過去、打消の助動詞の活用、接続、意味(古文)

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Cocon-kawo 2025年09月09日 カード15 いいね0

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過去、打消の助動詞の活用、接続、意味(古文)
  • 「ぬ」の活用形として最も適当なものを一つ選びなさい。

    見[ぬ]人はすくなくこそあらめ。(『枕草子』)
    連体形

    「ぬ」は助動詞「ず」の本活用の連体形である。
    「(ず)/ざら・ず/ざり・ず・ぬ/ざる・ね/ざれ・ざれ」と活用する。
  • 「ざら」の活用形として最も適当なものを一つ選びなさい。

    命ばかりはなどか生き[ざら]む。(『徒然草』)
    未然形

    「ざら」は助動詞「ず」の補助活用の未然形である。
    「(ず)/ざら・ず/ざり・ず・ぬ/ざる・ね/ざれ・ざれ」と活用する。
  • 「ね」の活用形として正しいものを選びなさい。

    山なら[ね]ども、これらにも、猫の経へ上がりて猫またになりて、……。
    已然形

    「ね」は打消の助動詞「ず」の已然形。
  • 次の空欄に入れるのに最も適当なものを一つ選びなさい。

    もし心に(   )ぬ事あらば、やすく外ほかへ移さむがためなり。(『方丈記』)

    ア かなは(未然形)
    イ かなひ(連用形)
    ウ かなふ(連体形)
    エ かなへ(已然形)
    ア かなは(未然形)

    助動詞「ず」は未然形に接続する。
    空欄の直後に助動詞「ず」の連体形「ぬ」があるので、直前は未然形になる。
  • 「見知ら」の活用形として最も適当なものを一つ選びなさい。

    京には見えぬ鳥なれば、みな人、[見知ら]ず。(『伊勢物語』)
    未然形

    助動詞「ず」は未然形に接続する。
    傍線部の直後に助動詞「ず」があるので、直前の語は未然形になる。
  • 「せ」の活用形として最も適当なものを一つ選びなさい。

    まことにさらに音おと[せ]ざりき。(『枕草子』)
    未然形

    「ざり」は助動詞「ず」の連用形。助動詞「ず」は未然形に接続するため、傍線部はサ変動詞「す」の未然形であるとわかる。
  • 「し」の活用形として最も適当なものを一つ選びなさい。

    京より下りしときに、みな人子どもなかりき。(『土佐日記』)
    連用形

    「し」は過去の助動詞「き」の連体形。
    「せ・〇・き・し・しか・〇」と活用する。
  • 「しか」の活用形として最も適当なものを一つ選びなさい。

    まことによき人の、したまひしを見しかば、心づきなしと思ふなり。(『枕草子』)
    已然形

    「しか」は過去の助動詞「き」の已然形。
    「せ・〇・き・し・しか・〇」と活用する。
  • 「あり」の活用形として最も適当なものを一つ選びなさい。

    今は昔、竹取の翁といふ者ありけり。(『竹取物語』)
    連用形

    過去の助動詞「けり」は連用形に接続する。
    傍線部の直後に助動詞「けり」がついているので、直前の語は連用形になる。
  • 「侍り」の活用形として最も適当なものを一つ選びなさい。

    いとあはれなる事も侍りき。(『方丈記』)
    連用形

    過去の助動詞「き」は連用形に接続する。
    傍線部の直後に助動詞「き」がついているので、直前の語は連用形になる。
  • 現代語訳として最も適当なものを一つ選びなさい。

    去こ年ぞ生まれたまひし男をとこ御み子こに、(『栄花物語』)

    ア 去年お生まれになった
    イ 去年お生まれになったのだろう
    ウ 去年お生まれになるはずがない
    エ 去年お生まれになろうとした
    ア 去年お生まれになった

    傍線部は助動詞「き」の連体形「し」で、経験過去を表し、「~た」と訳す。
    「せ・〇・き・し・しか・〇」と活用する。
  • 現代語訳として最も適当なものを一つ選びなさい。

    人の与ふる恥にあらず。(『徒然草』)

    ア 人の与えた恥であった。
    イ 人の与えた恥であればいいなあ。
    ウ 人の与えた恥であるのだろう。
    エ 人の与えた恥ではない。
    エ 人の与えた恥ではない。

    助動詞の「ず」は打消の意味を表す。
    「~ない」と訳す。
  • 「食はざりける人なり」の現代語訳として最も適当なものを一つ選びなさい。
    選択肢

    ア 食べない人である
    イ 食べなかった人である
    ウ 食べない人であった
    エ 食べなかった人であった
    イ 食べなかった人である

    「ざり」は打消の助動詞「ず」の連用形。「なり」は体言に接続しているので断定の助動詞と判断する。
    過去の助動詞「けり」が「食はざり」につながっているため、「食べなかった」と訳す。
  • 「いかがありし」(尋ねている)の現代語訳として最も適当なものを一つ選びなさい。

    ア どうなるのだろうか
    イ どうなっているのか
    ウ どうなさっているのか
    エ どうだったか
    エ どうだったか

    「いかが」は「いかにか」が転じたもので、疑問や反語の意を表す副詞。
    この場面は、博定が元正に尋ねており、疑問。「し」は過去の助動詞「き」の連体形。「いかが」の結びは連体形になる。
  • 「めでたくうけたまはりき」の現代語訳として最も適当なものを一つ選びなさい。
    選択肢

    ア すばらしいとお聞きになった
    イ すばらしいとお聞きになっている
    ウ すばらしいと拝聴した
    エ すばらしいと拝聴している
    ウ すばらしいと拝聴した

    「めでたし」は賞美すべき対象に強く心ひかれる意を表し、「すばらしい・立派だ・祝うべきだ」といった意味を持つ。
    「うけたまはる」は「受く・聞く」の謙譲語で、「いただく・拝聴する」といった意味を持つ。
    「き」は過去の助動詞。
よく頑張りました
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