商品の使用者や広告の閲覧者など)が行うものごとをタスクとし、そのタスクを実行するにあたり、ユーザがどのように情報を入手し、どう理解・判断をし、最終的にどのような動作を行うのかをマトリクスにまとめる分析方法である。
KA法
ユーザの生の声を、実際の行動・体験、心の声、背景にある価値観まで落とし込んで分解する手法。 複数の価値観から共通の要素をまとめ上げ、構造化していくことにより、具体的なサイトのコンセプトやペルソナ設計等に活用できるようになる。
エンパシーマップ
ペルソナとして立てた人物、つまりターゲットが、普段どのような環境に身を置いていて、その中でどんな感情を抱いているのかを理解するために使われる、近年注目されているマーケティング手法の一つ。
ペルソナについての理解を深めることで、ユーザーが持つ本当のニーズを捉え、商品やサービス開発、コンテンツの設計の精度を高めることができるほか、プロジェクトメンバー間でのターゲットに対する認識のズレを防ぐこともできる。
運用を始めてからUXやUIに問題点が見つかったり時代の変化によってコンセプトやターゲットが変わることは少なくなく、それらを改善するときに最初に手をつけるのはペルソナで、その精度を高めるために共感マップは重要となる。
ジョブ理論
クレイトン・クリステンセンが提唱した「ジョブ理論」の思想・考え方をベースに、『UXグロースモデル アフターデジタルを生き抜く実践方法論』では一部改変を加え、「ジョブ」という概念を積極的に用いるのではなく、「顧客が目指す成功、行動フロー、ペインポイント」といった概念に基づいたフレームワークを採用している。そもそもクリステンセンは「ジョブ理論」の中でジョブという概念を以下のように指している。
「ジョブを探す・理解するとは、何らかの進歩を遂げたいが、物足りない解決策しかないために困難が発生している顧客の状況を発見する」
以上からまずは「ジョブという概念が複雑性の高いものであること」や「メカニズム解明型のユーザー理解の枠組みと近しい概念を前提としていること」が読み取れる。このような定義・解釈を踏まえつつ、ジョブ概念を本書が提示しているフレームワークで捉え直すと、ジョブを理解するとは「以下の図表で示す範囲における人間の行動メカニズムを理解すること」と同義となるのではないか、と考えている。
すなわち、「ユーザーが何らかの成功を目指すシーンや文脈において、行動フローを完遂させていく際に遭遇するペインポイントの発生メカニズムを解明する」ことが、ジョブを探す・理解することと同義となるのではないか。
TO-BEジャーニー
あるべき姿のジャーニー
バリュープロポジション
顧客のニーズとプロダクト(製品)・サービスから提供される価値が一致しているかを視覚的に確認するフレームワーク
ユーザーストーリーマッピング
ユーザーストーリーとは、システムを開発する際にユーザーが求めている機能を整理するためのフォーマットのこと。
具体的には「誰が」「なぜ」「何をしたいか」という形でユーザーの要求を整理していく。
発想法
ブレスト
ブレインストーミング
自由な発想を妨げない場づくり。➀批判厳禁 ②自由奔放 ③質より量 ④便乗歓迎 ⑤視覚化 ⑥脱線禁止 の5つが重要。
カードソート
情報を書き込んだ紙のカードをユーザーに分類してもらう
→見出しのあるカードソート:クローズドカードソート
→見出しのないカードソート:オープンカードソート
特性要因図
特性要因図とは、潜在的な問題を発見するために用いられる手法。製造業で起こる問題の原因を特定して、有効な対策を打つための手段として利用されていましたが、現在はあらゆる分野に活用されている。
チームで問題の根本的な原因を可視化し、影響分析で結果を予測することに非常に便利。
シナリオ
ユーザーの行動やシステムの振る舞いを物語形式で描いたもの。 ➀課題 ②作業 ③情報 ④対話 の順番で描かれる。
共感的デザイン
ユーザーの潜在的なニーズを発見するために現場における観察を行ない、利用の背景や環境との関係など言語的な情報を得る。
異なる分野の専門家複数人数で出向く必要があり、直観的な洞察が必要。
参加型デザイン
設計、デザインプロセスに実ユーザーの参加を求めること。
Information Architecture
情報アーキテクチャ(IA)は、ニュースのウェブサイトやブログ、オンラインストア、予約アプリ、ダウンロード可能なソフトウェアなどに適用されるコンテンツを構造化するもの。
情報アーキテクチャは、コンテンツ、テキスト、およびユーザーを考慮した対話的デザイン。製品の情報を構成する時には、ユーザーのニーズ、ビジネス目標、およびさまざまな種類のコンテンツを考慮する必要がある。通常、情報アーキテクチャーデザインは、UXやUIデザイナー、また情報アーキテクトの管理下にある。
ワイヤーフレーム
ワイヤーフレームとは、プロトタイプ作成のための設計図にあたるもの
サイトマップ
サイトマップはWEBサイトにあるすべてのページを書き出したリストのこと。サイトマップを使うことで、視覚的にWEBページの階層やページ間の関係を検討しやすくなる。
ディレクトリマップ
ディレクトリマップは、Webサイト内の全ページのURLとタイトルや記事内容がまとめられた一覧表のこと。ディレクトリマップがあることで、発注側の管理運営者にとってもコンテンツの維持管理や運営面が非常にスムーズになるメリットがある。
ユーザーインターフェース
一般的にユーザー(利用者)と製品やサービスとのインターフェース(接点)すべてのことを意味する。WebサイトでいうところのUIは、サイトの見た目や、使いやすさのことを指す。
導線設計
導線設計とは、このWebサイト上の経路を最適なかたちになるよう設計することで、どのページからどのページに移動してほしいか、というページ遷移の設計はもちろん、ページ内でのユーザーの目線の移動を考慮したレイアウト設計も含む。
ローファイ
ローファイ:見た目が大雑把。
ハイファイ
ハイファイ:本物そっくり。
→ローファイとハイファイの組み合わせが重要で、全体を大雑把に作ることではなく、必要最低限に絞って作ることが理想。
水平プロトタイプ
浅いプロトタイプ。ウェブサイトのTOPと第一階層のページだけ用意するようなタイプ。
垂直プロトタイプ
深いプロトタイプ。特定の機能だけを持ったタイプ。(会員登録だけは行なえるウェブサイトなど)
Tプロトタイプ
ある程度の幅と深さを持ったプロトタイプ。
オズの魔法使い
PCの代わりに『カーテンの陰で人が操作』して、あたかもシステムが動作しているかのように見せる手法。
ペーパープロトタイプ
デジタルな製品を“紙”を使ってシミュレーションする
UXライティング
商品・サービスの利用方法やWebサイト上での操作方法などについて、ユーザーに分かりやすく的確に伝えるライティング手法。
コピーライティング
コピーライティングとは、訴求力の高いフレーズを用いて商品やサービス、ビジネスの価値を伝える手法。
UXライティングとコピーライティングには、以下の違いがある。
↓
UXライティング:ユーザーの体験をさりげなく助ける
コピーライティング:ユーザーの興味を強くひく
WEBライティング
画像参照
マイクロコピー
Webサイトにおける「ユーザーインターフェース(入力フォームやリンクボタン)」に使用する非常に短い文章や文字のこと。例えば、以下のようなケースに使われる。
【マイクロコピーが使われる場所の例】
・リンクボタン
・各種フォーム(問い合わせや決済など)
・エラーメッセージ
・ログイン画面
テクニカルライティング
技術的な内容をわか りやすく正確にユーザーに伝え、ユーザーの誤用を回避し、ユーザーに適切に使ってもらうコミュニケーションの方法。
ロジカルライティング
論理的に考え、情報を 発出する方法
ユーザーテスト
ユーザが参加した評価手法の総称。※ユーザビリティテスト とも言う
ユーザビリティラボ
ユーザと1対1でインタビューを行なっているのがユーザビリティエンジニアで、鏡の向こう側にあるモニタールームでは設計チームのメンバが観察している。そして、ユーザが操作したパソコンの画面と音声はすべて録画されている。このような専門設備を備えた会場がユーザビリティラボである。
思考発話法
ユーザに「考えていることを話しながら操作してもらう」こと。操作プロセスに沿って随時「今、何を考えている」をすべて発話してもらえば、ユーザが製品のどの部分に注目してそれをどのように解釈してどんな行動を取ったのかを詳細に把握できる。
回顧法
操作が終わってから操作してもらう調査法。
≪メリット≫
・ユーザーは普段と同じように操作をすれば良いので自然な状態でテストが行なえる。
・操作が終わってから質問をするため途中で操作に関するヒントを不用意にユーザーに与えてしまう心配もない。
≪デメリット≫
・「効果問題」の原因を明らかにできないことが多い
・ユーザーは自分の行動について、後からもっともらしい理由をつけてしまいがちなこと
・回顧する際により具体的な回答を得るためにその場で画面を再提示したりするため、テスト時間を消費すること
パフォーマンス測定
量的なデータ収集を目的として代表的手段。ユーザビリティ3要素(効果・効率・満足度)に関係した量的データを測定する。
総括的評価を測定するため、原則としてプロジェクトの前後で実施して、目標値を設定したり、目標の達成度や改善度合いを把握したりすることが目的。
ニールセンの公式
ヤコブ・ニールセンはテストする人数と発見できるユーザビリティ問題の数に関する公式を明らかにして「5人のユーザでテストすれば、ユーザビリティ問題の大半(約85%)を発見できる」という説を唱えた。ニールセンが5人のユーザでテストすることを推奨したのは、その当時、多くの設計者が「予算やスケジュールに余裕のある大型プロジェクト以外ではテストは行えない」という誤った思い込みを持っていたため。そこで、小規模なテストでも大規模なテストに匹敵する(わずか5人で大規模テストの85%の成果が得られる)ことを明らかにして、もっと積極的にテストを実施すべきだと主張した。
反復デザイン
ヤコブ・ニールセンは大規模なテストよりも、小規模なテストを繰り返し実施することを推奨している。例えば、15人のテストをする予算があるのならば、15人を対象にしたテストを1回やるよりも、5人ずつ3回のテストを行う。その最大の理由は小規模なテストを繰り返し実施した方が利用品質が向上するため。
個人情報保護
ユーザテストでは個人情報を扱わざるを得ないが、現場できる基本的な注意点としてなるべく個人情報を受け取らないようにすることが挙げられる。人脈を使ったリクルートでは正確な生年月日、住所、勤務先等々の情報は不要。被験者の名前とメールアドレス、電話番号があれば問題なくリクルートできる。また、受け取った個人情報もなるべく秘匿する。例えば「名前」はリクルート担当者には必要だが、それをインタビューアや見学者に伝える必要は全くない。実査を行なう上で必要なのは「苗字のヨミ」だけ。尚、ビデオ映像は“あなた”の管理下でのみ閲覧できるよう制限をかける。
インフォームドコンセント
事前にユーザテストについて正しく説明した上で、被験者の同意を得ること。
インスペクション
開発成果物の品質を確かめるレビュー技法の一つ。「精査」「点検」などを意味する、英語の「inspection」に由来。大きな特徴は、役割やプロセスが明確に決められている点。一般的なレビューでは、参加者の役割や進行上のルールが不明確なケースが少なくない。
一方、インスペクションは各参加者が明確な役割を持ち、決められたプロセスに沿って進行する。開発チームによらず適切な形式で実施できるため、開発成果物やプロセス品質の向上が期待できるレビュー技法といえる。
ヒューリスティック評価
経験則(ヒューリスティックス)に基づいてユーザビリティを評価し、UI上の問題を発見する手法。ユーザビリティの専門家が問題点を抽出し、それに対する改善案を提案する。
10ヒューリスティックス
UX検定回答集の99行目参照
認知的ウォークスルー
専門家がユーザーの操作する手順に沿って、仕様書・プロトタイプ・機器やシステムのユーザビリティをユーザーの認知的な視点から評価する手法。ユーザーの認知的な視点とは、ノーマンの「行為の7段階モデル」などのユーザーの認知過程のこと。
DevOps
Dev(ソフトウェアの運営チーム)とOps(ソフトウェアの運用チーム)がお互い連携し、システムの開発やソフトウェアの品質を高め、ソフトウェアの構築・テスト・リリースなどをより迅速かつ頻繁に行うことを目的としている概念のこと。
DesignOps
DesignOpsとは、設計を意味する"Design"と、運用を意味する"Operation"を組み合わせた略語。デザインプロセスや進捗、人材、手法・ツールを最適化することによって、デザインの価値最大化を図る。
アジャイルでUXデザインをおこなう必要があるプロジェクトでは、ウォーターフォール型のプロジェクトに比べてより多くのことを効率的・高速におこなう方法を考えねばならない。DesignOpsの担当者は、UXデザイナーがより高速に最高のアウトプットを実現するための環境づくりに不可欠な存在であり、アジャイルでのプロジェクトがあたりまえになっている昨今、より重要な意味を持つようになってきている。
全社変革
全社変革チームの活動を大きく分けると「全社DXコンセプトの定義」「全社バリュージャーニーの企画」「全社への落とし込み」になる。そして全社的なレベルで活動を俯瞰し、「活動や事業の立ち上げ」や「経営層や既存事業とのコミュニケーション」までを担当していく。
事業変革
この事業部はどのようなユーザーの成功・ライフスタイルの実現を支援するために、どのようなUXを提供する存在なのかというコンセプトを定め、そのコンセプトを実現するために必要な新サービスも開発を進めていく必要がある。
個別サービス変革
固定的な人間関係やコミュニティを前提とせず、外部環境の変化に合わせて自分が選択する物語/自分らしさを柔軟に定義し直し、流れるように自由に生きていく ことが現代のフロー的個人の生き方。
相互循環
UXグロースモデルでは、理想として「トップダウン型活動」と「ボトムアップ型活動」が相互循環的に影響を与えながら、企業改革が徐々に進んでいくことを想定している。ユーザーへの価値をとにかく高め、関係を深めることを至上命令にしてすべてが有機的に動いていくことで理想に近づく。
運用担当者
ここではサイトなどの運用を担当する者を指す。
カスタマーサクセス
そのまま直訳すると「顧客の成功」だが、実際にビジネス上で使われている意味は「顧客の望む成功の支援」。これは考え方や行為だけでなく、職種や組織、業務内容を指すこともある。
例えば、顧客がサービスを利用して売上目標達成という成果を得たとしても、その結果に至るまでに苦労し、物凄く時間がかかっていれば、顧客体験は好ましいものではないため、自社サービスより使いやすいものが出てくれば解約される恐れがある。カスタマーサクセスでは、十分な成果と良質な顧客体験の両方が重要なのである。
データサイエンティスト
データから現れるパターンを明確にし、UXデザイナーがその情報を取得し、UXを強化するツールとして使用していく。データサイエンティストが視覚的に直感的な方法でデータを提示することに重点をおくと、データをデザイン要素として活用しやすくなる。
新機能開発
アプリやデジタルサービスの開発改善においては、ロードマップにのっとった新機能開発と、運用改善の双方を並行して進めねばならない。しかし、ロードマップにのっとった開発の作業ですべて埋まってしまっている場合がよく見られる。運用改善を行なう中で致命的なUX課題を発見したとしても、開発チケットが既に半年先まで埋まってしまっており、しばらく対応できないといった話もよく聞く。このような事態に陥らない一つの方法は、ロードマップにのっとった新機能開発チームと運用改善チームを分けることである。
運用改善
アプリやデジタルサービスの開発改善においては、ロードマップにのっとった新機能開発と、運用改善の双方を並行して進めねばならない。しかし、ロードマップにのっとった開発の作業ですべて埋まってしまっている場合がよく見られる。運用改善を行なう中で致命的なUX課題を発見したとしても、開発チケットが既に半年先まで埋まってしまっており、しばらく対応できないといった話もよく聞く。このような事態に陥らない一つの方法は、ロードマップにのっとった新機能開発チームと運用改善チームを分けることである。
ビジネスモデルキャンバス
どのように価値を創造し、顧客に届けるかを論理的に記述したもの。ユーザー視点とビジネス視点の両方を考慮した、顧客の価値を意識したビジネスモデル。
人材育成
ビービットでは、高速改善型UX企画を自走させるために必要なスキルを7つ定義しており、足りないと感じるスキルについては、業務の開始と共に並行して習得している。以下がその7つのスキルだが、1人のUX企画メンバーが7つのスキルをすべて備えている必要はなく、複数のメンバーで7つのスキルを備えていれば問題ない。
スキルマップ
ビービットでは、高速改善型UX企画を自走させるために必要なスキルを7つ定義しており、足りないと感じるスキルについては、業務の開始と共に並行して習得している。以下がその7つのスキルだが、1人のUX企画メンバーが7つのスキルをすべて備えている必要はなく、複数のメンバーで7つのスキルを備えていれば問題ない。
カリキュラム
ビービットでは、高速改善型UX企画を自走させるために必要なスキルを7つ定義しており、足りないと感じるスキルについては、業務の開始と共に並行して習得している。以下がその7つのスキルだが、1人のUX企画メンバーが7つのスキルをすべて備えている必要はなく、複数のメンバーで7つのスキルを備えていれば問題ない。
ユーザービリティテスト 外部依頼
ユーザビリティテストは製品やプロトタイプなどに対して、実際にユーザーを招き意図した使われ方をするのか検証する方法です。例えば、あるお題を協力者に伝え実際に画面を操作してもらい引っかかる部分を記録します。その後、引っかかった部分について、なぜ引っかかったかその時の感情を聞き、それが課題であればブラッシュアップをする事でサービスの改善をしていきます。社内のメンバーだけでなく外部のメンバーに協力してもらうことも多い。
ユーザービリティ評価 タスク指示
協力者に具体的な行動の指示を出すために、どのような場面(シナリオ)で何をしてほしいか(タスク)を設定する。シナリオとタスクを明確に設定することで目的に沿った行動を観察でき、協力者の行動に統一性を持たせられる。ユーザビリティテストの評価は、主にテスト後の協力者からの総合評価と、テスト中の協力者の発言内容によって行う。
ヒューリスティック評価
経験豊富なUI/UXのプロが経験則(ヒューリスティックス)に基づいて対象のWebサイトやアプリを評価し、ユーザビリティの課題を発見する手法
UX受容性
検討中の製品・サービスのコンセプトを文章や図で想定ユーザーに提示し、それに対する反応から、そのコンセプトの受容性や利用意向を把握する。
デザイン経営
デザイン経営とは、その名の通り「従来デザインの領域で用いられていたような思考法を応用して経営を行うこと」を意味する。
デザイン経営の具体的な取り組みとしては例えば社内に役職としてCDO(チーフ・デザイン・オフィサー)を設け、製品、ひいてはブランドすべてのデザインを引き受ける部署を設置することが挙げられる。
デザイン経営の実践にあたって重要だと言われるのが「ユーザー像を具体的に思い描くこと」である。
従来型のデザインについての考え方を採用すると、どうしても社内でデザインを完成させ、できあがったものをユーザーにお届けする、という考えになりがち。
しかし、大事なのはユーザーが何を求めているか、あるいは市場で満たされていないニーズは何かということであるため、ユーザーアンケートやコミュニティの活用なども行い、できる限り具体的にユーザー像を思い描くことが重要。
カスタマージャーニーマップ、AsIs、ToBe
カスタマージャーニーマップは「現状の状況と課題を導き出す=AsIs」と「理想の解決策を見つけ出す=ToBe」の2種類に分けて活用する。ユーザーの購買行動を現状と理想の2段階で考えると、現状の分析から理想のユーザー体験に改善する「効果的な戦略設計」が可能になる。AsIsカスタマージャーニーマップから見えた「ユーザーの要求や課題」を解決するための「あるべき理想のユーザー体験」を設計するのがToBeカスタマージャーニーマップある。
デザイン思考
デザイン思考のプロセスに関しては、ハーバード大学の研究機関「ハッソ・プラットナー・デザイン研究所」のハッソ・プラットナー教授が掲げる「デザイン思考の5段階」が参考になる。
以下「デザイン思考の5段階」引用
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プロセス1.共感 (Empathise)
まず、ビジネスの基本中の基本、ユーザーの思考を理解し、そのニーズを探ります。なぜそのサービスが欲しいのか、サービスを手に入れた先に何を求めているのかを想像します。ここで注意したいのは、「ユーザー第一主義」と「ユーザーに共感する」というのは全く別物であるということです。ユーザーが語る言葉を鵜呑みにするのではなく、自分が本当にユーザーの気持ちになった時、どんな感情を抱いていて思考をするのか、そこまで徹底的になりきることが大切です。
プロセス2.定義 (Define)
多くの場合、ユーザーは自分が求めているニーズの本質を理解していないことが多いです。つまり、「大きなベッドが買いたい」という顕在的なニーズを聞いて終わるのではなく、その先の「忙しい日々でも快適な眠りを作りたい」という潜在的なニーズを探り、最適解を考え抜くのがここでいう定義です。定義は、これからの概念化の下地となるので、慎重に決めていきましょう。
プロセス3.概念化 (Ideate)
定義されたお題に対し、具体的なアプローチを洗い出します。ブレインストーミングなどの手法を使って概念化するのが一般的です。質よりも量を出すことが重要なので、思いつく限り、次々とアイデアを出しましょう。その後、分類して収束させて形にしていきます。
プロセス4.試作 (Prototype)
試作では、概念化したものが動くように実装していきます。動かすことが第一目的であるため、なるべく時間とコストをかけずに、最初の試作品を作ります。プロトタイプは売り上げを出すのではなく、今まで見えなかった課題点を浮き彫りにすることがゴールです。
プロセス5.テスト (Test)
プロトタイピングしたものを市場にリリースし、ユーザーのフィードバックをもらいます。改めて定義で洗い出したニーズに見合ったものになっているかチェックします。最終のアウトプットは真新しいものでなくても問題ないです。本質を捉えてユーザーのニーズを落とし込めていることの方が重要だからです。
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カードソーティング
調査参加者が、自分が理解できる基準に従って、ノートカード(メモカード)に書かれたそれぞれのラベルを分類するというUX調査手法。この手法によって、ターゲットオーディエンスの該当分野に対する知識がどのような構成になっているかが明らかになり、ユーザーの期待に合う情報アーキテクチャを作成するときに役に立つ。
ビジネスモデルキャンバス
ビジネスの有益性が視覚的にわかるフレームワークのこと。
ビジネスに利益を生み出すための事業戦略や、収益構造設計(モデル化)に必要な顧客へ提案する価値と、その価値を届ける仕組みを視覚化させるもので、これらを描くことでビジネスの有益性が一目でわかる。
起業家や経営者がビジネスモデルを具現化し、チームでビジネスモデルの共通認識を持ちながら企業の分析をするために利用できる。
コ・デザイン
デザイナーや専門家など限られた領域の人だけでなく、実際の利用者や利害関係者とプロジェクトのなかで積極的にかかわりながらデザインしていく概念が「コ・デザイン」という。
UXインテリジェンス
DXの本質を「優れたユーザーエクスペリエンスを実現すること」であるとし、その推進を担うべき担当者に必要な資質のことをUXインテリジェンスという。
要求定義
要求定義とは、「事業や施策によって実現したいこと」。ユーザーにどのような状態になって欲しいのか・何をしてほしいのか、ビジネスで何が必要なのかなどを取り決めること。
品質企画
従来、ソフトウェア業界における品質向上とは「如何にソフトウェアのバグを減らすか」ということであり、そのために努力、研究を行ってきた。しかし、そのアプローチでは「ソフトウェアの品質」は向上しても、「企画の品質」の向上にはつながりにくい。
そこで、ユーザエクスペリエンス手法を使って企画を評価することによる「製品やサービス全体の品質向上」が重要だとされ、UX 手法の「ペルソナ法」と「シナリオ法」の適用方法を工夫することで「企画の品質評価」を行うことができ、「製品やサービス全体の品質向上」へとつながっていく。
利用時品質(有効性、効率性、満足性、リスク会費制、利用状況網羅性)
これまでのソフトウェアの製品品質モデルに対して、利用時の品質という考え方がISO/IEC 25010で取り入れられている。
製品そのものだけではなく利用(運用)する場合においての品質も考慮すべきという考え方である。製品そのものがいくら素晴らしくても利用する側が考慮されていなければ良い品質といえないということを指す。
※利用時の品質特性は【1】有効性 【2】効率性 【3】満足性 【4】リスク回避性 【5】利用状況網羅性 の五つに規定されている
UXダークパターン
利用者の意図しない内容の実行だけではなく、それによって利用者が被る不利益や誤解を生むような仕掛けに関してもダークパターンに該当すると捉えることができる。
UXブラックハット
ブラックハットSEOとは、Googleが開示しているウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)を無視したSEO対策のことを示す。
検索結果で上位に表示されることだけを追及した、ユーザーにとって有益ではないサイト作成によるWebスパムは、ブラックハットSEOとして認識されてしまう。
UXアクセス解析
UX 解析ツールは、簡単に言うと『数値だけでは分からないユーザーの行動が見えるツール』です。
ユーザーのサイト内でのページ遷移を知りたいのであればアクセス解析ツールだけで十分だが、UX解析ツールではさらに、サイト内のどこがクリックされているのか、どこに視線が集まっているのか、どこまでページがスクロールされどのタイミングで遷移・離脱をしたのか、といったユーザーの詳細な行動をヒートマップで可視化したり、ツールによってはユーザーの動きを動画で再現したりすることができる。
可視化することで課題が一目でわかるようになり、社内での課題の共有&確認もスムーズかつスピーディになる。
メンタルモデルダイアグラム
メンタルモデルとは、一般的には「”これはこういうものだろう”と心に思い浮かべるモデル」のこと。「ある一時的な状況を表現したモデルというよりは、人々が安定的に連続して取る行動モデル」と定義されている。別の言い方だと「あるトピックに対してユーザーが取る行動の親和図」としている。
そして、行動の親和図をタワーのように横に並べたのが、メンタルモデルダイアグラムである。
ストーリーボード、時系列
ストーリーボードは、製品・サービスを通してユーザーがどのような体験をするのかを一つのストーリーとして描写したもの。汎用性が高く様々な場面で使えるツールで、UXデザインにおいて最も重要な「ユーザーが感じる価値」を視覚化するためのツールとして使うことができる。ストーリーボードでは、1つの体験を複数のコマに分割して時系列で表現する。各コマは、そのシーンを象徴する「イラスト」と、状況や心境を説明する「ナレーション」や「セリフ」によって構成される。
共感マップ
ターゲットユーザーの置かれている環境や、その環境下で抱いている感情や思考を書き出すのが共感マップ。
「考えていること・感じていること」「言っていること、行っていること」「聞いていること」「見ていること」の4つと、「痛みやストレス」「得られるもの」の2つを合わせた6つの要素に分解して整理できるのが特徴。
それぞれの要素が具体的なため、ユーザー像をチーム内で共有するのにも役立つフレームワークであると言える。ペルソナとも近い役割を果たし、合わせて活用するケースもあるが、よりユーザーの内面に迫るのが共感マップとなっている。
情報デザイン
情報の伝え方を設計すること。
テクニカルライティング
主に製品の開発現場に入りこんで、技術文書を読み解きながら、それをユーザーに伝わるような文章に翻訳していくこと。「明快に」「簡潔に」「役に立つように」という3原則が重要となっている。
インタラクティブシステム
インタラクティブシステムとは「ユーザーが特定の目標を達成するためにインタラクションするハードウェア、ソフトウェア、サービスおよび人々の組み合わせ」(JIS Z 8520:2022の3.4)のこと。
つまり、スマートフォンであれば目的を達成するためにインタラクションする画面が、テレビであればリモコンがUIに相当する。
ダニエルカーネマン、経験と直感?の2つの思考モード
人間の脳は、自動的で処理が速い「システム1」と、意識的で処理の遅い「システム2」の2つのモードで思考を処理するという理論。
システム1: 直感的で速い思考モード
自動的に高速で働き、考えるのにほぼ努力が不要。自分の意識でコントロールしている感覚は一切ない。印象をすぐ感じたり、発想や連想することが得意である。一貫性や辻褄が合うことを好む。
システム1の能力には、動物に共通する先天的なスキルが含まれている。猛獣や蜘蛛を怖がるなど直感的に素早く危険を避けるスキルはシステム1によるものである。
システム2: 論理的で遅い思考モード
普段は労力をほとんど使わない状態で待機している。論理的、統計的な思考はシステム2でないとできない。注意力を必要とし、気が散っているとうまく考えられない。
意思決定はシステム1→システム2の順に行われ、システム2が最終決定権を持っているため、計算問題など、システム1で答えが出せない時に働く。しかし、意識しないと、システム1が作り上げたそれらしい連想をよく確認しないまま正しいとしてしまう傾向がある。
人間中心設計
「苦い経験」を少なくし、「うれしい経験」をできるだけ豊かにしようとする設計への取り組み。ユーザーを中心とする考え方と進め方のこと。
ノーススター
North Star Metricは「北極星指標」の意。ひとことで定義すると「チームの目標と方向性、そして成功を計る尺度」。
「北極星」が方位を探すのに役立つように、この指標を通じて会社(またはプロダクト)の現状を正確に把握できるという意味で作られており、チームが短期的な成長を超えて長期的な観点の顧客成長を導き出すのに役立つ指標。
Z8530
コンピュータを利用したインタラクティブシステムのライフサイクルを通して,人間中心設計の原則,及びそれに関連する活動のための要求事項及び推奨事項について規定したもの。また,設計プロセスを管理する人が使うことを想定し,人間とシステムとのインタラクションの質を高める方法について取り扱う。
インタラクションデザイン
インタラクションデザインとは、ユーザーと製品の間のインタラクション(相互作用)をデザインすること。インタラクションデザインについて話をするときは、ほとんどの場合、アプリやWebサイトなどのソフトウェア製品が対象になる。インタラクションデザインの目標は、ユーザーができる限りベストな方法で目的を達成できる製品を作成すること。
利用文脈
利用文脈は製品やサービスに触れる目的や環境、状況を指す。
ISO 9241-11と呼ばれる国際規格では「ユーザー、タスク、設備(ハードウェア、ソフトウェアおよび資材)、それに製品が利用されている物理的・社会的環境」と定義されている。
プロダクトマーケットフィット
Product Market Fit」(プロダクトマーケットフィット)の頭文字を取った言葉で、「顧客が満足する商品を、最適な市場で提供できている状態」のこと。PMFの考え方は、アメリカのソフトウェア開発者であり投資家のマーク・アンドリーセン氏によって広められ、現在ではスタートアップの成否を左右する要素として多くの起業家に認知されている。
情報アーキテクチャ
情報アーキテクチャ (IA) とはWebサイトやアプリケーションにおいて、情報を整理し、ユーザーにわかりやすく伝えたり、ユーザーが情報を探しやすくするための技術や考え方のこと。
ビフォーデジタルアフターデジタル
これまではリアルの世界が中心で、デジタルの世界が付加価値として広がっていた。企業と顧客の接点は、製品を販売するときが中心。店舗を利用しているお客さまが、たまにデジタルでも利用してくれるという状況のことを「ビフォーデジタルアフターデジタル」と表現する。
スキーマ
人間の認知過程を説明する際に用いられる概念のひとつ。
ある物事に関する知識について似たような例が集まってくると、それらに共通したものを抽出して一般的知識として捉えることが可能になる。
UXグロースモデル
“UXの進化をトップダウン・ボトムアップの両面で実現する方法をモデル化したもの”を指す。製品やサービスを利用したときの単なる使用感ではなく、ユーザーの心理を超えたメカニズムを捉え、目的の達成をサポートするということ。
ISO/IEC 40500:2012
2012年10月12日付けで、Web Content Accessibility Guidelines(WCAG)バージョン2.0が、国際標準ISO/IEC 40500:2012になっている。WCAG 2.0は、ウェブコンテンツのアクセシビリティに関する推奨事項をまとめたもので、2008年にW3C勧告となっていたものである。日本国内では、WCAG 2.0の内容を含めたJIS X 8341-3:2010が2010年に作成されている。
高度デザイン人材育成のための前提条件
近年、「デザイン経営」などともいわれるように、ビジネスにおけるデザインの重要性が高まっている。この動きは経済産業省からも後押しされており、同省内の高度デザイン人材育成研究会が2019年3月に発表した『高度デザイン人材育成ガイドライン』では、「グローバル経済社会における産業発展および顧客体験の変革を目標とするDXの推進には、“高度デザイン人材”が不可欠である」と述べられている。
ギャレットが定義した5つの階層
2002年、まだUXという言葉自体が今ほど浸透していなかった時代に、アメリカのUXデザイナーであるJesse James Garrett 氏が著書『Elements of User Experience』にて、UXの概念図を提唱。
その概念図こそが「UXの5段階モデル」で、UXは次の5つの要素で構成されていることを示した。
戦略(Strategy):ユーザーニーズとプロダクト目的の設定
要件(Scope):ユーザーにとって必要なコンテンツ・機能の設計
構造(Structure):ユーザーが欲しい情報や使いたい機能にたどり着くための全体構造設計
骨格(Skeleton):ユーザーが理解しやすいインターフェース上の情報設計
表層(Surface):ユーザーが視覚的に認識するデザイン
インスペクション法
評価者(専門家)がユーザーインタフェースを検査(Inspect)してユーザビリティ問題を検出するという手法の総称。ユーザビリティテストと比較すると、インスペクション法は(1)安価かつ迅速に実施可能である、(2)幅広いユーザーや利用状況を想定した評価が行える、という特徴を持っている。
EAST
英国政府のナッジユニットが提唱したナッジ導入チェックリスト。
ユーザービリティテスト
ユーザテストと同様の意味
プロブレムソリューションフィット(Problem Solution Fit)
「顧客が抱えている問題・課題を解決する製品(商品・サービスなど)を提供している状態」を意味する。
ミステイク
人的要因により発生するヒューマンエラーのうち、知識や技量、経験の不足等から起こる計画段階で間違えるエラー
デザイン思考におけるアイディアを評価する3つのレンズ
人間中心によるデザインによって、生み出される解決策が、有用性・実現可能性・持続可能性の 3つのレンズ全てを満たすようにする必要がある。
ラピッドプロトタイピング
プロトタイピングを高速で回していくやり方のこと。3Dプリンターを使う方法や、ラフスケッチやスクリーンショットを用いる方法がある。
人間中心デザインの基本プロセスの『問題の設定』と『解決策の探求』
デザイン思考の強力な道具として、ノーマンが2013年に『デザインのダブルダイヤモデルの発散・収束プロセスの活用』について述べている。ダブルダイヤモンドモデルでは、最初は正しい問題を見つけるためにアイディアを展開して、課題を探求する。次に、正しい問題が明らかになったら、その問題を解決するためのアイディアを展開して収束させる。
プレグナンツの法則
「簡潔さの法則」という意味を持つ。 人は「視野に与えられた図形が、全体として、最も単純で最も規則的で安定した秩序ある形にまとまろうとする」という法則。 デザインを行う上では、直感だけに頼らない、論理的な問題解決こそが、デザイナー・設計者として必要なことになる。
ウェブアクセシビリティの担保
Webサイトのコンテンツをあらゆる人が正しく理解・認識し、直感的に操作できる状態にあることをWebアクセシビリティが担保されているという。
破壊的イノヴェイション
「片づけるべき用事のために製品やサービスを雇用する」という観点から、人間の行動や心理を捉える理論
WCAG2.0における要素
利用者の視点からまとめられた「知覚可能」「操作可能」「理解可能」の3原則と、技術の過去と未来で互換性を確保することを謳う「頑健性」の4つの要素のこと。
ミラーの法則
普通の人が短期記憶に保持できるのは7+2個程度なので、情報の断片をいかに意味のあるチャンクに整理するかが重要である という法則
狩野の品質モデル
客観的側面としての物理的充足状況と主観的側面としての満足度を直交軸として設定し、その上で3種類の主要な品質である、魅力的品質、あたり前品質と一元的品質を定義したもの。
サービスブループリント
サービスの全体像を時間軸に沿って可視化した図のことを指す。フロントステージはどのような顧客の行動があるのか、それに対応してサービスを提供するスタッフはどのような行動があるのか、それを支援するためのスタッフの行動や、支援するためのシステムについて記述する。
ベン・シュナイダーマンのUIデザインの8つの黄金比率
①一貫性をもたせる②頻繁に使うユーザには近道を用意する③有益なフィードバックを提供する④段階的な達成感を与える対話を実現する⑤エラーの処理を簡単にさせる⑥逆操作を許す⑦主体的な制御権を与える⑧短期記憶領域の負担を少なくする
アイディア創出方法であるHow Might We Questionとは
チームがブレインストーミングをスタートさせる時に使用できる効果的なフレーズ。的確なHMWでブレインストーミングを始めれば、それまでに得られた着眼点やデザイン原則とは少し離れたところからスタートできる。
顧客ロイヤリティ
特定の企業やブランドに愛着や信頼、親しみを感じること
ソーシャルイノベーション
社会問題を解決するための革新的な事業・取り組みなどを指す。 ソーシャルイノベーションによって、企業は、自社の利益を生み出すだけではなく、社会問題を解決できる価値を創出できる可能性がある。
アクティビティシナリオ
バリューシナリオの1シーンを捉えたもの。ユーザーが製品を使うシーンで、どんな使い方をするかをユーザーの活動に着目して記述する。
インダストリアルデザイン
量産を前提とした工業製品開発におけるデザイン行為のこと。対義語はプロダクトデザインで、企業が取組む製品をデザインする行為の意味を持つ。
インタラクションシナリオ
アクティビティシナリオのシーン毎に製品を使うタスクを詳細にブレークダウンしたもの。具体的な機器やメディアなどとユーザーの操作を記述する。
コアコンピタンス
「他社に真似できない核となる能力」の意味。コアコンピタンスは、成功を生み出す能力であり、競争優位の要因となる側面を持つ。
グッズドミナントロジック
生産・効率性を重視した製品に価値がある概念のことを指す。価値はグッズ(=最終的な製品・アウトプット)に埋め込まれおり、生活者はグッズの受け手である、という考え方。
システムユーザビリティスケール
デジタル製品の総合的なユーザビリティスコアをUXデザイナーに提供する10の質問項目のこと。通称SUSと呼ばれており、SUSの歴史は80年代にさかのぼり、現在でもユーザビリティ測定のための優れたUXメトリクスとされている。
戦略的経験モジュール
経験価値マーケティングを提唱したシュミットが作った概念で、「エスクペリエンス」は独自の構造や処理過程によりさまざまタイプに分類できると しており、戦略的経験モジュール=以下の5つの顧客経験価値のことを指す。
[1]感覚的経験価値「SENSE」
[2]情緒的経験価値「FEEL」
[3]創造的・認知的経験価値「THINK」
[4]肉体的・行動的経験価値「ACT」
[5]準拠集団や文化との関連付け・関係的経験価値「RELATE」
バリューシナリオ
ペルソナのニーズ(本質的な欲求)を満たすシナリオのことを指す。バリューシナリオでは、ペルソナが求める「価値」について考える。
マインドマッピング
自由な思考、アイデアや情報の流れを、中心となる概念から分岐させる形で描写した図のこと。 こうした見える化したプロセスにより、アイデアのブレストに役立つ。
ランドスケープデザイン
都市や公園、広場における空間などののデザインのことを言う。 ランドスケープの対象となる範囲は、個人宅の庭をはじめ、公園や植物園、街路樹、自然環境、河川、アトリウム、自然環境などといった、大半の屋外の空間を指す。
サステナブルデザイン
未来のあるべき姿のためにこれまでとは異なる概念や手法によるデザインで、既成概念を壊し新しい価値観を生み出す「これからのデザイン」のことを指す。
AI統合デザイン
AIを活用して、ユーザーの好みに基づいたパーソナライズされた体験を提供すること。これにより、ユーザーの行動や環境に応じて動的にインターフェースが適応するなど、より個別化された体験が可能になる。
感情的で知的なデザイン
ユーザーの感情を考慮した製品、サービス、体験を創造するということで、テクノロジーと人間の相互作用の感情的な側面を認識し、対処するもの。
このデザインの例としては、共感できるエラーメッセージや、ユーザーの気分に適応するインターフェースなどの機能が挙げられる。
感情的で知的なデザインには、主に以下のような側面がある。
[1]共感
[2]予測
[3]フィードバックおよびコミュニケーション
[4]適応性
[5]インクルーシブ
[6]倫理的配慮
インクルーシブデザイン
多様なユーザーを考慮し、誰もが利用できるデザインを目指すアプローチ。文化的背景や身体的条件に関わらず、すべてのユーザーに対応することが求められる。
マイクロインタラクション
ユーザーインターフェース内で発生する小さなインタラクションやアニメーションのこと。これにより、ユーザーが行った操作に対して即座にフィードバックが提供され、インターフェースがより直感的になる。
多様性と包摂性
デザインにおいて文化的、社会的、経済的背景の違いを尊重し、すべてのユーザーが受け入れられるようにすること。これにより、広範なユーザー層に対応する製品やサービスが提供される。
トランジション
画面間の移動や状態の変化をスムーズにするために、マイクロインタラクションでトランジションが使用される。これにより、ユーザーがシステムの状態変化を自然に理解できるようになる。
ヒューマンセンタードデザイン
ユーザーのニーズや制約に焦点を当て、彼らの視点に基づいたデザインを行うプロセス。インクルーシブデザインの実践においても、このアプローチが求められる。
ジェネレーティブAI
生成AIとも呼ばれ、膨大なデータの中から目的のものを自動生成して新しいモノを生み出す技術。結果、効果的なユーザー体験につながるUIデザインの設計もよりしやすくなる。
クロスプラットフォーム・エクスペリエンス
複数のデバイス間でのUX(ユーザーエクスペリエンス)の比較を表すもの。製品開発者は、全ユーザーに製品を確実に提供するために、異なるプラットフォームや OS で同等のシームレスな UX を実現することを目標にする。
クリティカルパス
ユーザーが特定の目標を達成するために必要な最短の手順や経路を指す。たとえば、ユーザーが製品を購入したり、サービスを利用したりする際の一連の操作の中で、最も重要かつ直接的な経路のことである。
システムユーザビリティスケール
ユーザーインターフェースやユーザーエクスペリエンスの使いやすさを測定するためのシンプルなアンケート形式の評価手法のこと。SUSは1986年にJohn Brookeによって開発され、現在ではユーザビリティテストにおいて広く利用されている。
コンテキストインタビュー
ユーザーの実際の環境や状況で行われるインタビュー形式のこと。ユーザーがどのようにシステムや製品を使用しているかを直接観察しながら、その行動や考えをインタビューで深掘りしていく。
ピーク・エンドの法則
心理学者ダニエル・カーネマン(Daniel Kahneman)によって提唱された理論で、人がある体験をどのように記憶し、それを評価するかを提唱した法則のこと。人は体験全体ではなく、特に印象に残った「ピーク(最も感情が強かった瞬間)」と「エンド(最後の瞬間)」を基にその体験を記憶し、評価を行なう。
フィッツの法則
人間工学やインタラクションデザインの分野で広く応用される心理学の法則で、対象物に到達するまでの時間は、その対象物のサイズと距離に依存するというもの。この法則は、1954年に心理学者ポール・フィッツ(Paul Fitts)によって提唱された。
UI/UXデザインにおいては、ボタンやリンクなどのインタラクティブ要素を配置する際に、この法則を活用することでユーザー体験を向上させることができる。
認知バイアス
人間の思考や意思決定が必ずしも論理的で合理的ではなく、感情や経験、状況などの影響を受けて歪む傾向のことを指す。UI/UXデザインでは、ユーザーがインターフェースやシステムをどのように理解し、使おうとするかにこの認知バイアスが影響を与える。
GUI(グラフィカルユーザーインターフェース)
コンピュータやデジタルデバイスを操作するための視覚的なインターフェースのことを指す。GUIは、ユーザーがテキストコマンドを入力する代わりに、視覚的な要素(アイコン、ボタン、メニュー、ウィンドウなど)を用いて操作できる環境を提供する。
グラスモーフィズム
UI/UXデザインのスタイルの一つで、透明感のあるデザイン要素を特徴とする。これはガラスを通して見ているような視覚効果を再現し、洗練された美しいデザインを実現することができる。
シンク・アラウド法
UI/UXリサーチにおいてユーザビリティテストの一環として使われる調査手法の一つ。この手法では、ユーザーに特定のタスクを実行してもらい、その際に考えていることや感じたことを声に出してもらうことで、ユーザーの思考プロセスや感情、行動の理由を深く理解することができる。
F字型パターン
ウェブページやアプリのコンテンツを視覚的にスキャンする際の典型的な視線の動きのパターンを指す。これは、ユーザーの視線がページ内を「F」の文字の形に動く傾向があることを示している。
アクセシビリティガイドライン(WCAG)
ウェブコンテンツがより多くのユーザーにとってアクセス可能であることを確保するための国際的な標準のこと。特に障害のある人々(視覚、聴覚、身体、認知などの障害を持つ方々)を含む幅広いユーザーが利用できるよう、ウェブサイトやアプリケーションを設計する際の指針として使用されている。
マイクロインタラクション
ユーザーがアプリやウェブサイトと関わる際に発生する小さなインタラクションやアニメーションを指す。
ヒューマンセンタードデザイン
製品やサービスの設計プロセスにおいて、ユーザー(人間)のニーズ、行動、経験を中心に据えるデザイン手法を指す。このアプローチでは、技術やビジネス要件だけでなく、ユーザーの視点や課題を徹底的に理解し、それに基づいて最適な解決策を設計することが重視される。
カード型デザイン
情報やコンテンツを視覚的に整理しやすい「カード」の形で区切って配置するデザイン手法のこと。カードとは、矩形(四角形)のブロック状で、テキスト、画像、アイコン、ボタンなどの要素をコンパクトにまとめたものを指す。
ホバーエフェクト
ユーザーがマウスカーソルを特定の要素(ボタン、リンク、画像など)上に乗せたときに発生する視覚的な効果を指す。
AIパーソナライゼーション
AIを活用して、ユーザーの行動データ・嗜好・利用状況などをリアルタイムで分析し、その人に最適なUIやUXを動的に提供するデザインアプローチのこと。
スケルトンローディング(Skeleton Loading)
コンテンツが読み込まれる前に、そのレイアウトをぼんやりとした灰色の枠などで表示するUI手法。読み込み中の“空白”をなくすことで、ユーザーに「ちゃんと動いてる」と感じさせることができる。
ニューモーフィズム(Neumorphism) 2.0
初代の問題点(アクセシビリティの低さ・視認性の弱さ)を改良し、現代的な機能性とビジュアルの両立を目指した新しいデザインアプローチのこと。
ジェスチャーナビゲーション(Gesture-Based UI)
ボタンやメニューを使わずに、ユーザーの指や手の動きで画面内の操作を行うUI/UXの仕組みのこと。自然な動作でアプリやサービスを操作できるため、直感的で没入感のあるUXが実現できる。
ボイスUI(VUI)
ユーザーの音声入力を受け取り、それに応じた音声や視覚的なフィードバックを返すUIのこと。キーボードやタッチに代わる会話型インターフェースである。
シラバスの試験範囲に掲載されている『重要キーワード』の内容を自分なりにまとめていました。※一言一句書き写したわけではなく、私がまとめやすい文章にしています
この内容が試験に出ますので、この内容を理解・暗記することが合格のポイントになります。
『重要キーワード』は多数あるため、自力で書き写すのは非常に時間がかかりますので、宜しければ購入してご活用ください。
ちなみに、2022年8月受験時にはキーワードは185個でしたが、12月受験時には198個へ増えており、さらに2023年5月には211個へ増えておりました。今後も受験するごとに追加されているキーワードを把握し、キーワード集はアップデートしていく予定です。
前回試験のキーワードも追加し、296個のキーワードを掲載しています。
過去の試験問題と同様のキーワードが出題されていることも確認できているので、2022年のキーワードまで網羅できると安心です。